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 第3章 10:村祭りの新しい飾りを作る

 


 村祭りが近づき、広場にはいつもより柔らかな活気が満ち始めていた。

 冒険者は村人たちに頼まれ、祭りの準備を手伝うことになる。


 色とりどりの布や紙を広げ、皆で飾りを作る作業は想像以上に楽しかった。


 子どもたちは小さな手で折り紙をつなぎ、大人たちは器用に紐を結び、広場の柱や木々に飾り付けていく。

 森からは小動物たちが顔をのぞかせ、何が始まるのかと興味深そうにこちらを見ていた。


 少しずつ広場は色彩に包まれ、明るく、生き生きとした空間へと変わっていく。

 その様子を眺めながら、冒険者はふとつぶやいた。


「みんなの笑顔が、何よりの飾りなんだな」


 協力して何かを作り上げる喜びを感じながら、祭り前日は穏やかに過ぎていった。


──そして祭り当日。


 朝から広場は人で溢れ、活気に満ちていた。


 冒険者は舞台係と管理係を任され、ベテランの村人オメガトラーナに声をかけられる。


「まずは舞台の設営をお願いね!」


 張り切って椅子を並べ、舞台の幕を整え、案内板も設置する。

 迷っている子どもたちがいれば、座席まで優しく案内した。

 忙しさの中でも、笑顔で席に着く来場者の姿を見るたび、胸の奥が温かくなる。


 午後になると祭りは最高潮を迎えた。


 射的や輪投げの屋台には長い行列ができ、今度は屋台の管理役として走り回ることになる。

 景品を補充し、子どもたちにルールを説明しながら声をかける。


「次はあなたの番だよ!」


 的に当たるたび歓声が上がり、景品を受け取った子どもたちは満面の笑みを浮かべた。その笑顔が次々と広場に広がり、冒険者自身も自然と笑顔になっていく。


 準備の日に感じた協力の楽しさと、当日にあふれる喜びの声。


 そのすべてが一つにつながり、この村祭りは冒険者の心に深く刻まれる思い出となったのだった。


 



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