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聖霊師 〜予告編〜  作者: 明智 倫礼
4/5

ACT.3

 崇剛に自分の心の内を知られ、冷静無残に振られてしまった彰彦。

 だが、千里眼の持ち主に誘われ、心霊刑事は悪霊退治のために、ベルダージュ荘で一緒に暮らすこととなった。

 初日の夜。

 彰彦の行きつけのバーへ崇剛とともに行ったが、ある事情があり、優雅な神父が酔いつぶれた振りをしていて、それを知りながら、彰彦が崇剛をお姫様抱っこをし、屋敷の玄関へ入って来たところを、正直で素直、性癖はノーマルの執事の涼介が出迎えるという場面。

 優雅な館の主人の前で、20代後半の涼介と30代後半の彰彦の間で、男同士のエロ汚い会話が展開する。



涼介:っていうか、崇剛、どうした?


彰彦:酔いつぶれやがった。


涼介:帰りが遅いと思ったら……嫌な予感がする。どこに行ってきたんだ?


彰彦:バーだ。

 (崇剛の野郎……。

  未だに続くような罠仕掛けやがって)


涼介:ん? 彰彦、お前、何を飲ませだんだ? 崇剛は自分で飲まないだろう。


彰彦:お前さん、オレとセイムで勘がいいな。らよ、当ててみやがれ。


涼介:マルゲリータとか?


彰彦:ジュースが入ってるやつなんかドリンクさせるかよ。


涼介:アレキサンダーとか?


彰彦:マニアックなとこついてくんな。


涼介:何だよ?


彰彦:グリーン アラスカだ。


涼介:何が入ってるんだ?


彰彦:オレの好きなエギュベルのジン、42%と、グリーン シャリュトリューズつうリキュール、55%を、シェイカーでただ振っただけのカクテルだ。


涼介:強烈すぎだろ、それ。


彰彦:お礼参りだ。


涼介:何だ、それ?


 涼介一度考えてから言う。


涼介:祈願したことを、神社とかにお礼に行く、あれだろ?


彰彦:やあさんが、やり返すって方の意味だ。


涼介:崇剛に何されたんだ?


彰彦:オレが惚れてんのに、振りやがったからよ。


涼介:はぁ? 彰彦が崇剛を好き……?


彰彦:オレはゲイだからよ。


涼介:絶対、ここ、おかしい……。バイセクシャルにゲイに、スピコン、オカマ……。


彰彦:あの歩く18禁ってか?


涼介:歩く……18禁? 誰のことだ?


彰彦:あぁ〜、何つったか? 名前と髪が長ぇやついんだろ?


涼介:もしかして……彰彦もダルレシアンに言われたとか?


彰彦:聖霊寮で大声で聞きやがったぜ、てめぇとするかってよ。


涼介:…………。

 (昼間、崇剛と一緒について行ったと思ったら……)


彰彦:あいつ、どこにいやがる?


涼介:寝てる。疲れてるんだろう。13年間も牢屋の中で、拷問も受けてたみたいだからな。すぐに、よくならないだろう。


彰彦:そうか。そんだけのことされて……。あんだけ明るく生きられるっつうのは、ストロング過ぎだろ。


 しばらく、涼介と彰彦はダルレシアンの過去を考えて沈黙する。


彰彦:涼介、崇剛とオレで、3人ですっか?


涼介:待った! 彰彦も酔っ払ってるだろ。意味のわからない3Pに勝手にするな、そこで。


彰彦:やっと気づきやがったか。バーは酔っ払いに行くとこだ。


涼介:さっきから、話し方がおかしいと思ったら……。崇剛といい、彰彦といい、俺で遊ぶな!


彰彦:襲ってやっか、今からよ、崇剛を。


涼介:冗談にならないから、やめろ!


彰彦:20代のサルみてぇなガキ、てめぇやダルレシアンと一緒にすんじゃねぇ。分別はあるつうの。


崇剛:…………。

 (おかしな人たちですね、あなたたちは。

  瞬にはとてもではありませんが、聞かせられない会話です)


彰彦:崇剛、さらってくぜ。


涼介:だから! 冗談にならないから、やめろ! お姫様を連れてくみたいな言い方をするな。


彰彦:ジョークだ。オレの部屋は?

 (真に受けやがって。

  涼介、からかい甲斐あんな)


涼介:崇剛の寝室から2つ手前だ。服を脱がすとか、余計なことをするなよ。


彰彦:じゃあ、明日、7時半にはここ出るからよ。起こしやがれ。


涼介:俺はお前の執事じゃない! 何で、彰彦の面倒まで俺が見るんだ!


 彰彦は崇剛をお姫様抱っこしたまま、階段を登る。


涼介:窮地きゅうちに陥ったお姫様を、ナイトが助けたみたいに見えるのは気のせいか?




 こうして、仕事上という割り切った関係の30代同士の崇剛と彰彦の間に、不思議で真新しい日々が始まる。

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