お題【八角トンネル】
「あれ? なんでこん時間に道混んどっと?」
GPSん時計は深夜2時ば過ぎたくらい。
真夜中に急に小腹が減ってコンビニまで車ば出す人が俺たち以外にこぎゃんおるとも妙な感じ。
「あー、だってこっちアレやけん」
「アレ?」
「八卦トンネル」
「ハッケ? 八角トンネルやろ?」
「いやいや、知らんと? 最近、心霊スポットで有名たい」
「どぎゃんこつ?」
「八角トンネルって八角形ん門が七つ続いとーど?」
「うん」
「そん門と門ん間、六ケ所に出るったい」
「出るってなんが?」
「幽霊」
「なんて?」
「そっで占いばすっと」
「占い?」
「まあ、見っばわかる。ほら、もうすぐ八角トンネルばい」
そげん話ば聞かされた直後やと、ヘッドライトに照らされた八角トンネルん七つん門に、やたら異様さば感ずる。
車が近づく――うわっ、門と門ん間から幽霊が顔ば出したっ!
やけに笑顔ん幽霊、そん次は暗か顔、そん次は悲しそうな……かつがつん門と門ん隙間にかつがつ一体ずつ幽霊が次々顔ば出す。
「陽キャ霊、陰キャ霊、陰キャ霊、陽キャ霊、陽キャ霊、陰キャ霊。山風蠱やけん良うなかことが起きるばい」
そん直後に事故った。
命に別状はなかったばってん、なんとも納得いかん。
<終>
お題の提供者/並びに方言指導:またたび(*´ω`*)にゃあーんにゃおーんにゃあにゃおん(@matatabinbin48)さん




