聖戦準備②
みなさんお久しぶりです・・・遅くなりました。
「まー強くなるためにはまずはここかなー」
「ですよね…」
「ハル頑張ろう」
「いや、別に僕はそこまで嫌では、と言うかむしろこいつのおかげで助かってますからね」
ハルたちはイシュの店の前に立っていた。元々、ブライトバスター、ミーシャの変形武器もイシュからもらったものだった。そのメンテナンスも兼ねて他の装備を揃えに来たのだった。
「イシュさんいますか?」
「おお、王子に喧嘩ふっかけて聖戦起こしたハルくんじゃないですか」
「・・・いきなりですね」
「ふふ、いいじゃないですか。私の性格はわかっているでしょう」
「相変わらず、意地が悪い」
「アリスは厳しいねえ」
「当たり前」
「ま、まあ、いきなり喧嘩腰じゃ・・・」
明らかに険悪な雰囲気になっているアリスとイシュをみてハルはわたわたと慌ててしまう。そこにクレアが間に入ってきた。
「やめなさい、二人共。ハルくんが困っているでしょう」
「クレアさん・・・!」
キラキラと助け舟を出したクレアに熱視線を向けるハル。ついついクレアはその顔をみて
(ああ!もう、なんでそんな可愛い顔もできるのよ!!!戦闘のときはあんなに凛々しいのに・・・保護よくそそられるというか)
にやけそうになる自分を律、
「クレア嬉しそう」
「あんなに露骨になってたらわかるよね」
「イシュそこは同意」
することはできていなかったようだ。
「と、とにかく!仲良く!」
「「はーい」」
「実は仲いいですよね、お二人」
息のあったアリスとイシュの返事に少し苦笑いのハルであった。
「しかし、聖戦ねえ・・・」
武器の整備をしてくれながらイシュはつぶやいた。
「聖戦ってどんなものなんですか?」
ハルは気になって聞いたが。
「いやあ、ここまで大掛かりとなると今まではないね。あの第2王子ははたしてどんなルールにしてくるのか」
「イシュ様」
「なんだい、ミーシャちゃん」
「あの第2王子はどんな手を使ってきそうですか?」
「なんで私に聞くのかい?」
「あなたは昔からずっとここにいますよね」
「「「え!!!」」」
「なんだ、知っていたのかい」
ミーシャから出た言葉に困惑する3人とニヤニヤとするイシュ。
「・・・確かに私たちが暮らし始める頃からずっといたけど・・・」
「この方は前に聞いた情報では、ずっとこの店を経営しているとのことです。そのお姿で」
「・・・」
ミーシャはじっと、イシュを見つめる。黙っていたイシュはゆっくりと口を開く。
「なぜそれが本当だと言いたいの?」
「それなら、過去の聖戦を知っている方だということですからね」
「ミーシャ・・・」
やはり今回のことで気負いしているのか焦っているミーシャを心配そうに見つめるハル。そして、
「知ってどうする」
「「「「っ!!!!!!」」」」
イシュの雰囲気が変わった。
今までの飄々としていたイシュではなく、明らかになにか別の誰かを想像させるような圧力。そして、
「なあんてね!」
「「「「・・・は?」」」」
次の言葉で4人は唖然としてしまった。
「冗談だよ!ふふ、面白いなあ」
「で、でも、このお店はずっとあるんですよね!」
「うん、私の祖父の代からね!」
「そ、祖父?」
「そうだよ!いやあ、ごめんね!私たちの血筋はそっくりらしいから」
「なるほど・・・確かにそれだと勘違いする人多いのかも」
「クレアさん!でも・・・」
「ハル、ここにいるかしら!!!!!」
次の言葉を言う前にその言葉は意外な来訪者によって遮られた。
「あ、アリカ?!」
「あ、やっぱりここにいた!!店主!装備は後でまた取りにこさせるからこいつ借りていくわ!!!」
「へ、おい!引っ張んなって!!お、ぐあ・・・」
「うん、いいよー」
首根っこを掴まれて引っ張られるハル。
「・・・このツンデレ娘。ハルをどこに連れて行く、待ちなさい」
「ちょ!アリカちゃん、ハルくん首しまってるから!!!」
「主様?!!アリカ様!!!主を何処に連れて行くつもりですか!!」
ツンデレ娘に引っ張られる剣士を取り返そうとアリス、クレア、ミーシャは店を出る。それを見送るイシュ。そして、イシュは呟く。
「まだその時じゃないんだよ、ミーシャ」
まるで全てを見透かしているように。
少しイシュが絡んできました。




