第2章 22:森の道を照らす光を設置
夜間でも森を安全に通れるようにするため、冒険者は村の依頼で小道に光を設置する作業を行っていた。
ランタンや自然の反射材を利用して危険な場所を照らしていく。
「これで夜でも安心して森を抜けられる」
村人たちは、とても喜んでくれた。
「光があるだけで、安心感が違うんだな」
冒険者は、村の暮らしを守ることの大切さを改めて感じていた。
作業を終えて村へ戻ると、裁縫店の見習いレドーリアが店先でしょんぼりとうつむいていた。
手には、もう少しで完成するはずだった布細工。
「ねえ、冒険者……。
仕上げに使う木のボタンが、どこかで落ちちゃったみたいなの。せっかく先輩に褒められた作品だったのに……。
お願い、探すのを手伝ってくれない?」
森の仕事で疲れていたものの、冒険者はその頼みを断ることができず、レドーリアの記憶を頼りに商店街を歩き回ることにした。
パン屋の前ではパンくずが散らばり。
八百屋では野菜が転がっていた。
ベンチの下では猫が丸くなって寝ている……。
どこにもボタンは見当たらない。
そこで村の子どもたちに尋ねることにした。
「丸くてコロっとした木のやつなら、公園で転がるの見たよ!」
子供たちの証言から、公園へ向かい、滑り台の下をのぞき込む。日差しを受けて、キラリと光る丸いものがあった。
それこそが、レドーリアが探していた大切な木のボタンだった。
「本当にありがとう!」
ボタンを手にしたレドーリアは、心からほっとしたように微笑むと、お礼に小さな飾りボタンを冒険者へ手渡した。
森の安全も、街の小さなトラブルも。
どちらも村の暮らしを支える大切な仕事だ。
冒険者は飾りボタンをそっと懐にしまいながら、今日一日で守れた“安心”を思い返すのだった。




