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はい、こちらダンジョン捜索隊~自分はレッサーパンダだと言い張る相棒の♀タヌキが、うっかり記録用録画を配信してしまった件。  作者: 夢・風魔
6章

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127/180

127:その頃の本国捜索隊とスレッド

名無しのレッサーパンダファン

 上野生成からずっと配信なくね?


名無しのレッサーパンダファン

 配信ならされてるだろ?


名無しのレッサーパンダファン

 サクラちゃん……


名無しのレッサーパンダファン

 サクラちゃああああぁぁぁぁぁん


名無しのレッサーパンダファン

 悟くんの配信がねーんだよ

 なんかあった?


名無しのレッサーパンダファン

 おいやめろ

 不吉なフラグ立てんな


名無しのレッサーパンダファン

 そういやさ

 最近悟くんの出勤、みないんだよな


名無しのレッサーパンダファン

 出勤っておまw

 え? ストーカー?


名無しのレッサーパンダファン

 ちげーしww

 マジレスすると俺の勤務先が捜索隊本部から近い

 あの人っていうとり、ブライトが見える

 悟くん出勤時はブライトが飛んでるからさわかりやすいんだよ


名無しのレッサーパンダファン

 え

 リアルで見れるの?

 裏山


名無しのレッサーパンダファン

 捜索隊本部に聞いてきてくれよ

 サクラちゃんはどうしたのかって


名無しのレッサーパンダファン

 顔バレするだろwww


名無しのレッサーパンダファン

 草生やしてないでいけよ!

 サクラちゃんファンの同士だろ!


名無しのレッサーパンダファン

 なぁ頼む……生きてるって言ってくれ


名無しのレッサーパンダファン

 だからフラグ立てんな!


名無しのレッサーパンダファン

 そういや捜索隊と言えばさ

 最近新入社員増えてるじゃん?

 動物部隊も大量投入してるし

 新たなアイドルの出現もありえる?


名無しのレッサーパンダファン

 おいお前!

 なんてこというんだ!


名無しのレッサーパンダファン

 サクラちゃん以上のアイドルがいるわけねーだろ!!






************************


 俺はやるぜ! 俺はやるぜ!!

 今日はついに人間とのチーム結成だぜ!


 へっ、へっ。

 俺は誰と組めるんだろうか。誰であっても俺は歓迎するぜ!

 一緒に働こうぜ! いっぱい人助けしようぜ! いっぱいモンスターを倒そうぜ!


「よぉし、全員集まったな」

「うおおおぉぉぉぉぉ!」

「あー、ハリーは少し落ち着こうな」

「うおおぉ!」

「雄叫びが短くなっただけか……まぁいい。先日チーム分けをしたばかりで悪いが、状況が状況だ。勘弁してくれ。ただ新たにうちに入った十三名が仕事に慣れる頃に、また再編成をし直すことになる」


 十三人!

 じゅう……ウォン?

 いち、に、さん、よん、ご、よく、なな、はち、きゅ、じゅ、じゅういち、じゅうに、じゅうさん、じゅうよん、じゅうご、じゅう……ウォン?


 俺たちアニマル隊だけでも、えっと……十六以上いるぞ!?

 お、俺たちが数に入ってない!?


「おおぉ、俺たちっ――」

「発表するぞ。ん? どうしたハリー?」

「いいぞ!」

「ん? ま、まぁいいのなら……赤城チームはラスティを加えたチームを継続。曽我、新入社員の大塚、花園、ハリー、キコ――」

「う……」


 うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 俺だぜ! 俺の名前が呼ばれたぜ!

 俺!


 大塚って献身スキル持ってたおっちゃんだったぜ!

 花園……誰!?

 キコ!

 キ……キコオオォォォォォォ!?


「ちょっと何よ。あたしがかわいいからってじっと見てんじゃないわよっ」

「ウォンウォンウォンウォン。痛い痛い」

「頼むから静かにしてくれ、ハリー。あとキコ。ハリーの頭を突くんじゃない」

「は~い」

「クゥ~ン」


 セキセイインコのキコは、とても狂暴な雌だぜ。

 すぐ突いて来るんだもんよぉ。

 でもまぁ、痛いって言っちまうけど、本当はそこまで痛くない。

 不思議だ。痛くないのに痛いって言ってしまう。

 この前そのことを後藤兄貴に話したら、それは条件反射だって言ってた。

 よくわからないぜ!


 他メンバーの発表も終わって、俺たちは別の部屋に移動したぜ!


「曽我です。えっと、実は年齢で言うと自分が一番若手なんですが、その……」

「ここでの勤務は君が一番長いんだ。君がリーダーだろう。敬語は必要ない」

「そ、そうです。あ、わ、私、は、花園、由香です。よ、よろしく願いしますっ」

「ハリーだぜ! シベリアンハスキーだぜ! 分身が使えるぜ!」

「あたしはキコよ。かわいいかわいいキコちゃんよ。触ったら火傷するんだから」


 ウォン!?

 キ、キコは火傷スキルなんて持ってたか!?

 たしかキコは怪音波とマッハ弾と、変な生き物を召喚出来るスキルだったような!?


「えっと、敬語はその、追々ってことで……じゃまず、なんのスキルを持っているかお互いに確認しましょうか。チーム編成の書類には書かれていますが、自己紹介も兼ねて」


 大賛成だぜ!


 曽我兄貴は四年前から捜索隊で働くベテラン隊員だぜ!

 音もなく、一瞬で移動出来る『瞬歩』ってスキルがあるぜ!

 それからヘイトスキルの『咆哮』!

 さらに『火の壁』! 地面から炎がボォーっと湧き出て、壁みたいになるんだぜ!

 キコ、飛び込むなよ!


 大塚の兄貴は『献身』『持続回復』それと――。


「『二刀スラッシュ』だ。両手で武器を装備した時にしか使えない。実は左腕が義手で――」


 大塚の兄貴は冒険者やってるときに左腕の先を失くした。義手では武器を上手く握れず、それで冒険者を引退したって話してくれたぜ!

 けど、ここの技術部ってのがスッゲー義手を作ってくれて、また武器を握れるようになったんだぜ!

 ピカピカしててカッコいいんだぜ!!


 それから――。


「え、えっと、あの、ス、スキルは、アイテムボックスが、使えます」

「ってことで、このチームでは備品の持ち運びの上限数を気にせず動けます」

「は、はいっ。あ、あと、雷の魔法が……えっと『サンダー』が使えます。あ、でも、あまり使っていないのでその、レベルは低いです」

「大丈夫だぜ! 俺たちアニマル隊もみんなレベルが低かったぜ!」

「そうよ。この犬なんて、分身の数はたった三匹なのよ。もっと増やしなさいよ!」


 クゥーン……。


「あ、あと、あとですね。も、物を浮かせるスキルが使えます」

「物を……浮かせるだけなの?」

「は、はい……こ、こうやって浮かせて――」


 花園の姉御が触った椅子が浮いたぜ!


「ちょんって押すと、動くんです」

「おおおぉぉぉぉぉぉぉ!! 凄いぜ! 凄い!」

「うん。このスキルで人命救助のスピードが早くなると思います」


 え? どういうことだ!?


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― 新着の感想 ―
更新お疲れ様です。 >浮かせるスキル、人命救助に超便利! ちょんとつつくと動く→要救助者一人の重量を無視して運べる訳ですからね理論上は。 後は少々乱暴な話ですが……例えば強力なモンスターの前で腰を抜…
悟くんがアメリカ行ってる事は発信してないのですか? アメリカのダンジョンの中見せたら皆びっくりするかも?
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