ウウウウ(‘ω‘)ワァァアアアアーーーーーッ!!!!
唇にできものができました。
それは日に日に大きくなって、次第にモコモコ動くようになりました。
そしてある日、ついにそれは言葉を発したのです。
「焼きそばパン買ってこいよ」
私は恐怖で震え上がりました。
すぐに購買に走りましたが、焼きそばパンは全てガキ大将の三田村の部下に買い占められていました。
何も買わずに教室に戻ると、唇のできものは激怒しました。
「なかったら他の適当に買ってこいよ! 臨機応変って言葉を知らんのかお前は! おバカ!」
それを聞いた私は「いやその場で言えよ。唇についてるんだからさ」と思いました。
これが来年の3月の出来事。
今からお話するのは、私がまだカニだった頃のお話です。
その日私は山をカニ歩きで散歩していました。カニですからね。カニ歩きもしますよそりゃ。
あ、おにぎりとかは持ってませんよ。そのカニとは別のカニなので。
しばらく歩いていると、木の上から「Your mother is outie!」と声がしました。
よく分からなかったので「What is outie?」と聞き返すと「でべそ」と返ってきました。
つまり、「お前のかーちゃん is でべそ」と言っているのです。こんなことを言われては私も黙ってはいられません。というか私たちにヘソはありません。
声の主を確認しようと木の上を見てみると、そこにはなんと私のマミーが!!!!!
「マミーこんなとこでなにやってるのさ! ていうか母親にお前のかーちゃん is でべそって言われることってあるんだね!」
「あるわよ。人生は予想通りに行かないから面白いものなのよ」
「んでなにやってんの」
「⋯⋯なにやってるんだろうね、あたし」
マミーは真っ黒なお目目から涙をこぼしました。
「あ? なに泣いてんだテメー」
なぜ泣いているのか聞くと、マミーは「推しが結婚した⋯⋯」と小さく答えました。
それからまたしばらく歩いていると、お猿さんに出会いました。手には柿の種(お菓子じゃないよ)を持っています。
「あらあらカニさん、美味しそうなもの持ってんじゃないの」
手ぶらの私を指さして、お猿さんが言いました。
「なにを言っているんですかお猿さん。あなたには透明なおにぎりでも見えているんですか?」
「いやいや、おにぎりなんかよりもっともっと、100倍美味しいものだよ」
彼は薬物をやっているに違いない、そう思いました。
「その脚だよおおおおお!」
次の瞬間、お猿さんが私の脚目掛けて飛んできました。私は「確かに!」と思いました。カニだけに。
それからまたしばらく歩いていると、桃太郎さんに出会いました。
「うっす」
「ちっす」
またしばらく歩くと、ついに天竺に着きました。
「あなたが落としたのはこの小さな斧ですか、それともこのもっと小さな斧ですか?」
天竺の女神様が質問を投げかけてきました。これはここの試練なのです。
「いいえ、私が落としたのは鼻くそと耳くそを練って合体させたやつです」
「正直者には罰を与えましょう。えいっ」
次の瞬間、私の体が光り出し、マクドナルドの裏の匂いがしてきました。
「えいっえいっえいっえいっえいっ」
おしりを叩かれながら、私は考えました。
今日って祝日じゃね?
「はい次の方ー」
私は発光したまま受付で貰った処方箋を持って薬局へ向かいました。
処方箋を薬剤師さんに渡して椅子に座っていると、部屋の角にある小さな冷蔵庫が目に入りました。
ファイブミニ130円。
すぐに購入しました。
こういう小さな幸せが「人生」って感じがするんですよね。私の1番好きなほっこりタイムです。
1口飲んだ瞬間、体の発光が収まり、隣のイスで待っていた年配の男性の頭が爆発しました。
しまった! 「カニがファイブミニを飲むと周りの人が死ぬ」という四字熟語は本当だったのか! とちょっとビックリしました。
10分後。
まだかな。隣のおじいさんの分がなくなったんだし、私の番が早まるはずだよね。もうファイブミニ4本目だよ⋯⋯。
20分後。
あまりにも遅いので中を覗いてみると、白衣を着た首なし死体が2つ転がっていました。
あーね。
ファイブミニ飲む度に死ぬのね。
またしばらく歩いて、ガソリンスタンドに到着しました。
「ハイオクハイ、大ジョッキで」
「あいよ!」
55分後。
「あいよ! 卵焼きお待ち!」
「わーいありまとー(^q^)」
わちきはたまごやきをろんで、へろへろによっはらいやした、、
お手!!!!!!!
おすわり!!!!!!!!!
ぐー⋯⋯
ぐー⋯⋯
沖縄っ!(*Φ∀Φ)
Zzz⋯⋯
Zzz⋯⋯