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半妖の僕とヤンデレ姫様の妖退治譚  作者: マシュマロン
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第二章 九十九家

12 そういえばのデート


旧鼠騒動も終わりいつもの日々を送ってきた。あの後、都では特に重症化した人も出ずに快方に向ったらしい。旧鼠の呪いだったわけだから元凶をやっつけてしまえば、病気のように尾を引くことなく、回復したのだった。様々なことがあったが結局は何も変わらず、ミヤに振り回されてばかりだ。


「ユキやっと休みが取れたよ!これで一緒に出かけれるね」


出かけるだけなら毎日出かけてはいるだろう、妖狩りでだけれど。きっとミヤはそういうことを言いたいわけではない、この間、都で約束したことを言っているのだ。つまりはデートをしなさいということだろう。


「それにしてもよく一緒に休めたね。いつもはどちらかだけなのに」


「うふふ..この日のために頑張ったのだもの、結果を見れば当然ね」


確かにここ数日のミヤのやる気はすごかった。妖の討伐数や防衛数も家内で断トツであり、旧鼠の殊勲もあってお願いを聞いてもらえたというわけだ。それならいつもやる気を出して欲しいがある意味ミヤらしかった。


「ん〜どこに行こうかなぁ、山はいつも行ってるしね、どこかいい場所あるかな?」


「それなら近くの川や池はどうかな」


「そうだね、ユキが言うなら海にしようかな」


いや海とは言っていない。水の関わるところには強力な妖がいると言うのが定説である。強くなくとも水の中に足を引っ張られるだけでも人にとっては命の危険性がある。妖気を読める者ならそう言うことはないが、水辺には悪いものが溜まりやすくそれに惹かれるように妖が集まって来るのだ。近くの川などは浄化仕切っているため妖は出ないだろう。しかし遠くに慣れほど会う確率は高くなるミヤの相手にはならないだろうが出かけて先で戦闘はしたくはない。しかも海となったら未知の出会いもあるかもしれない。尚更遠くへは遠慮したい。


「む〜ユキは解ってるの?これは約束破った罰なんだよ、だから私の言うこと聞かないとダメなの」


そう言われるとこちらも弱い。本当は都で色々したかったことを僕の看病をしてくれたので行くことができなかったのだ。改めてあの時のお礼を言う。


「あの時はありがとう。解ったよ、それなら海に行ってみようか」


「やっぱユキは優しいね♪なら準備して来るから待ってて」


僕も準備をしよう。万が一先頭になってもいいように最低限の装備は持っていく、ミヤと一緒にいる限り護衛という役目もあるのだ。完全に気を緩めてはいけないが、ミヤはそれを望んではいないだろう。極力幼馴染みの僕として出かけよう。僕だってできるならミヤの願いは叶えてあげたいのだ。


「待たせたね、それじゃあ行こうか」


僕とユキはこうして海に向かうことにした、今だけは何のしがらみもない幼馴染みでいようと思ったのだった。


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