「目には目を」の報復を
「大切なもの取られたから、仕返しに私もあいつの大切なものを取る!」
力強くそう宣言した少女は、早速彼女の幼馴染である少年の家へと手作りのクッキーを持って向かった。
少年の家で少女はあらゆることをして少年のすきを伺い、なんとかして大切なものを盗もうとする。
しかし少年は少女がなにをしてもいつも通りの態度を崩さずじまいで、少女はすごすごと退散することになってしまった。
その日から少女は学校でも帰ってからも少年にべったりと張り付くようになり、そのあからさまな態度は次第に学校で噂になっていった。
このように。
「今日もやってるよ」
「好きになった、心を取られちゃったから目には目理論であいつにも好きになってもらおうと必死なんだっけ?」
「そうそう。だけど……」
少年が少女のことを好きなのはずっと昔から有名であり、少女の言を借りるなら先に心を取っているのは少年ではなく少女の方なのである。
ものの見事に「目には目を」となっている少女がそれに気が付くのはもう少し先の話である。
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