表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

フォーク

作者: 山本龍之助

 九回二死満塁、点差は僅か一点だ。


 豪腕投手スコットは、正捕手ボブのサインに対し首を横に振り続けている。

 

 ようやくスコットが首を縦に振った。


『なんや、結局フォークかいな』

ボブは打席に立つスラッガーマルティネスに聞こえないよう英語で呟いた。


 スコットは大きく振りかぶり、力の限りフォークを投げ込んだ。

 フォークは無回転のままボブの構えるミットに吸い込まれていく。


 少し甘く入った、マルティネスがバットを振る。


『キン!』


 マルティネスは、フォークの先をバットの芯でとらえた。

 バットにキズがついた。


『やってくれたな!先が尖っているフォークを投げるとバットにキズがつくじゃないか!』

マルティネスが怒鳴った。


『じゃあどうしろって言うんだ?僕の勝負球はフォークなんだよ?』

スコットは質問した。


『これからはスプーンを投げるようよろしく頼むよ』

マルティネスが回答した。


『まあまあ、お二人さん。そない喧嘩せんでもよろしいがな』

ボブが英語でなだめた。




Fin.

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ