4章 友達
「アリシャ、どこに行くんだ?」
僕は、結局、この好奇心旺盛の少女を追いかけて行くこととなった。
でも、しかし、この武士のような時代にツインテール。
大丈夫なのかと思うが大丈夫なのだろう。
彼女は、満面の笑顔で行列のアリの大群を追いかけていた。
「道はこっちでいいのか? 大丈夫なのか? 戦争してるんだろ。この国。」
「道なんて最初から決まってないわ。運任せよ。それに、戦争なんてしてないわよ。」
戦争をしていない?
「さっき、武士みたいな頭をした少年達に、火を持って駆けて行った男を見た。なら、あれは何なんだ。」
すると、アリシャは、大声で笑い出した。
大きすぎる。
「あれは、獣を狩るの。私達は、肉が主食。狼を狩るのよ。それは、やんちゃ3人トリオね。アリもよく、いじめられるの。自分達は、強いって思ってるから、江戸時代を真似て武士の頭にしてるのよ、ほんと嫌になる。あなたも、何か言われたんじゃない?」
図星だ。
なら、戦争をしているわけではないということか。
確かに辺りを見回すと、そんなに建物は古くない。
今は、自然が多いが目の前には、大きな城らしきものが見えて来た。
あれは、西洋だ。
「外国人もいるのか?」
「外国人? 何それ? 種族?」
「まあ、そうだな。」
アリシャは、うーんと唸り、ケロッとしたかおで答えた。
「外国人も普通の人間も分からないわ。皆、一緒に見えるもの。」
「僕は?」
僕は、彼女に問いたかった。
さっきから何も言わずに一緒に歩いてくれているが、怖くないのかと。
「僕、不気味じゃないか? 鳥なのに羽もないし、人間じゃないのに足があるんだぜ。」
すると、アリシャは、ふくやかな体で僕を強く抱きしめた。
そして、ランドセルのように背中にからう。
「別に変じゃないわ。言ったわよね。あなたは、魅力的だって。今日から、あなたは、アリの友達よ。仲間がいるの!! 会わせてあげる! 行きましょ!!」
僕は、乱暴に扱われながらも、なんかすごくいい気分だった。
元の世界ではこんなことなかったからだ。
ありのままの自分を認めてくれる存在に出会うことが。




