『さいきょうのろっぴき』
0.おはなしのはじまり
どうぶつのくににある、にぎやかな山すそのまち『ノルン』。
そのひろばには『あかつきのきつねとうさぎ』とよばれる像がたっています。
オレンジのしっぽがふかふかのきつねさんと、黒いおみみがつやつやのうさぎさんが、なかよくならんでたつ像です。
どうして、こうよばれているのでしょうか?
これは、がんばりやのうさぎさんと、やるときはやるきつねさんの、友情のものがたりです。
1.黒いうさぎさん、オレンジのきつねさん
とおい海のむこうにある、どうぶつのくに。
そのかたすみに、ちいさなまちがありました。
まちのそばには、お山がひとつ。
お山のなかには、ちいさな山小屋。
そこに、それはきれいな青い目をした、きつねさんとうさぎさんがすんでいました。
オレンジのしっぽがふかふかの、陽気なきつねさん。
黒いおみみがつやつやの、ものしずかなうさぎさん。
ふたりはおさななじみで、大のなかよし。
どこへいくにも、いっしょです。
きつねさんは、てさきがとても器用です。
山でとれる石やお花で、きれいなペンダントや、おいしいお茶をつくります。
うさぎさんはとっても足がはやくって、なんとうでっぷしもいいのです。
どうぶつたちの腕だめし大会では、力じまんのおおきなくまさんや、すばしっこいねこさんともいい勝負をし、ときには優勝しちゃいます。
そんなふたりは、山すそのまちの人気者。
みんな、ふたりをだいすきでした。
2.かっこいい白うさぎさん
ある日、まちの広場に、ちいさなキャラバンがやってきました。
キャラバンのひとたち(といっても、どうぶつですが)は、いろいろなめずらしいものをみせてくれました。
なかでもみんながよろこんだのは、色あざやかな『かみしばい』。
どうぶつのくにのまんなかにある、かみさまの山のものがたりです。
かみさまの山には、くにじゅうからえらばれた強いどうぶつたちがあつまって、かみさまをお守りしています。
そのなかには、まっ白なうさぎさんもいます。
そのうさぎさんはなんと、かみさまのおそばにつかえる『さいきょうのろっぴき』のリーダーで、とってもとても、つよいのです!
そらのかなたからあらわれる、悪いまものがなんびき来ても、ぴょんぴょんっとかれいにはねて、剣のひとふりでたいじしてしまいます。
それだけではありません。そのうさぎさんは、とってもかっこいいのです。
まっ白いけがわと、いちごのように赤い目によくはえる、水色のおようふくがとってもおしゃれ。
むくちだけど、しょうじきで、やさしいところもすてきです。
黒いうさぎさんも、もうむちゅう。
なんどもなんども『かみしばい』をみては、うっとりとためいきをもらすのでした。
「すてきだなあ、かっこいいなあ。
ぼくも、あんなふうになりたいなあ」と。




