私の分まで
「復讐の夜に」完結編10話です。
ついに終わってしまいました。
書いているときとても楽しかったです。
では楽しんでください。
オレはその日、先輩が捕まったことをニュースで知った。通報したのは東条だ。『首吊ふ頭で殺人未遂事件』とテロップが流れていた。
信じられなかった。その日の朝、電話をかけた時はいつものように挨拶をしてくれたのに。あの後捕まったのか。
先輩が捕まったんだ。オレも自首しようと考えていた。自分だけ逃げることはできなかった。
だがオレはあることを思い出した。先輩は電話で「今日の夜、家に来てくれるかな?」と言っていた。
捕まるのを予知していた先輩が何かを残しているかもしれない。オレは先輩のアパートに向かった。
可能性はかなり低い。だがそれしか手がかりがないんだ。オレは自首する前に彼女の言葉に賭けることにした。
先輩のアパートに着き、ドアを開けようとしたが、鍵が掛かっていた。やっぱり何もなかったかと諦めかけたときオレの目に開けられたポストが飛び込んできた。何故か気になり中を見てみた。
そこには1通の手紙が入っていた。
手書きで「荒道進君へ」と書いてあった。
オレは早く読みたさに焦り、テープを剥がすのにかなり手間取った。
綺麗な女性らしい文字だった。
「あなたがこの手紙を読んでいるころには私はもう捕まっていますね。東条を逃がしたことには後悔はしていません。こうするのが1番良かったんです。多分進君のことだから自首しようと考えているのでしょうね。でもそれはいけません。私の家族はみんな亡くなっていて、私が捕まっても悲しむ人はいません。だけど進君には家族がいる。いつか話してくれたよね。陽気なお父さんと、くちうるさいお母さんと、悪戯好きな妹がいるって。私はねそれを聞いてすごく羨ましかったんだ。進君には大事な家族がいる。お願い。家族を悲しませないで。私はあなたのことはどんなことがあっても言わないから。あなたはこれからの人生を楽しんで。
進君といる時間はとても楽しかった。あなたと出会えて本当に良かった。あの夜にまた会いましょうって言ったの嘘じゃないからね。また『ウミガメ』で会いましょう。こんな私を手伝ってくれてありがとう。こんな私を理解してくれてありがとう。嬉しかったよ。桜木陽子より 」
オレは溢れ出る涙を止めることができなかった。
この話は最初に言った通り最高傑作でした。
かなり気に入っています。
これからこの話を超えるような作品をどんどん書いていきたいです。
読んでいただきありがとうございました。




