6/60
第1章 5:森の妖精と友達になる
森の奥深く、木漏れ日が柔らかく地面を照らす場所に、小さな光が舞っていた。
「……あれは?」
目を凝らして“それ”を見た。
光はふわふわと浮かび、やがて小さな人影のような形を取った。森の妖精だ。
「こんにちは……。
私はシーナ。森の守り手です」
妖精シーナの声は風のように軽く、優しく響いた。
最初は警戒して距離を取っていた私に、妖精は森の小動物たちや花々のことを教えてくれる。
静かに耳を傾け、少しずつ心を開く。
妖精も安心したのか、手に乗るほど近くまで来るようになった。
次第に森の中で笑い声が響く。
「こうして友達になれるとは思わなかった」
心の中でつぶやいた。
妖精シーナは軽く手を振り、光の輪を描きながら飛び去る。
森を後にしながら、冒険者は気づく。
自然や森の小さな存在と心を通わせることも、冒険の大切な一部なのだと。
そして、またこの森に戻ってくる日を楽しみにしながら、村へと帰路についた。




