九 混沌(カオス)の中心
細かい用意は師匠に頼み私はイアランと死神と同じテーブルで紅茶をすする。師匠は有り合わせと言いつつクッキーを用意してくれた。
師匠のクッキー、実は私の大好物♪
ただ、クッキーを出してくる師匠の顔はやれやれという空気に疲れた感じである。師匠、何かごめんなさい…。
クアンタのことは師匠と師範に守ってもらえるとのことなのでイアランがここにいても安心である。
死神は仮面のままどうやって飲むのか気になったが、少しずらすというシンプルな方法で紅茶を飲んでいた。
その横においしそうに紅茶を飲みながら、師匠とも気さくに会話をしているイアランの神経が信じられない。
「で、何を語らうのだ?」
死神のコミュニケーションの取り方を知らない者と分かる話の切り出しに対して、私は思うことを聞く。
「死神様は時間があるときは何をされてるのですか?」
無難だが、相手の事が少しでも見える話題を切り出す。
「時間というものは我には無い。お前らの言う時間の概念は死神には存在しない」
いや、死神の凄い一面がいきなり見えたわけだが、とんでもなく斜め上の回答。これはなかなか話を繋ぐのは難易度が高いかもしれない。
「つまり、私たちと同じ時間体感できても、同じ時間の制御下には入ってないということなんですね」
ナイスフォロー!と言いたいが、イアランにそれをされるのは複雑な感じがする。
「さすが我を召喚する道具を作りし者。理解が早いな」
表情こそ仮面で読めないが、死神も悪い気はしてない様子。
「ところで…なぜ仮面を?飲みにくくないですか?」
イアランは地雷を踏んだ。早速イアランの喉元に鎌が触れている。
「それはお前が気にする必要あることなのか?」
「い、いえ、死神様が良いのなら私は別に…」
何も言わずに死神も鎌を仕舞う。
いや、この茶会、もしかして死神の怒り回避するゲームになってきてる?
「そう言えば、死神様ってお名前あるんですか?」
これは素朴な疑問であった。死神は唯一無二なので死神でも通じるが、名前のある神も存在する。
もし、名前が分かればその名前で呼ぶ方がいいのでは?と思ったのだ。
「死神は死神だ。我に名は無い」
まあ予想通りではあるが、死神を連呼するだけで場の空気が重くなる気もする。
となると…
「ここで死神様のお名前決めてみてはどうですか?きっとお名前ある方がみんなから親しみが…」
仮面の正面がこちらを向く。これも地雷だったのだろうか!?
「それは考えてもみなかった。そうだな、折角の提案ついでに名前を考えてもらうか」
あ、地雷を踏んだまま私はその場を動けない状態かもしれない。下手に動くと爆発確定。
私は辺りを見回すが、誰もがアイデアを出さないように私から目を逸らしている。
「わ、私なんかが決めても良いのですか?」
「構わん。その名が定着するかも分からんし、何より提案するというとは、何か候補があるということであろう?」
そこまで考えてなかった!
ってか…定着したら名付けは私!?唯一無二の神の名を!?
ヤバい、手に変な汗出てきた…。
私は思いついた言葉を言う。
「アルビオ…と言うのはどうでしょう…か?」
これは私が幼い頃、森で遊んでた時にいつも顔を出してきた白い子鹿を私が勝手に名付けた時に使った名前。とりあえず無難路線からだ。
つぶらな瞳が可愛くて、よく頭を撫でてあげていたことが懐かし。
可愛い素顔を持つ死神には良いかもしれなと思い言ってみる。
「アルビオ…アルビオか…」
死神は私から顔を背けた。もしかして、気に入らなかったかな…。
いや、そうではないらしい。
本人は気がついてないようだが、仮面のスキマからわずかに見えた。
上がった口角!
「ま、まあ良かろう。それで良い。我はこれから死神アルビオと名乗るとしよう」
ビンゴである!では早速…
「アルビオ様、お気に召して何よりです!」
アルビオは名を呼ばれた瞬間、ビクッとした。一体どういう反応なのだろうか?
「あ、ああ」
あからさまな動揺。これはかなり効果アリなのではなかろうか?
「アルビオ…アルビオ…うむ、悪くない」
アルビオは自分の世界に入り込んでいる。よほど嬉しかったのかな?それとも慣れてないことに戸惑っているのかな?
「さてと、ところでイアランはなぜここに来たの?目的は何?」
さも客人らしくクッキーを食べてるイアランは「なんでそんなこと聞くの?」みたいな顔をしている。
「あー。回収したいものあってさ。だって予定では全滅してるはずだったわけだから」
ムカつくのを抑えてさらに切り込む。
「何を回収する気だったのよ!」
「ウィンの魂とクアンタの遺体だよ」
クアンタの遺体は分かるが、ウィン様の魂も回収…また何かに利用する気のイアランに腹が立って来た。
「死体となったクアンタにウィンの魂を入れ従わせるつもりなのであろう?」
さらりと答えるアルビオ。
「さすがは死神…おっと、アルビオ様」
イアランもさらりと答えを返す。
「今ならウィンの魂もここにおるしな。後は肉体があれば問題なく復活できよう」
まるで今晩のご飯を作るかのように言っているが、それはとんでもない事である。
本来、魂は他の肉体に簡単に定着するものではない。
それができるなら、長生きしたい者は器となる体を用意して魂の入れ替えを繰り返せばよいだけとなる。
だが、そのような者はいない。一部の高位の悪魔や天使ができるのを文献で読んだことがある。
「定着の法を身につけたのか?」
師匠に心当たりがあったのか、イアランに聞く。
「それを試している、と言ったところです」
またもあっさり答えるイアラン。普通、そこは隠すのではなかろうか?
「魂だけを取り出し時間があまり過ぎてない肉体なら定着の法は成功確率は上がるからな」
アルビオがイアランの今の行動の謎を解く言葉をくれた。
「で、クアンタにウィンを入れて何をする気なの?」
イアランは紅茶を飲むと真面目な顔で答えた。
「強い兵を作る。増やして…ハーフエルフの国を作るつもりだ」
思わずイアランの顔を真剣に見てしまった。
「ハーフエルフの国…!?」
考えてもみなかった。ハーフエルフの数はホントに少ない。と言うか成人できる数が少ない。その上、成人した者の大半が家畜扱い。そんなハーフエルフの国なんてことを考える者がいるとは…。
「そうしなければ、ハーフエルフはまともに生きて行けないだろ?」
そうか、それがハーフエルフの生の声であり、知恵を得たハーフエルフの考え。
当然と言えば当然かもしれない。ハーフエルフは被害者であるが、救われるような兆しはまるで無い。
それゆえに、ハーフエルフのまともに生きて行ける場所を作りたいなら国家を作るというのは間違いではない。ただ、そこまでの壁の高さはあるのを除けばだが。
そうしないと、このハーフエルフ不遇の歴史は永遠に続いて行くのかもしれない。
「ハーフエルフは今の時代、かなり辛い目に合っているのだな」
そう、ハーフエルフの問題は私たちエルフも…え!?
「ぶ、ブラービ!」
いつの間にか部屋にいたブラービ。いや、アルビオに魂取られたんじゃなかったっけ!?もしかして返されたの?
「だがな、イアラン。そのために他の命を軽く扱うと言うのは違うと思うぞ」
私たちのテーブルに何事もなかったかのように近寄り、空いてる椅子に座る。
「ジール、お前も飲まれてはいけない。正しい事のように聞こえる時こそ、鵜呑みにしてはダメだ」
いや、何かブラービおかしくない?あの下品な笑い方やいやらしい目つきを全くしない。
と言うより真っ直ぐな目で私を見てくる。
睨んでるわけではない。威嚇ではない。自然な目線。どこかでこの目線を見た気がする。
「勝手にブラービの体を使うなよ、ウィン。その方法だとお前の力が発揮できないだろ?」
イアラン、爆弾発言。あの醜悪なむさっ苦しい男がウィン様なわけ…ないでほしい!
「先程の死神…あぁ、アルビオ様の話を聞いて、もしかしたら入れるかなぁと思って試してみたんだ」
ダメ!それは絶対ダメ!私がさっき見たウィン様は美しく気高く、心を撃ち抜くような笑顔を見せる英雄!
なのに、なのに…この筋肉ダルマでお風呂あまり入ってなさそうで、髪ボサボサの無精髭生やした不気味な顔したオッサンになったの!?
「うぃんさまぁぁぁ!お願いだからそこから出て下さいぃぃぃ!!」
私は泣きそうなのを必死にこらえてお願いをする。
「何か問題あるのか?私はこの方が話に加わりやすいんだ。話が終われば…さて、どうするかな」
いや、そこは悩むとこではない!即刻その体から出て欲しい!
「良いではないか。ウィンも気に入っておるようだしな。我は構わんぞ」
アルビオは紅茶のおかわりを師匠に頼んだ。
お願い!誰かウィン様を説得して!
「まあ、ウィンがいいなら私はいいさ。ただ、どうするんだ?その体では俺の欲しい兵の強さからは程遠いんだが…」
賛同するな!イアラン!
「また鍛えるさ!再びこの世に戻ってこれただけでも奇跡だ。これ以上望むのは贅沢な話だ」
言うことは素晴らしい!さすがウィン様!ただ、その姿で言われてもちょっと残念感が増すかな。
「体は必要なら作ればよかろう。おい、悪魔。確か邪神の配下に悪魔が魂を移すための体を作れる者がおったであろう」
師匠と師範が「これはマズイ」という雰囲気で顔を見合わせている。
「その者は我の体をも作っておる。エルフの肉体を作るなど容易かろう」
「し、しかしアルビオ様、死を、魂を簡単に復活させたりなどは本来の死への中立から逸脱するのでは…と思うのですが…」
師匠はどうやら反対らしい。何とかアルビオを説得しようとしている。
「我が許可を出せばそれで問題は無い。そこのウィンとやらもなかなか面白き者でもあるしな」
無茶苦茶のように聞こえるが、考えてみればおかしいことではない。
例えば死にかけた者が生き返ったりするのは無い話ではない。その理由が今回のようにアルビオの気まぐれだとしたら…と考えるとつじつまが合う。
「そっか、じゃあ肉体取り戻したら奪いに来ようかな♪」
イアランはホントに何を考えてるか分からない。まあ、私がそんなことさせないけどね!
「んじゃ私は帰るよ。また王から依頼あったらクアンタ殺す刺客送るよ♪俺も研究費削られたくないからね」
やれやれと言った顔をしているが、当然私は立ちふさがった。
「止めて欲しいと言ってもムリなんだよね?」
「あぁ。それとも君が俺のスポンサーになってくれる?それなら俺はクアンタの命を狙うのを止めるよ?」
私は生命エネルギーを解放する。
「それを聞いて素直に帰すと思う?」
イアランは少し考えて何かを納得したのか笑い出した。
「あー、もしかして欲求不満を私に解消して欲しいのかい?」
話が見えない。だが、そんなのはどうでもいい。ここでイアランを止めれば話は早い。
「つまり、性的欲求を満たしてほしいってことだろ?」
「はい!?」
流れに全く関係ない突拍子もないことをぶっ込んで来た。
「何で…私がそんなことを思うわけよ!」
イアランは更に笑い出す。
「だって、ウィンと戦ってるあれ、どう見ても発情してる野生動物みたいな感じだったよ?そのオーラは発情とか欲求不満で強くなるんじゃないの?」
コイツ、いきなり何を言い出すかと思えば…ホントふざけている!
「な、な、何言ってるの、あなたは!?」
「だって、あの顔ってさ…」
イアランはさっと私の顔の横に来て耳元で言った。
「夜に男と二人で楽しんでるときの顔じゃない?」
言葉の理解が一瞬できなかった。
だが、理解が後から追いつくと、私は耳まで真っ赤になっていた。
「あ、ごめん、もしかして、そういう経験なかった…とか?」
本当に悪いことを聞いていしまったという顔をするイアランに対して私の怒りと恥ずかしさはピークに達した!
「悪い事聞いたお詫びにさ、欲求不満解消の相手、君の部屋でしてあげよっか?」
私は気が付いたらイアランをぶん殴っていた。イアランは吹っ飛び壁にめり込んだ。
「痛たいなぁ…冗談通じなかった…かな?」
「帰れ!エロハーフエルフ!」
二度とコイツの顔を見たくない私は、めり込んだイアランを引きずり出してドアの外に捨てた。
「気にするな、ジール。私は戦いを心底楽しんでるように見えたから、君のあの顔は好きだ」
優しいウィン様が私を慰めてくれる。本当によくできた人である。でも、しっかり見られてると思うと恥ずかしさも込み上げる。
「あのな、ジール、あのイアランの言うことも間違いじゃないぞ」
飽きれた師範が投げ捨てるように言う。
「最初にちゃんと教えただろ?理性を緩める分、当然抑えられた欲求や欲望は出てくるさ。それが色欲なら戦闘ができる分、良しとすべきだな」
「良くないわよ、師範!」
相変わらずデリカシーの無い師範。女心を少しは理解して欲しいものである。
茶会も一段落したので私はクアンタとヘキサと私のご飯の用意を始める。
「そう言えばウィン様って食事必要なのかな?」
素朴な疑問だが、生きている状態なら食事も必要なのでは?と思い追加で用意をする。
「おい、ジールよ。聞きたいことがある」
アルビオが台所に入ってきた。何だろう?ご飯食べたいのかな?
「明日はいつから仕事をすれば良いのだ?」
…ホントにするつもりあったんだ。てっきり「そのような面倒なこと、我はせぬ」と言うかと思っていた。
「えっと、一応日の出と共に起きて、クアンタとヘキサのご飯作って、食事と洗濯をして、それから預かる子供達が各々来てる感じです」
少し沈黙した後、アルビオは「わかった」と言って台所を出て行った。
明日も明日で問題が起きそうな予感がする…。
クアンタとヘキサ、ウィン様を呼び食事をする。
クアンタは相変わらずあまり食が進んでないが、ウィン様が「食べないと強くなれないぞ!」と促してくれたおかげで、いつもより食べていた。
その時の「ジール、君の料理の腕は素晴らしいな。私はジールの料理は好きだ」と言ってくれた言葉は実に嬉しかった。
でも、その笑いがブラービなのでちょっと恐く見えてしまうのが悲しい。
かと言って、元のウィン様に言われたら惚れてしまいそうな気もするので、それはそれで危ないかもしれない。
食事が終わると私は一日の疲れを癒すために川に水浴びへ向かった。ヘキサも誘い、洗ってあげることにした。
「今日はホントにありがとう、ヘキサ」
今回はホントあの一瞬を守ってくれたヘキサに感謝している。あそこでヘキサがブラービを止めてくれなければクアンタは殺されていたかもしれない。
私はお気に入りの桃の香りがする石鹸を濡れたタオルに付けヘキサの体を優しくこする。
「これ、いい匂い♪」
嬉しそうなヘキサがとても可愛らしい。クアンタも誘ったのだが「女と水浴びをする趣味は無い。行きたいときに行く」と断られた。恥ずかしかったのかな?
「今日のお礼もあるからね♪楽しく二人で水浴びしようね♪」
ホントは昔、旅をしたときに入った温泉があるといいのだが、師匠に温泉を作ることをお願いすると「そんなの、転移魔法で行けばいいじゃないか」とあっさり却下された。
生活魔法を少しは使えるので、本格的に学ぶことも最近考えている。
お湯を早く沸かしたり、洗濯物を早く乾かしたり、建物を作ったり…生活魔法は師匠がたまに使うくらいなので見る機会が少ないのである。
それに、生活魔法って自分が動けば魔法いらなかったりするんだよね。
私とヘキサは体も髪もキレイになり川に体を浸す。
初夏ということもあり、少し気温が高くなったので川の水は実に気持ちいい。
「二人も水浴びか?今日は色々あったから疲れを癒すには最適だな」
ふと振り返ると月影にゆらりと立つ大男。私は思わず叫びそうになるが、よく見ればウィン様である。
「ここの川もキレイでいいな。昔、訓練の後よく川で水浴びをしていたものだ」
懐かしむように空を見上げるウィン様。こちらに近寄って川に入ろうとするが、私は固まってしまう。
「う、ウィン様!前は隠してください!!!!」
まともに見てしまった…。気分は最悪である。
しかし返ってきたのは斜め上の答えだった。
「ん?気にすることは無いだろ?誰も脱げば年齢や個体の差はあれど、似たり寄ったりだ。私は気にしたことないぞ」
気にしないって…それはおかしい…いや、少し思い当たることがある。
ウィン様の絵、実は水浴びをしている裸体のものが多い。まさか…..とは思うが聞いてみる。
「もしかしてウィン様って絵のモデル、やってたことあるんですか?」
「面白いことを言うな、ジールは。私なんかがモデルになるわけがない。私より美しい娘は街に多くいたからな」
やはりこれって…。
「もしかして…昔水浴びしてるとき、誰かに見られたり…してました?」
顔を洗い、気持ちよさそうに大きく息を吐くウィン様。体をタオルでこすりながら答えを返してきた。
「あぁ、確か…画家がいたのはいたな。十人くらい」
ちょっと待って!普通そんなに川に画家なんていないでしょ!
「きっと私のように、あの川の風景が好きだったんだろうな。私の好きなものをみんなが好きでいてくれるのは嬉しいかったのを覚えている」
絶対違う…。それ、みんなの目的絶対違う…。
「絵も見せてもらったが、私も描いてくれていたのは照れ臭かったが、あの川の魅力が伝わる良い作品だった」
ウィン様は思い出に浸ってるようだが、これで少しわかったことがある。
この人、自分の美しさを理解してないし、その上、人前で全裸でも恥ずかしく思わない羞恥心の無さ…。
きっと違った意味で被害者が多かったんだろうと想像ができた。
「早くウィン様の体、元に戻したいですね。私も協力しますから、頑張りましょ!」
まあ、私の再びあのウィン様に会いたい願望もあるのだが、あの強さのウィン様ともう一度ちゃんと戦いたいというのもある。
「そして、この前の戦いの続き、やりましょう!」
私の言葉にウィン様はこちらを見て目を潤ます。
感極まったのか私に一直線に向かってきて私を抱きしめる。
「私は君に出会えたことを嬉しく思うよ!私も君ともう一度戦ってみたい!」
これだけ喜ばれるなら私も恥じないように強くなってウィン様に応えたい。心からそう思えた。
…そう、ここまでは良かった。
ヘキサの少し物珍しそうな目線に私は我に返る。
これ、第三者から見れば…裸の大男が、裸のエルフを抱きしめている…となる。
しかも、このブラービ、私を捕まえて欲望のはけ口にしようとしてた…。
そんな二人が抱き合っている…。
いや、仮にウィン様が本来の姿だとしても、あの美しい体、嬉しそうな顔で抱擁されたら…違う意味で危険だろう…。
この抱擁によって、私はこの夜、一睡もできないまま波乱の朝を迎えることになるのだった…。




