ゆるゆる、とっくん?
5.とっくん、いちにちめ
ともあれこうして、うさぎさんときつねさんの『とっくん』は始まりました。
「さあ、まずはたいりょくをつけなくっちゃ。はしりこみだ!
いくよ、よーい、スタート!」
うさぎさんはおおはりきり。じまんの足で、ぴょん、ぴょん、と山道をはしっていきます。
けれど気がつくと、きつねさんがいません。
あれっと来たみちをもどってみれば、きつねさんは道のまんなかにしゃがんで、きれいな金色の石をひろっています。
「きつねさん、なにやってるの?」
「あっごめん、うさぎさん。
じつは、ここまできたら、つまづいちゃって。
でもね、地面にねそべってよくみたら、きれいな石がいっぱいなんだ。
これなら、きれいなペンダントが作れそう。ちょっとまって、ひろってから行くからさ!」
いろとりどりの石をズボンのポケットにつめこんで、きつねさんはニコニコです。
でも、ポケットいっぱいの石はおもくって、とってもはしることはできません。
その日のとっくんは、そこでちゅうしになってしまいました。
6.とっくん、ふつかめ
つぎの日、きつねさんは材料あつめ用のちいさなかごを背中にしょって、よーいスタートでしゅっぱつです。
うさぎさんはきょうもおおはりきり。じまんの足で、ぴょんぴょんっ、と山道をはしっていきます。
けれど気がつくと、またきつねさんがいません。
あれれっと来たみちをもどってみれば、きつねさんはみちばたにしゃがんで、きれいなお花をつんでいます。
「きつねさん、なにやってるの?」
「あっごめん、うさぎさん。
この花ね、おいしいお茶になるんだよ。
こっちのお花は、けがによくきくくすりになって、それからそれから……」
きれいなお花をかごに入れ、きつねさんはニコニコです。
でも、お花をかごに入れて走ったら、お花は風でとばされてしまいます。
その日のとっくんも、そこでちゅうしになってしまいました。
うさぎさんは、おこるにおこれませんでした。
なぜって、きつねさんのペンダントはとってもきれい。
町にもっていくと、あっというまに売れちゃうほどです。
それに、きつねさんのお茶はとってもおいしい!
ふ~っとおちつけるきつねさんのお茶は、うさぎさんもとってもだいすきで、毎日かかさず、のんでいるのです。
それを思うと、「まあ、しょうがないかな」となってしまうのでした。




