第2章 9:野生動物の食料を確保する
村ではここ最近、野生動物たちの食料が不足し始めていて、村人たちは密かに不安を抱えていた。
長老チータに、村人たちの不安を相談された冒険者は、自然との調和を大切にしようと、森へ食べ物を集めに向かうことにした。
初めて足を踏み入れた森の入り口付近は、のんびりとした空気に包まれていた。
道の先には小さな牧場があり、ふわふわのウサギたちがそわそわと跳ね回っている。
「や、やあ!
新人さんかい?」
慌てて駆け寄ってきたのは、この牧場の主シャネラースだった。
「ごめんよ。
エサにする草と木の実の在庫を切らしちゃってね。動物たちが落ち着かなくて……。
すぐそこの草原と森のふちで集められるから、ちょっと手伝ってくれないかな?」
もちろん、快く引き受けた。
草原で柔らかい草を摘み、森では果実や木の実、種子などを丁寧に集めた。
それらを牧場へ持ち帰ってウサギたちに差し出すと、小さな彼らは嬉しそうに耳をぴんと立てて寄り添ってくる。
「助かったよ!
ほら見て、みんな喜んでる!」
シャネラースが満面の笑みを浮かべる。
さらに、森の野生動物たちのためにも食べ物を安全な場所に分けて置いていった。
しばらくして
小鳥や小動物たちは喜ぶように駆け回り、森は再び活気を取り戻していく。
その穏やかな光景を見て、村人たちも安心して日常を送れるようになった。
「自然との調和を考えることも、村の生活には欠かせないな」
動物たちと森の命を守るための小さな努力が、大きな変化を生むんだな。
冒険者はしみじみと実感するのだった。
ちなみに。あの日以来、ウサギたちは冒険者を見ると嬉しそうに寄り添ってくるほど“なつき度”を上げていった。




