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お題【家畜人】

「性交報酬百万円ってヤバくね?」

「成功で百万なら失敗すると殺される仕事?」

「ちげーよ。サクセスじゃなくセックスだよ」

「何うま!」


 巷の話題をさらった「HURNITURE」は、人間が家具に扮した部屋で若く美しい男女が全裸で生活するというプレイの店。

 人(HUMAN)と家具(FURNITURE)の造語で、もちろん金を出す客は家具側の方。

 家具にどれだけ触れるか、その家具を使ってどんな行為をするかによって給料が変わるこの仕事をしていた中には、名前の知られている芸能人までもが含まれていた。中には一週間で手取り三千万円稼いだ者も居たという。

 それでも経営が成り立つほど客はひっきりなし。

 中には理想の家具になるべく自らに身体改造を行う者……通称「家畜人」まで出てくるほどに。


 栄華の極みにあった完全会員制の秘密倶楽部「HURNITURE」だったが、その幕切れはあっけないものだった。

 家畜人の一人が無理な身体改造が原因で死亡したのだが、店側がその死亡した家畜人をプラスティネーション加工し、そのまま家具として配置し続けたのだ。

 匿名の通報により発覚した。


 店のオーナーがその家畜人と恋人関係にあったことまで明らかにされたのだが、家畜人の遺言までもが詳らかにされたとき、世論はこの事件を単なる死体損壊ではなく純愛の物語として囃し立て、検察は立件を見送った。

 かつて人だったその椅子は、今はとある国立病院に献体されている。




<終>


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