二十三 イアランの策
魔法攻撃ラッシュは続く。
イアランの魔力量は私もよく知っている。そこら辺の一流魔導士ですら足元にも及ばない膨大な魔力量。
そんなイアランが私のキス目的にテンションを上げ、攻撃は派手に絶え間なく続けられる。
「エアマス、そろそろ負けてくれると嬉しいんだけどな」
リフレクタースライムはエアマスを逃さないように、魔法を反射してエアマスを狙う。
ここまでエアマスがリフレクタースライム包囲網の中で無事なのは、ゴッドキラーの名は伊達ではないことを実感させられた。
「イアラン、もう一度聞こうか。もう止めて負けを認めてくれないだろうか?」
この状況でイアランに負けを宣言するように言えるエアマスの余裕はどこから来るのであろうか?
まだ、生命エネルギーを解放していないからだろうか?
「男には、一度やると決めたからにはやらなきゃならない時がある!」
イアラン、セリフはカッコいいけど、原動力100%下心がみんなにバレている以上、ネタにしか聞こえない。
現に、人間界の神は笑っている。
「では、いくぞ、イアラン!」
何を思ったか、魔法攻撃を受けながらイアランに向かって一直線に突撃してきた!
「冗談だろ、エアマス!」
走りながら何か飛び道具を放つエアマス。イアランがスライムをシールドにして回避する。
そのわずかな隙に再び飛び道具。またイアランがスライムで回避。
無駄なことを繰り返しているようだが、実はシンプルなのに効果的な攻撃。
飛び道具を防がなければならないイアランは当然魔法攻撃に使っていた魔力を防御に回す。
すると攻撃魔法を放つ間隔にスキが生まれる。そのスキが生まれることにより、エアマスが魔法を回避する空間が生じる。
そのスキを使ってイアランに近付く。
繰り返すことによってイアランとの間合いを詰め、エアマスの攻撃距離まで接近できる。
地味ではあるが、効果的な攻撃は相手が戦闘のプロと思い出させてくれた。
「二度目のサヨナラだな、イアラン」
何かを地面にぶつけると、煙が辺りを包みだした。
「これは…」
イアランは距離を置こうと後ろに飛びのく。
「それくらいの動きしかできないから、私に殺されたと理解して欲しいものな」
飛びのいたイアランの背後にエアマスがナイフを持ち、振りかぶる!
「イアラン!」
私が叫ぶとイアランはとっさにしゃがんでナイフを避けた。
「早すぎだろ、エアマス!」
再び距離を取ろうと後ろに飛びのく。
しかし、またイアランの背後にエアマスが現われる!
「もうお前は私を振り切れないんだよ」
どこに飛ぼうが、ぴったりイアランの背後に立つエアマス。エアマスのスピードは尋常ではない。
イアランの動きが遅いわけではない。だが、その動きに余裕で着いていくエアマス。
魔法でフェイントをかけようが、イアラン自身を爆風で飛ばそうが着いてくる。
「鬼ごっこばかりでは見てる者も飽きてくるぞ。そろそろ終わりにしてやった方が優しいかもしれんな」
「それなら」
イアランは自身の周りにリフレクタースライムを配置する。
「くらえ!」
イアランはスライムで魔法を反射させて後ろにいるエアマスを狙う。それでもエアマスを捉えることはできない。
だが、背後から引き離すことはできた。
イアランはエアマスに再び背後に来られないように飛翔魔法で即座に距離を取る。
「さてと、また同じことを繰り返して持久戦かな?戦略としては王道だな。少数の敵は包囲して攻撃。相手の体力や魔力が尽きるまで行う。それが被害を最小限にできる最善策だからな」
自分でそこまで解説してエアマスはイアランに近付かなかった。何も召喚してないし、攻撃もしていないのに、だ。
「で、今、後方に飛んだ時、何を仕掛けた?」
エアマスの言葉に驚く私。そんな素振りをイアランは見せてない。
「普通、ここで距離詰めてくるんだけど…やっぱダメ?必死に逃げる演技したんだけどな。というか少しは引っかかってよ。ホント可愛げないんだよなぁエアマスは」
「後方に飛ぶ瞬間、そこに何か足元が飛翔魔法以外の光を放っていた気がした。それくらい、この年でもまだ見えるよ」
イアランのそのトラップに驚いたが、それを見抜くエアマスもやはりゴッドキラー。わずかなことにすら気が付ける。
私なら間違いなく追いかけてるところである。
「実にやりにくいな」
「イアラン、私もだよ。君がジールさんを好きでなかったら婿養子に欲しいところだ。これほど優秀な人材は私の子供にいないからな」
実際の攻防だけでなく、二人の間には私には見えない駆け引きがかなり多くされてるようである。
今のトラップは言葉にしてくれたのでわかったが、時々ほんのわずか、二人が意味の分からないときに止まることがあった。
そこに駆け引きがあるのだろう。
つまり、見える戦いと頭脳戦を同時並行していたということになる。
「もしかして…イアラン、こうなることを見越して自分がやるって言ったのかな?」
イアランは何を考えてるか分からない。
でも、これだけは言える。
エアマスのことを知ってて、私のことを知って、私のことを案じてるなら、私が納得するような策を提案して、自分の思うように事を運ばせる事くらいはするだろう。
「『最高の策は、策が行われたことを知られず、悟られず、その策を完遂すること』か。これは私、やられたかな…」
再びイアランがスライムを召喚した。あれは私たちを苦しめた足元を止めるスライムである。
「まだ続けるのか。では、長期戦をするわけにはいかないな」
いきなりそれは始まった。
私は見えた。
だが、イアランは少し遅れた。
イアランが吹っ飛び転がっていく。
「本気を出せばこんなものなのだよ」
イアランが吐血する。
「一瞬だけ生命エネルギーをを発動した…」
そう、私のように発動後、継続するのではなく、瞬間だけ発動して跳躍速度を上げ、イアランの腹部に拳を叩きつけた。
「イアラン!」
あれはまともに食らったらキツイはずだ。私でも30%発動で反応で来たかどうかだろう。
「分かるか、イアラン。これが実力の差だ。もう、これで終わりでいいだろう」
イアランは自分に回復魔法をかけ、立ち上がる。
「イヤだね。ジールのキスかかってんのに止めるなんて選択肢は無いね」
なんだろう、応援する気、少し無くなる。
「さてと、本当に今のはヤバかったよ、エアマス」
再び召喚魔法を使う。またスライムである。
「お前のスライムを使ったお遊びは飽きたよ。次で終わらせるとしよう」
再びイアランはリフレクタースライムでエアマスを囲む。
「ここまで差を見せてもまだスライム頼みか…」
構えるエアマス。今度は確実に仕留めに来るだろう。
「ジール、ちょっと離れててくれるかい?結界あるとはいえ、もしケガさせたら後悔しちゃうからね♪」
私はうなずくと、イアランの言葉に従い離れた。
「エアマス、俺もこれで終わらせてジールのキスをもらいたいから助かるよ」
イアランは魔法を連発した。
先ほどより魔法の手数が多い。エアマスはそれでもかわす。
「この程度では無理なのは分からないほど愚かではないと思っていたが」
再び生命エネルギーを発動させるエアマス。再びイアランに向けて跳躍する。今度は先ほどより早い!
「これで終わりだ!」
すると、イアランは自分の前に召喚魔法を発動する。
「スライムが何匹来ようが無駄!」
だが、エアマスはこの決闘で初めて驚きの表情を見せた。
「拳技 『大筒』!」
結界の壁までエアマスは吹っ飛んだ!
「あれ?もう終わりなのかな、オジイチャン♡」
現われたのは私。
濃い桃色の生命エネルギーに包まれた私。無防備なエアマスは私の35%の「大筒」を食らった。
「作戦、セイコウ♡」
「本当にこれで大丈夫なんでしょうね」
一週間前、イアランは召喚契約の印を私の背中の肌に施す。
「ねぇ、背中じゃなく前じゃ…ダメ?」
「絶対ダメ!絶対変なことするでしょ!」
返事をしないイアラン。どうやらアタリらしい。
「ぶっ飛ばすわよ、イアラン!」
しかし、イアランから返事はない。おかしい…。
「いや、その、肌キレイだなって」
思わず振り返ると私と目が合い顔が赤くなっているイアラン。
「あ、いや、だからさ、肌がキレイだなって…」
私は思わず吹き出す。変に焦るイアランが少し可愛く見えたのだ。
「えっと、こ、これで俺とジールは召喚者と従者となった。試してみよう」
イアランが地面に召喚魔法の陣を描く。すると、私は体が光り、魔方陣の上に瞬間移動した。
「ホントだ。この発想は無かったよ」
身体に影響もなく、違和感もない。驚きである。
「さてと、作戦なんだが、君の一撃でエアマスを仕留めてもらう」
確かにそれがいいかもしれないが、その考えには大きな欠点がある。
「でも、私の生命エネルギーを使った攻撃は同じ生命エネルギーを使われたら終わりじゃない?」
「だから、俺がそれをさせないためにエアマスが有利になるように戦いを運ばせる」
有利に運ばせる?そんなことをやれるとしたら…イアラン、まさかエアマスより強いと自負しているのだろうか。
「俺がエアマスに劣るのは攻撃だけ。防御や知恵は負けることはない。エアマスがベテランの暗殺者ゆえに俺には勝てないんだ」
私が理解してない顔をしたからだろう。イアランは説明を続ける。
「エアマスは俺の戦術を知っている。だから、俺がトドメに格闘を使うとは思ってないだろう」
「そうだね。あなたは召喚士だもんね」
「だから、ジールを召喚して不意を突いてジールの全力を叩き込めば物理攻撃防御への警戒が無い分、効果は高いってこと」
その後、私たちはタイミングを合わせる練習をした。召喚と同時に私が生命エネルギーを解放してエアマスに強烈な一撃を食らわせるために。
「だが、もう一つ切り札、作っておくかな♪」
エアマスはかろうじて動いていた。だが、体を起こすことができないようだ。
「エアマス、これで決着でいいかな?」
イアランが大きな声でエアマスに聞こえるように言い、少しずつエアマスに近づく。
私もイアランと共に近づく。
だが、私は警戒を緩めない。過去の苦い経験から終わるまで油断するつもりはない。
何より、この戦いはイアランとエアマスが決着を決める以上、まだ終わってない。
「イアラン、これは…反則ではないのか?」
「いいや、俺はそんな負け方したくないんでね」
何かを悟ったエアマスは力を振り絞り立ち上がる。
「まさか…召喚…するということは…」
「そうだ。もう諦めろ。不意打ちであの一撃を食らって立てたことが予想外だったけど、これ以上戦闘は無理だろ?」
私は少し違和感を覚えた。
気のせいでなければイアランは勝負を焦っている気がする。
「今、分かった。人間界の神はなぜ、私が勝てばお前の召喚するものをもらえるようにしたのか…が」
エアマスは生命エネルギーを解放した。
「お前が負けられない理由があるように、私にも勝ちたい理由が今できた」
エアマスのイアランに向かう拳を私は右手で掴み左足でエアマスの後頭部に蹴りを放つ!
「これだから止められないのだよ、格闘戦は!」
まさかのよけ方!私の蹴りを噛みつき止める!
「ジール!」
イアランはスライムを体当たりさせエアマスを弾き飛ばす。
「ジール、時間をかけるな!回復されてしまう!」
「分かってる!でも、このオジイサン…」
ボロボロなのに、フラフラなのに、さっきよりスキが無い!
「ジール、ごめん。そうなるよな、今のエアマスを見てるとな」
やはりイアランは焦っている。それとも、これも演技なのだろうか?
「ここからは…正直、予測していた最悪の事態になりそうだ」
最悪の事態。できたら聞きたくなかった言葉の一つである。
ゆえに、イアランからこの言葉を出させるエアマスは簡単に落とせないということを実感する。
「ジールさん、これで心置きなく…その気をハルコに吸収させられる。こんなに嬉しいことはない!」
エアマスは何でもな飛び道具で私を狙う。私はそれを拳で弾く。
「痛っ!」
弾いた拳から血が出てくる。
「武器に…私の生命エネルギーを込めたわけか。やるじゃない、オジイチャン」
これで最悪の意味が理解できた。
エアマスは私の生命エネルギーを使える。その時点で、私はイアランの足手まといになる。本当に最悪である。
「ジール、今のは気にするな。エアマスはお前に恐怖を植え付けてミスを誘い出そうとしている。あれも当たらなければ問題ない!」
そう、この中で行われているのは肉弾戦だけでなく、心理戦と頭脳戦。
エアマスにとっては厄介なイアランを相手にするより、イアランの弱点とも言える私に何か仕掛けてくる可能性は高い。
「心配しないでいいよ。ちゃんとジールからキスしてもらうために俺は負けないから」
言葉の内容は別としても、こんなにイアランが頼もしく思えるとは予想外である。
「ジールさん、あなたが前衛をするのは無理だ。下がってなさい。できれば最小限の損傷であなたを手に入れたい」
私はシュテル起動させる。
「ハルコにもう無理はさせれない!だから捕まる気はないわ!」
シュテルで増幅されたサンダーボルトがエアマスを襲う!この限られた範囲での広範囲攻撃は逃げられないはず!しかも手負いなら回避するのも厳しいはず!
私の予測は甘かった。
そのサンダーボルトの中から桃色の光が私の向かって飛んでくる。
「実に素晴らしい!ジールさん、あなたはこんな気持ちでいつも戦ているのかね?実にうらやましい!」
魔法が効いていない!?いや、そんなことはない!先ほどのイアランのリフレクタースライムの魔法を避けていたということは、魔法が効かないことはないはず。
生命エネルギーを使ていても魔法のダメージは消せない。それなのに魔法を正面から突破してくるなんてありえない!
「させるか!」
イアランがスライムでエアマスを止める。だが、まるで無意味。スライムがはじけ飛ぶ!
「その程度の対策、私にとって無いのも同じ!」
いや、違う!これはエアマスを止めるのではなく、私が回避しやすくするために一瞬エアマスの気を逸らしたのだ。
エアマスの蹴りを私は後方に飛んで避ける。ほんの少しのことで変わるこの戦闘、本当に気が抜けない。
「イアラン、大変だな。ジールさんを守りながら私と戦うのは」
「いいや、一緒にいてくれるだけで愛の力ってやつで強くなれるからね」
イアランがこっちにウインクしてくる。余裕なんかないクセに…。
「んじゃ、私も愛の力じゃないけど…楽しい戦い、シタクナッテキタ♡」
「愛を否定しないでよ…」
へこんだイアランを放置して、私は生命エネルギーを更に開放する。
「アハッ♪イクよオジイチャン♡」
真正面からの突撃。エアマスは受けて立つ構え。当然そうなる。
「気の解放量を上げても、同質である以上、無駄だよ、ジールさん!」
「拳技『大鼓』」
エアマスは私の拳を手で止める。
「地力の差がある以上、こうなることは…」
言い終わる前にエアマスが吹き飛び、結界の壁にぶつかった!
「なっ…なぜだ!?」
「オジイチャンとオソロイ、じゃないから♡」
私は拳を舐める。
「ジール、今のは!?」
イアランが駆け寄り私の拳を観察する。
「これ、ティゴのやってたことの応用なんだよね♪」
私は緩めることなく追い打ちに向かった。すぐに体制を立て直すエアマスだが、私と距離を取った。
「何をやった…ジールさん」
距離を取るのは正解だ。
私のこの攻撃の正体が分からなければ、今の手負いのエアマスは前衛の私を相手に、後方のイアランに警戒をしながら戦う厳しい戦いとなる。
まずは正体を探る。正解の行動である。
「考えるより…楽しみましょ、オジイチャン♡」
当然私は攻撃をする。エアマスはある程度防ぐものの、私の攻撃をいくつかさばき損ね始めた。
「攻められるのも、悪くないでしょ?♡」
距離を取ろうとするエアマスを逃さない私。この攻撃の正体がバレる前に決めたい。
「できたら、こういう攻めは遠慮したいとこだな!」
エアマスも粘る。この攻防で正体を探っているのは分かる。まだ勝負を諦めていないようだ。
「ったく、二人の世界入るなんて…妬けちゃうだろ!」
イアランがエアマスの足をスライムで鈍らせる。それを逃さず私は再び拳を握りしめる!
「拳技 『大筒』!」
再びエアマスは結界の壁に飛ばされる。今度こそ終わりだろう。手応えはしっかりあった。
「名残惜しいけど…オワリになりそうね、オジイチャン」
私は歩いてエアマスに近寄りしゃがんでエアマスの顔を見る。
呼吸は荒く、顔色も悪い。これはもう立てないだろう。
「死んじゃうよ、オジイチャン。大人しく諦め…」
私が言い終わる前に、エアマスの体が濃い桃色の生命エネルギーに包まれた。
「ありがとう、ジールさん。この時を待っていた」
エアマスは私の口に何かを押し当てた。
粘質のものでもあり、固い部分もある。何を付けられたか分からないが、手で引きはがせない!
「ハルコの気の吸引を研究して作った気の吸引装置の試作だ。本当はイアラン付けて、気を使えない者に対して実験するつもりだったんだがね」
これは、ハルコが私の生命エネルギーを吸っていた時と同じ感じだ!生命エネルギーをこの装置が吸い取ってる!
「しかも、その吸い上げた気を…こうやってすぐ使える」
エアマスは更に生命エネルギーを放出する。このままでは私はまた気を失ってしまう。
「実に快適だ。さて、イアランを潰すとするか」
先ほどのダメージがウソのように早い!エアマスは瞬時にイアランの元に行き拳をイアランにお見舞いする。
「どうだ、好きな人の気の味は?」
イアランも反応が追い付かなかったのか、まともに食らっている!今度はイアランが結界の壁に激突した。
「形勢逆転だな。ジールさんにはこの後、お礼も兼ねてゆっくり我が城でおもてなししなくてはならないな」
「遠慮するに…決まってるでしょ!」
私は少しクラクラする頭で立ち上がる。だが、生命エネルギーを奪われているので体が重い。
拳を喰らったイアランは動かない。
だが、召喚された私が消えてないという事はイアランはまだ意識があるということだろう。
「嫌われたものだな。私はジールさんの気は好きなんだが…それではダメかね?」
落ち着かなくては…。
もし、余裕があるならイアランに追い打ちをするはず。
でも、その場から動かない。
つまり、エアマスも余裕はないはずだ。
「一回だけ言うわ。負けを認めるなら許してあげるわ」
私の言葉にエアマスは驚く。
しかし、すぐにニヤリと笑みを浮かべた。
「ハッタリが私に通用すると思っているのか?先ほどの攻撃は謎のままだが、それは気を使って身体能力を上げなくては意味が無い。魔法もパターンを見切ったゆえに無駄。さて、どうするのかな?」
私も負けずに笑みを返す。
「ハッタリは必要ないわ。この勝負、あなたの負けだから」
そう言うと私は生命エネルギーを解放した!
「それはありがたい。私にどんどん気が流れてくる。だが、それではジールさん、あなたが倒れてしまうぞ」
「ねぇ、その生命エネルギー、あなた本当に扱えるの?」
余裕のあったエアマスの表情がこわばった。
「さっき、瞬間的に使ったのを見たけど…長時間、生命エネルギー使って戦ったこと、無いんじゃない?」
私は更に生命エネルギーを解放していく。50%。これまで体感したことない快感が体を支配してくる。
「それと…あなた自身強いから、多くの生命エネルギー、必要ないんじゃない
?だから、いきなり未体験のエネルギー、シゲキが強いんじゃない?♡」
呼吸が荒くなる。体も熱い。でも吸われる感じは変わらない。
「じゃあ、どっちが先にイッちゃうか、試してみましょ、オジイチャン♡」
私は口元のヨダレを手で拭くと顔の引きつるエアマスにとびきりの笑顔を見せるのであった。
ちょっと投稿時間模索中です。時間が定まってないですがスミマセン…。




