第2話 採用
目の前が真っ白になり困惑しているとめちゃくちゃ光ってる人がこちらに向かって歩いてくる。
「え、あれ神様?てことは俺は死んでここは天国ってこと?」
「ここは天国ではない、神域だ」
「!」
さっきまであんな遠かったのにもう近くにいることに驚き固まった。
「君、神様に就職しない?」
「はぁ?」
「お願い!人手不足なんだ!」
「連れてこられて急に「お願い!」っていわれてOKする人間居ないですよ。」
「それもそうか、人間風に頼めば承諾してくれると思ったんだが突然だから困惑するかウンウン(納得)」
(俺の思ってる神様とは違う件…)
「君、今思ってた神様と違うと思っただろ」
「げっ!心読めるんですか?」
「なんとなくだが、読めるぞ!なんてったって神様だからね!ドャァ」
「それで、神様に就職とは?」
「おお、話に夢中で忘れかけてたわ。神相手にそこまで話せるなんて才能だな!この仕事向いてるよ!」
「あ、ありがとうございます」
俺は神様に褒められて嬉しかったので素直にお礼を言った。
「それで、神様に就職ということだけど、まず神様って何してるか分かる?」
「人々を見守って困ってたら助けるとかですか?」
「君、本当に神主の息子かい?全く違うぞ」
「すみません」
ちょっとイラッとしたが切り替えて耳を傾ける。
「まぁ、とりあえず神様の仕事は世界を管理する事さ。」
「世界を管理?」
「うん、分かりやすい例だと自然かな?」
「ほぉ」
神様によれば、神は世界を管理するため木を生やし、雨を降らせ、生命を誕生させる。
人間達は神様に助けて貰ったと勘違いしているが本当は別に人間のためにやっている訳では無く世界のためにやっているんだとか。
「まぁ、人間達が勝手に勘違いして信仰してくれるから、良いんだけどね」
「もちろん、勘違いせずとも信仰してくれる人もいるよ、君のお父さんもその1人だよ」
「なるほど」
「それでね、僕達神は今までずっといくつもの世界を管理していたんだけど、ずっと昔からいる神様達が飽きちゃってさ」
「え」
「どんどん世界を管理する神様が居なくなっちゃって人手不足なのさ」
「だから俺が呼ばれたと」
「そういうことだね」
おい!と怒りたかったが相手が神様なので頭の中でそっと拳を降ろした。
「説明したけど、どう?就職する?」
「帰れたりしません?」
「成果が無いと帰さないよ」
「・・・就職します…」
そして、俺は神様に採用され創造神となった。