『それじゃだめな日』
7.かみさまのおつかい
そんなこんなで、半年後。
うさぎさんは、すらりとりりしい黒うさぎになりました。
みちをあるけば、だれもがふりかえります。
もちろん、腕だめし大会も、よゆうの優勝です。
きつねさんも、つよくかっこよくなりました。
でもそれは、すこしだけ。
はしりこみをしていても、きれいな石やお花をみつけると、すぐにそちらに行っちゃうのですから、あんまりトレーニングにならないのです。
でも、つよくはちゃんと、なってるし。それでいいかな?
そんなふうに思いはじめていたふたりでしたが、『それじゃだめな日』がついに、やってきてしまったのです。
まちのうで試し大会でうさぎさんが優勝をきめた日の、その次の日のこと。
きつねさんとうさぎさんの山小屋に、つやつやとうつくしいはねをもった、一羽のからすさんがやってきました。
かみさまのお使いだというからすさんは、戸口でていねいにおじぎをすると、はれやかな声でいいました。
「おめでとうございます、うさぎさん。
あなたのつよさは、かみさまのおめがねにかないました。
さあ、いっしょにかみさまの山にまいりましょう。
そうしてぜんりょくでしゅぎょうにはげみ、『さいきょうのろっぴき』をめざしてください」
8.きびしいげんじつ
「やったあ!」
うさぎさんはぽんっととびあがります。
そして、ぽかんとしているきつねさんの手をぎゅっとにぎります。
「きつねさん、やったよ!
したくをしなくちゃ。ぼくたち、かみさまの山にいけるんだ!」
「おまちください」
しかし、からすさんはいいました。
「かみさまの山にいけるのは、うさぎさんだけです。
きつねさんは、もうすこし、きたえてもらわないといけません」
うさぎさんは、いっしょうけんめいにいいました。
「きつねさんは、ちゃんとつよいです!
きれいなおまもりのペンダントや、けがをなおすおくすりだって、つくれます!
ちゃんと、かみさまのおやくにたてます!
それでもだめなら、ぼくのつきそいとして、いっしょにいかせてください!」
うさぎさんはけんめいにおねがいしましたが、からすさんのこたえはかわりません。
「いま、かみさまの山にゆけるのは、うさぎさんだけです。
あした、もういちどきますから。それまでに、よくはなしあってきめてください」




