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オール・ビルド・オンライン  作者: バター焼き
3/4

3話

投稿が遅れてしまいました!やっと戦闘シーンが登場します!

少し時間が掛かったが、俺はホバー移動が出来るので最短ルートを通って火山エリアに到着した、まさか水上もホバー移動出来るとは思わなかったぜ、しかし目的地に着いたのはいいが……



「てっきり火山に洞窟の入口があってそこから入っていくと思っていたんだがなぁ」



そう、火山エリアに入ったのだがとてつもなく高い火山しか無いのだ。



「まあせっかく此処まで来たし、火口まで行って何も無かったら帰るか」



俺は火山を登る事にした、だが始まりの町から火山エリアに来るまで不気味な程モンスターと一切遭遇していない、何か化け物みたいなモンスターがいるのだろうか、それにしても他のプレイヤーも全然見かけないな……もしかして火山エリアって人気がないのか?



「おーい!そこの鉄パイプ持ってる兄ちゃん!!」



いや、一人だけ他のプレイヤーがいたようだ、電撃を纏うマスコットみたいな竹がそう俺に話しかけてきた。



「兄ちゃんもここの火山を攻略しに来た口か?」


「まあそんな感じだな」


「そうか!もし兄ちゃんさえ良ければ俺とパーティーを組んで一緒に火山を攻略しないか?俺だけじゃ少し防御面が不安でな!その代わり俺の知ってる火山エリアの情報を教えるぞ!」



確かに俺は火山エリアの情報を何も知らないから助かるな、それに一人で攻略するより楽しそうだな!



「いいぜ!俺からもお願いしたい位だ!」


「おお!助かるぜ!早速パーティー申請を送るぞ〜」


「よし、パーティーに参加っと、とりあえず自己紹介しようぜ!」


「それもそうだな!俺の名前はブロット、職業は超電磁竹だ!竹をレールガンみたいに撃ったり、電撃を纏って高速移動した後に竹をパイルバンカーの様に使って敵を粉砕できるぜ!」



おお!かなり強そうだな!パーティーを組めてよかったぜ!



「次は俺の番だな!俺の名前はシン、職業は人型攻城要塞だぜ!簡単に言うと遠距離攻撃をする盾役だな!出来ることは敵の遠距離攻撃を味方を含め全て自分に引き寄せて爆破に変えてからダメージを無効にできるぞ!更にミサイルも撃てるから集団戦でも活躍するな、後この鉄パイプは恐ろしい密度の弾幕を張れるから楽しみにしてくれ!」


「……俺結構強いんじゃね?って思っていたんだが、やっぱ他のプレイヤーもだいぶ強えな、要塞とかプレイヤーがなれるものなのか?」


「まあ、フレンドに俺よりヤバいのが居るんだけどな!」


「要塞より上の職業とかあるのか?」


「そいつ体の中が国になってるんだよ」


「いやお前のフレンドとんでもないな!?何を合成したらそうなったんだよ!?」


「聞いたら後悔すると思うぞ?」


「………聞くのは止めて置こう、嫌な予感がする」



うん、絶対聞かない方がいいと思う。



「さて、自己紹介もできたし早速火山を攻略するかな!」


「おう!攻略開始だぜ!」




そんな感じに俺達は火山エリアの攻略を始めた、その後も敵モンスターには何故か遭遇せず、火山を半分程登った時そいつは現れた。




「ギシャァ!」


「おお、やっとモンスターが出てきたか!」


「コイツはフレイムソルジャーアントだな、顎の攻撃を食らうと火属性ダメージを受けるから気をつけろよ!」


「蜂の巣にしてやらァ!!食らいやがれ!」


ダラァラダラララァダララダララダダ!!!!


「シャァァ……」


赤いアリさんが蜂の巣どころかミンチになってしまった。



「ウオォ!!すげぇ弾幕だな!?こんだけ撃って弾切れは大丈夫なのか?」


「ゴミ限定で撃ち放題だから大丈夫だ」


「爆破する弾丸の嵐とか軽い地獄だな……」


「俺もそう思うぜ」



さて、半分位まで登ってきたけどブロットが言うにはここからが本番らしい。



「シン、ここから火口まで登ろうとすると火山が小規模な噴火をして岩石や溶岩を俺達に向けて撃ち出してくるんだ」


「え!?火山ってただのマップじゃなかったのか!?」


「ああ、何故か火山が攻撃してくるんだよ」


「なるほど、そこで俺の出番か!」


「その通り!期待してるぜー!」



早速火山が俺達へ攻撃を開始してきた、しかし全て俺に引き寄せられてノーダメージで順調に登れている、まあ移動速度がマイナス99%になる変わりにノックバック無効だからな、しかもホバー移動だからデメリット無しだぜ!



「ははは!こりゃ頼もしいな!!一人の時とは安定感が段違いだ!一つでも食らったら即死だったからな〜」


「一人の時はどう登ってたんだ?」


「電撃纏ってひたすら高速移動で攻撃を潜り抜けてたぜ!」


「この密度の攻撃を潜り抜けてたとか、ブロットもかなり強いじゃないか」


「まあな!俺の攻撃力にも期待しとけよ!」




時々フレイムソルジャーアントを倒しながら順調に登る俺達、火口付近まで来たときに溶岩が流れて来た時はかなり焦ったが、ブロットが俺の上に乗って俺は溶岩の上をホバー移動する事で何とか成った、ホバー移動が万能すぎる……



「いやぁ、一時はどうなるかと思ったがシンが居て助かったぜ!」


「俺もホバー移動が溶岩も対応してるとか予想外だよ」


「お、もう火口が目と鼻の先だぜ!」


「此処まで地味に長ったな」





ブロットと一緒に火口の中を覗き込んでみた、溶岩がグツグツ煮え滾っている、しかし……道中何も無かったな、俺達は火口周辺を調べようとしたその時、唐突に火山が激しく揺れだした。




「うおぉ!地震か!?」


「いや、まさか火山が噴火しそうなんじゃないのか!?」


「まじかぁぁ!?って足場にヒビが入ってきてるぞ!?」


「ギャァァ!!落ちるぅぅー!!」




火口の周辺が崩落していく、ブロットと一緒に俺は火口に落ちていった。




「シン!もしよかったら万が一の為にダメージを引き受けてくれないか!?」


「おう!俺の方が耐えれるだろうから、何かスキルがあるんだったら遠慮なく使ってくれ!!」


「助かるぜ!!」




そんな事を話しながら俺達はどんどん落ちていく、底の方方からも溶岩が凄い勢いで上がって来ていた。



「ここだ!身代わり竹人形!!」


「おお!何かいかにもな名前のスキルだな!」


「ああ、俺のダメージを全て味方に肩代わりしてもらうスキルだ、ただこのスキルを発動するのに高品質の竹素材を使い捨てないと発動できないけどな!」


「ふむ、コスパが悪いってことか?」


「いや、俺の体自体が電磁竹っていう高級な竹素材だから使い放題だ!」


「強い盾役がいたら無敵のスキルだなそれ」


「って溶岩がもう目の前まできてるぞぉぉ!?」


「呑み込まれるぅぅ!!」




そのまま俺達は向かって来る溶岩に呑み込まれた、流石の俺も溶岩浴なんてしたら即死すると思っていたが……



「あれ、何かダメージを無効化してるぞ?」


「いや、そんなバカな……火山の噴火とかどう考えても防御無視の即死貫通マップギミックだろ?」


「俺もそうだと思ってたんだが、何故か敵モンスターの攻撃判定になってるな、その証拠に絶え間なく俺の体が爆破してるんだよ」


「マジで?ログか何かに火山からマップ攻撃を受けたとか通知はないのか?」




そうか、ログを見れば一目で分かるな!てか凄いダメージヒット数だな、早くログを確認しよう。




:シンはボルケーノアントからスキル〔ボルケーノレーザー〕の即死攻撃を受けて約1秒に継続ダメージが42589回ヒットしている!しかしシンの職業【人型攻城要塞】のパッシブスキルでノーダメージだ!




「嘘だろぉ!?この火山敵モンスターだったのかよ!」


「はあ!?この馬鹿でかい火山全体が敵モンスターだって!?そんな事ある!?」


「これアリの範疇を完全にこえてるだろぉぉ!!」


「いやしかもアリなのかよ!?このゲームたかがアリに力入れ過ぎだろぉぉ!!」




まさかボルケーノアントとかいうモンスターが居るとは思わなかった、つまりこの火山はただのフィールドじゃなくて、フレイムアントとか言う火山に適応した火属性アリ系モンスターの巣ってことだな。



「そう言えば、火山の噴火とか普通呑み込まれたら溶岩と一緒にかなり勢いよく吹っ飛んでいくんじゃないのか?何故か落下していってるけど」


「多分噴火がボルケーノレーザーとかいうスキルで攻撃判定になってるからなだな、俺ノックバック無効だから」


「なるほどな、つまりシンが俺のダメージ判定を肩代わりしてるから俺も吹っ飛ばされ無いってことだ」


「だけどこのまま落ちるだけじゃ底の方まで落ちるのに時間が掛かりそうだなぁ」


「まあな、でも落ちるだけならいい方法があるぞ」


「お?何かに策があるのか?」




そうブロットが提案してきたのが、このゲームのフレンドリーファイア無効と言う仕様を利用した人間レールガン作戦だった、どうやらブロットのスキルで竹である自身の身体をレールガンのように撃てるスキルがあるらしい。




「まあ、威力は凄いが狙った物に着弾すると俺もダメージを受けてHPが全壊するから自爆技なんだよなぁ」


「なるほど!つまり、今ブロットが受ける筈のダメージ判定が俺になってるから遠距離ダメージ無効の俺で受けて一瞬で底の方に着くと言う訳だな!」


「ああ!その通りだぜ!シンを下敷きにして撃てば一緒に移動できるぞ〜」


「よっしゃ!作戦開始だぜ!!」


「合点承知だ!!行くぞぉぉ!!」





ブロットの竹でできた体が凄まじい電撃を放ちながら、細長い大砲みたいな物を構築していく、その見た目はさながら竹レールガンだな。



「よし!チャージ完了だ!それじゃあ発射するぞ!!!」


「撃てぇぇ!!ブロットォォ!」



ダァァァン!!!!!




俺達は凄まじい勢いでボルケーノレーザーの中を突っ切って行く、もはや速すぎて通った後の溶岩に隙間が空くほど、流石にこの速度で落ちたので一瞬で底の方に着地した、いや……この場合は着弾したの方が正しい表現だろう、火山の底を突き破り空洞に落ちたかと思えば、更に地面を突き破ってひたすら貫通していく、そして一際巨大な空洞に落ちてやっと止まった、その空洞は見渡す限り溶岩や所々激しく燃えてる赤い岩石、無数に存在する通路らしき空洞が確認できた、どうやらここのフィールドは火山エリア全てがアリの巣だったらしい。



「何とか止れたな!いやぁ上手くいってよかった!!」


「流石に死ぬかと思ったぜ……地面を貫いた先が溶岩溜まりじゃ無くてよかったよ」


「しかしすげぇ所だな、見渡す限り溶岩、燃えてる赤い岩石、おびただしい数のアリが居るな」


「まあ俺達が火口から一直線に突き破って最深部みたいな所にいきなり来ちまったからな、もしこれが正規ルートで来てたらかなり骨が折れる上にほぼ攻略不可能だろうな〜」


「確かに、何とかアリの巣と言う広大な迷路を襲ってくるアリを倒しながら進んでも、マップギミックの溶岩でも流れ込んで来たら即死だからな」


「それに奴らは絶対に物量で押し潰してくるぞ、そして攻略するプレイヤー側は物資も有限だしMPの回復手段が無ければ攻略中に力尽きるだろう」


「そして侵入者が来たと言う情報が入ったので迎撃に向かってると言った所か」


「アリ達は侵入者が火口を突き破って来たとか想定して無いんだろう、だから正規ルートの入口付近に向かって侵入者を包囲しようとしたが、肝心の侵入者が見つからないから手当たり次第に巣を捜索してるんだろうな!」


「それにしては俺達は未だに補足されてない様だが、何でだ?」


「ああ、俺が電磁竹ジャマーって隠密系のスキルを発動したからだな」


「ホントに竹とは思えない程何でも出来るな」


「ははは!オールラウンダーの竹とは俺の事よ!!」



ブロットはバチバチ発光しながらアピールした、まあ隠密、近接、遠距離どれもかなり高水準だからマジで万能だな、さてそろそろ攻略を開始しよう、そう思った俺はふと巨大な空洞のど真ん中を見た時、かなりでかいアリが居るのに気付いた、まさかあれ女王アリじゃないのか?




「なあブロット、あの真ん中に居るでかいアリって女王アリじゃないか?」


「ん?ホントだな、まさか落ちたのが最深部どころか心臓部だったとはな!!シン、女王アリと戦うか?」


「そうだな、作戦を立てて戦闘を開始しようぜ」




作戦を決めた俺達は早速行動を開始した、作戦としては俺が雑魚を相手に弾幕を貼って殲滅しつつその隙にブロットが強力なスキルを女王アリに放ってダメージを稼ぎながらブロットのMPが無くなる前に俺がMPを譲渡して戦うスタイルだ、かなりの長期戦になりそうな気がするぜ。




「よし!それじゃあまた頼むぜ、ブロット!」


「おう!目標女王アリに人間レールガン、発射ァァ!」



バァァァンン!!!!


よっしゃ!この角度ならヤツの頭に直撃だぜ!!



ダッパァァン!!!


「ギガァァア!!!!」


「何とか直撃したか、かなりのダメージを与えれたようだな!」


「気を抜くなよブロット、ここからが本番だぜ!」


「そうだな!気合い入れて行くぞぉぉ!!」


「ギシャァァ」


「「「シャァァ!!」」」




女王アリの周りに大量のフレイムアントがひしめき合っている、女王アリの名前はヘルフレイムクイーンアントと表示されていた、まあ長いので女王アリと呼ぶがな!



「ギシャァァア!!」


先に攻撃を仕掛けたのは女王アリの方だった、おびただしい数の赤黒い魔法陣から真っ黒な火の玉が雨のように降り注ぐ、だが遠距離攻撃を選んだのは失敗だったな!全ての黒い火の玉が俺に引き寄せられていく、そしてその一つが俺に着弾した時、凄まじい程の大爆発が起きた。




ドッガァァァン!!!ドン!!ド!ドドン!!!ドン!!



「ウォォォー!!これ火の玉一つが即死レベルの攻撃だぜ!?しかも爆破範囲が広すぎる!!」


一つ一つの火の玉が尋常じゃ無い程高い威力の大爆発を起こしながら一気に俺に降り注ぐ、しかし一発受けたら遥か向こうの壁まで吹き飛びそうな大爆発も俺にはノックバック無効があるので全く動じて無い、こりゃブロットがダメージ判定肩代わり系のスキルを持っててよかったぜ、そして遂にフレイムアント軍団も動き出した。




「「「「シャァァア!!」」」」


「そう簡単に近づけさせるかよ!蜂の巣にしてやるぜ!!」


ダラァララララダラダタダラァ!!



俺は爆煙でかなり視界が悪い中ひたすら弾幕を貼ってアリ共をミンチにしながら、更にアリが固まってる所にミサイルを撃ち込んで殲滅しつつ火の玉を食らって大爆発と共に、女王アリや通常よりデカいフレイムアントに向かってレールガンやパイルバンカーを撃ち込んでるブロットへスキルを使う為のMPを供給していく、これをひたすら繰り返して俺達は女王アリのHPを少しずつ減らしていった。




「オラァ!このゼロ距離レールガンからのパイルバンカーを喰らえ!!」


「いいぞブロット!俺も援護するぜ!!」




今までずっと鉄パイプガトリングガンを撃ちっぱなしにしてたからか、もはや弾幕と言うより弾丸のレーザービームみたいになっている、弾丸同士でぶつかっても誘発しないので隙間が一切存在しない程の密度となった弾幕はおびただしい数のフレイムアントが出現した瞬間にミンチに変えてしまい、俺も女王アリを攻撃する暇が出てきた、そして女王アリの外骨格を一気に破壊していき、再生する前にブロットがパイルバンカーを放ったその時、女王アリのHPは残り25%程になっていた。




「此処まで順調だな、これシン以外のプレイヤーだったらまともに戦えないだろうなぁ」


「まあ女王アリの戦い方と俺のスキル相性が抜群に噛み合っていたからな、どれか一つでもスキルが欠けてたら俺が負けてたよ」


「っ!?気を付けろシン!女王アリが見たことのない攻撃をしてくるぞ!」




その時、いきなり女王アリが赤いオーラを纏い出した、そしてそこら中の地面や壁、更に天井からも超圧縮された眩しい程に赤く光ってる溶岩が熱線の様に撃ち出された。



「うん、本来即死なんだろうけど遠距離攻撃だし相手が悪かったな」


「この熱線溶岩、避けても何処までも追い掛けてくるんだが……」




この熱線溶岩凄いな、急に直角に曲ったりしてブロットを追いかけてるぜ、まあ最終的に俺に引き寄せられてるけどな、……こっちの溶岩は一発当たればそれで当たり判定はきえるのか、ボルケーノレーザーとは違ってこっちは超火力からの即死判定だろうな、俺は大量の熱線が刺さってハリネズミみたいになりながらそう思った。




「しかもあの赤いオーラ、攻撃の数や威力を3倍に跳ね上げるスキルらしいな、火の玉の爆破範囲や威力が元々凄まじかったのに更に広範囲になって一つの魔法陣から3つの黒い火の玉が放たれてやがる」


「ただし、かなり強力な代わりにHPを削りながら発動するスキルらしいな、もう女王アリのHPが残り10%位だぜ」





本来なら、このプレイヤーを貫通してくる熱線溶岩、火の玉の大爆発の連鎖を生き残り何とか女王アリへ攻撃して奇跡的にHPを25%まで減らせたら急に火の玉が超強化されてその上どこまでも追尾してくる熱線溶岩が生き残ってた瀕死のプレイヤーを貫通しながら殲滅してくるってことだろ、このアリ怖過ぎだろ……




「何か女王アリが可哀想になってきたな」


「俺もそう思ったぜ」


「ギシャァァ………」



俺達はHPがミリ単位で残っている女王アリを見つめていたら、急に女王アリが頭を地面に押し付けてきた、また何か見たことない攻撃が来るのか?と身構えた俺達に、唐突にそれは通知された。




”ヘルフレイムクイーンアントは命乞いをしている!シンはこのモンスターの処遇を決めよう!“



「………何か命乞いしてきたぞ、このアリ」


「んー?俺もよく命乞いしてたが、モンスターも命乞いすんのか?」


「いや逆にブロットは何に命乞いしてたんだよ?」


「火山」




………聞かなかった事にしよう、それより女王アリをどうするかだな、うーん……




「俺はほとんどシンのお陰で勝てたようなもんだから、シンが決めてくれ」


「いいのか?ブロット」


「実際俺がしたのは地面突き破った位だからな、それにあの弾幕ならシンだけでも勝てただろうしな!」


「なら、そのお言葉に甘えさせて貰うぜ!」




しかし処遇を決めるって言っても生かすかどうかだろ?選択肢とかあるのか?



「フハハハ!!この俺様の前にひれ伏すがいい!そうすれば慈悲を与えてやらんでもないぞ!」


「ハッハッハ!!!急に魔王みたいな定番のセリフを叫ぶんじゃねえよ!」


「アッハッハ!!な~んちゃっ……」



“ヘルフレイムクイーンアント、その全支配下のアントがプレイヤー、シンの支配下に入りました、そのため地底大帝国インフェルノアントの全権限が譲渡されます、プレイヤー、シンは世界有数の超大国の頂点に君臨していたNPCを殺さずに無力化し支配下に置いたため、立場が皇帝になりました。




「…………は?えっ、ちょっ…」


「おいおいシン、急にどうしたん……」



:ワールドアナウンス!!


とあるプレイヤーがこの世界有数のトップ3に入る超大国の頂点に君臨するNPCを無力化して支配下に置き、一国の王となりました!!



「ん?オイまじかよ!サービス開始した直後で国落としとかとんでもないプレイヤーがいるもんだな!?……ってまさか?」


「そのまさかだ、俺一般人から皇帝に出世しました!!」


「はぁぁあ!?そんな事ある!?」



:ワールドアナウンス!!


とあるプレイヤーが王として新国家を樹立しました!




「何か国を作ったプレイヤーもいるみたいだな……」


「インフレすげ~……」





このアリの巣全てがホーム扱いになったからこれで安全にログインできるぜ、とりあえず権限で何が出来るか確認しないとな!!





「主様、これからよろしくお願いいたします」



その時急に女王アリが喋り始めた。



「ああ!こちらこそよろしく頼むぜ!!ヘルフレイムクイーンアントじゃ呼びにくいからお前の名前はヘルレイアと名付けるぞ!」


「ありがとうございます!主様!これより我々全アント族は新たなる皇帝である主様に永遠の忠誠を捧げます!」




まあそんなこんなで俺は超大国の皇帝になった、そろそろブロットが飯の時間だったようで早速権限を使って火山エリアとの境目の草原に転移させた、ブロットの移動速度なら一瞬で町に着くだろう、後しっかりブロットとはフレンド登録しといたぜ!!



「では主様、これから地底大帝国インフェルノアントの皇帝が使える権能をご確認下さい」




ヘルレイアにそう促された俺は早速何が出来るかを調べてみた、そこで国の全体マップを見てみたら何とこの大陸どころか世界全体の6分の1の地底が俺の国土になっていた、広大過ぎて思わず鳥肌がたったぜ、ちなみにヘルレイアが言うにはこの帝国の女王アリは支配下の隊長格のアントに比べて遥かに弱いらしい、いやあの強さで遥かに弱いとか冗談だろ?!しかも指揮官のアントがいた場合は相手になら無い程強さに差があるとの事、それを聞いた俺は今年の運を全て使い果たしたかもしれないと思った……




「さて、キリもいいしそろそろログアウトしようかな」


「お疲れ様でした、主様」




ヘルレイアの声を聞きながら俺はログアウトした、次にログインしたときはタイトに俺の成果を報告しに行こう、タイトの驚く顔が想像できるぜ!









今回も見てくださりありがとうございます!!次回もお楽しみに!

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