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シリウル  作者: 高市黒人
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名付け親

 私がこの星に生まれてきてから二日ほど経った頃、私が居る星は火星であることが判明した。なぜ分かったのかは先代が発見した天文学の知識で分かることができたが、その天文学の知識もなぜ自分が知ってるのか分からなかった。しかし、二日で分かったことも少なくはない。

 まず、我々シリウルは火星だけではなく地球、月、太陽以外の惑星に存在しているということだった。水星から海王星までの七つの惑星に存在し、惑星ごとに容姿が異なるみたいだ。それは、その惑星の環境下に関係があると生まれた時に私の目尻を触っていた男、つまり父が言っていた。

 二つ目はシリウルは地球の人間と同様に家族という集団で暮らしているみたいだ。親は働き、子供は学問を学び、一つ屋根の下で生活を共にしている。食べ物も仕事で稼いだ金で購入し、調理などの工夫を施し生活をしているが、この火星の気温は地球と比べて高いため、地球にいるような生命体はこの火星ではほとんど生きていけないみたいだ。

 まだまだ分からないことだらけではあるが、少しだけこの火星のことやシリウルのことを父から聞き出すことができた。しかし、父は生まれて間もない私が言語を習得せずにいきなり話せていることに疑問を抱かないことは、シリウルは全員生まれた瞬間から何らかの形で知識を持っているということなのだろうか。

「あ、目を開けた」女の声だった。いきなり、視界が明るくなったと思ったら目の前で母がこちらを見ていた。その隣に父もいた。

「あなたの名前が決まったわよ。名前はゲルラよ」母はそう言ったが、私はあまり気に入らなかった。まぁ、名前など生きていれば慣れるものかと自分自身に言い聞かせた。

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