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はい、こちらダンジョン捜索隊~自分はレッサーパンダだと言い張る相棒の♀タヌキが、うっかり記録用録画を配信してしまった件。  作者: 夢・風魔
7章

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213/221

213:四人目の?

「い、一週間で、レベル160……早くないか?」

「悟。君は少し勘違いしているんだ」

「え、勘違い?」


 オーランドに引き連れられレベリングをした俺たちは、一週間でレベルをプラス30近くあがった。


「レベルっていうのは、どれだけ経験を積んだかだけで判断されているわけじゃないんだ。それだとカード申請しないまま狩りをしている人は、後になってカードを作った場合、実力があるのにレベルだけは低いままになってしまうだろう?」

「ま、まぁ、だからほら、高レベルモンスター倒した時に、一気に経験値入って来るじゃないか」

「そうだね。でもそれだけじゃないんだよ。その高レベルモンスターをコンスタンス倒していると、獲得経験値に補正が入るんだ。そのカードが示しているレベルと、得た経験値から推測される討伐モンスターのレベル差が大きいほど、補正も大きくなる」


 ハンターカードと冒険者カードの仕組みが同じならね――とオーランドは付け加える。

 同じはずだ。この手のカードは呼び名は違えど、世界共通の仕組みになっている。

 だから国外のダンジョンへ出稼ぎにいくスキル持ちがいるんだ。


 レベル差のあるモンスターを倒せば、当然、もらえる経験値量も多い。だからレベルが上がるのが早い。

 そう思ってた。それだけじゃなかったんだな。


「というわけで、明後日から百五十階へ行こう」

「……この前、百五十階の適正レベルが190って言ってたよな」

「うん。君たちのレベルが平均して175になったら、百六十階だ。そこからはボクも参戦するよ」


 とオーランドがどこか嬉しそうに話す。

 ここまでオーランドは、ほぼ見ているだけだった。俺たちが倒したモンスターの経験値こと魔素を取り込まないよう、ハンターカードもわざと持って来ていない。

 そんな彼が参戦する。


 つまりそれは――


「オーランドの適正狩場に私たちを連れて行く気なの!?」

「ヤバい奴ばい」

「の、望むところさ」

「ケッ。レベル200まで上げてやるぜ!」

「ヴァイス、出来れば220以上になって欲しいな」

「オォー!!」


 ヴァイスはやる気十分。でもブライトは、ちょっとやけっぱちな感じもする。


 俺は……目的はひとつだ。

 父さんの体を戻してもらう。そのために頑張るだけだ。

 強くならなきゃクリアできないなら、強くなるしかない。

 強くならなきゃ父さんは救えないし、何より……一緒に来てくれるみんなのことも、守れないのだから。






「とは言ったけど、やっぱりキツい」


 二日間の休みを経て、やってきましたブルックリンダンジョン百五十階!

 ここはオープンフィールドなのもあって、前後左右、四方八方からモンスターが襲って来る。

 通路タイプだと前後だけ気にすればよかったぶん、オープンフィールドよりも楽だった。


「普段、ウチらオープンフィールドは走り抜けとったもんね」

「そうね。人を探すのが優先で、モンスターを倒すのは二の次だったもの」

「普通なら無視しても追いかけられて、結局挟み撃ちにされたりするんだけどね。君たちは機動力高すぎパーティーなんだよ」


 と、ここでも戦闘に参加しないオーランドが、ズボンのポケットに手を入れたまま話す。

 適正レベル190なんだよ! 少しは手を貸してくれたっていいだろっ。


 ハイ・ヒールならするよ。

 って言ったけど、ハイ・ヒールが必要な場面は一度もなかった。

 まぁかすり傷でもハイ・ヒールされてたんだけどさ。


「Hi。うん、うん。わかった。ちょうど百五十階にいるし、向かうよ。こっちには捜索のプロもいるしね」


 ん? オーランドの電話……捜索?


「百四十七階に行こう」

「……捜索依頼?」

「ソロで潜った奴が五日経っても戻ってこないって」


 ソロで百四十七階に!?

 いや、でもオーランドみたいにレベル200もあればソロでも行ける、のか?

 上り階段へ戻ってから転送装置で百四十七階へ。

 ここの適正レベルは百六十八ぐらいだという。


 あぁ……なんか穏やかに狩れる。しかも通路タイプだ。四方を気にし過ぎなくていいから安心だ。


「捜索対象は? ハンターレベルとか」

「172だって」

「ソロだと結構ギリギリ、かも?」

「ここはオープンではないから、行けるよ。ボクは155からソロでここに来てたし」


 おかしいだろ、お前。

 浅い階層だと適正レベル=ソロでもなんとか攻略可能レベルとして見られるが、深くなるほどそれはパーティーであった場合に置き換えられる。

 ソロだとプラス5から10はあったほうがいい。むしろプラス15以上でもいいぐらいだ。

 適正よりマイナスでソロる奴がいるとは……。さすがオーランド。


「あと、探す相手はボクも知ってる奴だ。同期だよ」


 オーランドの同期?

 同じ年にハンターになった知り合いとか?


 じゃあ絶対に見つけ出さないとな。


「騒がしい奴だから、きっとすぐ見つかるさ」


 いやいや、相手はソロ適正に見たないレベルの人なんだろう?

 急ごうとか、なんかもっとないのか?


「オーランド、急ぎましょうよ」

「友達なんやろ?」

「違うよ」

「即答だぜこいつ。ケッ」


 即答しやがったよ。


「でも大丈夫。あいつは強いよ。だって――」」


 百四十七階を小走りで進むうち、奥の方で爆発音が響いた。

 

「ボクや悟と同じだから――」


 オーランドや俺と同じ……まさかダンジョン・ベビー!?




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