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街並み

すると晴南は隣のフロアに向けて大声で叫んだ。


隣のフロアにいた長孝を大声で呼んだのだ。


「ねえ!長孝!!ちょっとこっちに来て!!」


長孝が慌てて晴南に言った。


「えっ?はい!」


長孝が晴南の所に大急ぎでやってきた。


そして晴南に尋ねた。


「何っすか?ハル姉?」


晴南が長孝に言った。


「それじゃあ長孝、今から重要な任務を与えるわ。これは貴方だけしかできない重要な任務よ!長孝、貴方の働き次第でこの部の未来が決まるわ!」


すると麻衣子が晴南に言った。


「晴南!前置きは要らないから!」


晴南が麻衣子に言った。


「もうつまらないわね。」


晴南が長孝に言った。


「長孝にカメラ係を頼みたいの?」


長孝が晴南に尋ねた。


「えっ?俺すっか?」


晴南が長孝に言った。


「長孝って写真撮るのも上手いじゃない?」


長孝が晴南に言った。


「分かったす、ハル姉がそう言うんだったら。」


長孝は晴南からカメラを受け取った。


長孝は晴南に尋ねた。


「それで写真はもう撮り始めていいんすか?」


晴南が長孝に言った。


「ごめん確認するからちょっと待ってて。」


すると晴南は晃太に尋ねた。


「ねえ晃太、写真を撮り始めて大丈夫なの?」


晃太が晴南と長孝に言った。


「ああ、さっき確認したら館内での撮影は大丈夫だそうだ。レポートに使えそうな写真を撮り始めてくれ。」


晴南が長孝に言った。


「撮り始めていいわよ!」


長孝が晴南に言った。


「分かったす。」


麻衣子が晴南に言った。


「ねえ、目の前で晃太君が教えてくれたんだし?晴南はわざわざ長孝君に教えなくてもいいんじゃない?」


晴南が麻衣子に言った。


「こうした方が伝言ゲームみたいで面白いでしょ?」


麻衣子が晴南に言った。


「だからさ晴南、ボケる回数を減らしてって何度も言ってるでしょ?毎回突っ込みを入れる方の身にもなってよ?」


晴南が麻衣子に言った。


「えーもっと減らせって言うの?もう麻衣子は真面目なんだから。」


晴南が長孝に言った。


「あっそうそう長孝、分かってるとは思うけど綺麗に撮ってよね!」


長孝が晴南に言った。


「はい、がんばるっす。」


長孝がカメラ係として写真を撮り始めた。


すると奥のフロアから優斗が晴南の所にやって来た。


そして優斗が楽しそうに晴南に言った。


「ねえ晴南?奥におもしろそうな写真があるよ?」


晴南が優斗に言った。


「優斗ったら、はしゃいでるわね。郷土資料館なんて面白いとこなんて無いでしょ?」


優斗が晴南に言った。


「たぶん晴南達も驚くんじゃないかな?この先に昔の九木礼町の写真が飾ってあるんだ。」


晴南が優斗にあきれながら言った。


「同じ九木礼町の写真でしょ?驚く訳ないじゃない。」


だが優斗は晴南に言った。


「まあそう言わずに見に行こう?騙されたと思ってさ?」


すると晴南が優斗に言った。


「まあ別にいいわ、見るだけだったらすぐに終わるし。」


晴南達は優斗に案内されて資料館の奥に進んで行った。


そして昔の九木礼町の写真が展示されているコーナーへとやって来た。


そこに展示されている一枚写真を見て晴南が言った。


「えっ?何これ?この場所って九木礼通りでしょ?なんで人混みがこんなに凄いの?」


晴南が見た写真にはたくさんの人々が往来し活気に溢れた九木礼通りが写っていた。


その展示の写真を隣で見ていた麻衣子が晴南に言った。


「九木礼祭りの日なんじゃない?」


すると優斗が麻衣子と晴南に言った。


「いやこれは九木礼祭りの日じゃなくて普通の平日に撮られた写真だよ。九木礼祭りの日なら山車(だし)や屋台が出てるはずでしょ?」


麻衣子が優斗に言った。


「確かにそうね。」


優斗が麻衣子と晴南に言った。


「それにこの展示の説明欄にも平日の昼下がりに撮影って書いてあるしね。」


晴南が優斗に言った。


「嘘でしょ?あの閑散としてる九木礼通りなの?昔はこんなにたくさん通行人がいたんだ。」


晃太が少し驚きながら優斗に言った。


「へえー、中学校の隣にある林は昔は住宅街だったんだな。」


優斗が晃太に言った。


「あそこは町の人口減少に伴って林に戻したらしよ。」


晴南が優斗に言った。


「昔の写真はどの場所も人がたくさんいるじゃない?」


麻衣子が優斗に言った。


「こんな山奥の町に、これだけの人がいたなんてなんだか不思議な感じね。」


優斗がみんなに言った。


「今は閑散としてるこの町も昔は人で溢れてたんだ。自分達が住んでる町って身近すぎて感心が持てないだろうけど、こうやってたまに勉強するのも面白いと思うんだ。知らない事も多いし、意外な発見もできるしね。」


晴南達は自分達が住んでいる九木礼町は寂れた山奥の町というイメージしか持っていなかった。


晴南達が生まれた頃にはすでに九木礼町は衰退期に入っており、活気のある九木礼町の姿を一度も見た事が無かった。


だから人で溢れていた昔の九木礼町の姿はとても新鮮に感じたのだった。


九木礼町の知らない一面を垣間見たのだった。


すると隣のフロアから美咲がやってきて晴南に言った。


「ねえー、晴南?あれやってみてくれない?」


晴南が美咲に尋ねた。


「あれって?」


晴南達は美咲にそのコーナーまで案内してもらった。


そこのコーナーには昔の九木礼町の模型が展示されていた。


模型の前に足こぎペダルが設置されており、ペダルをこぐと電気が発生して九木礼町の模型を光らせる事ができるようになっていた。


晴南が優斗に尋ねた。


「これ何?」


優斗が晴南に言った。


「昔の九木礼町の模型だね。それでそのペダルをこぐとあの模型が光るようになってるんだ。」


晴南が優斗に言った。


「へえー面白そうじゃない?」


美咲が晴南に言った。


「ねえ、晴南!これやってみてくれない?」


晴南が美咲に言った。


「いいわよ、私に任せなさい!」


晴南はそういうと装置の上に乗り、ペダルをこぎ始めた。


晴南がみんなに言った。


「すぐに町の模型を全部光らせてあげるわよ!」

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