2話
短いですけど2話を投稿しました!
段々と光が収まってきて目を開けて見るとそこには、中世の様な世界観の町並が目の前に広がっていた。
「凄くリアルだなこのゲーム、まるで現実みたいじゃないか。」
一応、太一とはスタート地点の直ぐ側にある噴水で待ち合わせをしてるけど、流石にまだいないよな?
「あ、おーい!シンこっちだ!」
凄く見覚えがある名前のプレイヤーが噴水の近くで俺を呼んでいた、もう来てたのか、少し時間を掛けすぎたか?
「よう、タイト!もう来てたのか!」
「ああ!と言っても来たのは5分くらい前だけどな!」
俺たちはゲームをするときにいつも同じ名前を使ってるからすぐに分かったな、太一と合流できた所だし、フィールドに行って戦う前にお互いの情報を交換するか、しかし……
「なあタイト、何で体が蜂の巣になってるんだ?」
タイトが人型の蜂の巣になっていた。
「よくぞ聞いてくれた!実はログインした直後にミツロウとかいう蜂の巣が目の前に居てな、ビックリして後ろに転んだ時に後頭部を強打して死んでリスポーンしたんだよ!それを見たアイツはハチミツを撒き散らしながら大笑いしやがったんだ!そんな邪悪な蜂の巣を駆除する為に何か無いかとステータスを確認してた俺は〔何でも合成〕と言うスキルを見つけた、しかしログインした直後なので合成出来そうなアイテムは持っていない……」
「………まさかお前」
「背に腹は代えられないので、俺とミツロウを合成しました」
「嘘だろ!!正気かお前!そんな事して大丈夫なのかよ!?」
「お陰ですぐに始まりの町へいけたぜ!清々しい気分だ!!」
いや、それで俺より後に始めたはずのタイトが先に町に居たのかよ!!
「と言う事はガチャとか引けてないのか?」
「いや?ガチャは知らないけどインベントリにゴミとスキルが10個入ってたからシンを待ってる間に合成してたぜ」
………ここの運営はミツロウが合成される可能性があるのを見越してたのか……。
「なあシン、早めに俺たちのプレイスタイルを把握しとこうぜ!」
「まあそうだな、俺も丁度同じことを思っていた所だ」
「最初は言い出しっぺの俺から行くぜ!これが俺のステータスだ!」
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プレイヤーネーム《タイト》
職業:【蜂の巣型移動軍事帝国】
階級:皇帝
ステータス:
HP:5000
MP:2000
軍事力:60000
防衛力:50000
生産力:25000
魔導軍事力:45000
行軍速度:100000
指揮力:80000
資源貯蔵量上限250000
パッシブスキル:
〔空軍蜂〕〔海軍蜂〕〔陸軍蜂〕〔侵略戦争〕〔魔導大隊蜂〕〔軍事用万能ハチミツ大量生産〕〔ハチミツ核融合炉〕〔超圧縮琥珀装甲生産〕〔琥珀装甲製戦闘機〕〔琥珀装甲製ハチミツ核空母〕〔琥珀装甲製ハチミツ式ステルス潜水艦〕〔琥珀装甲製戦車〕〔琥珀装甲製艦隊〕〔琥珀装甲製輸送機〕〔皇帝の覇気〕〔蜂の巣基地構築〕
アクティブスキル:
〔何でも合成〕〔大陸間弾道ハチミツミサイル〕〔対巨大モンスター用琥珀質量衛星兵器〕
武器スキル:
無し
防具スキル:
無し
装備品:
体が帝国となっている為何も装備出来ない。
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「色々ツッコミたい事はあるが、まさか国になってるとか想像の斜め上すぎるだろ……」
「いやシンの方こそ要塞とかになってるじゃねえか、人の事言えないだろ!」
コイツ俺より強いんじゃないか?俺もかなり強いと思ってたが、他のプレイヤーも多分同じ様な強さなんだろう、発想力次第でか……サービス開始直後でもうインフレしてるなぁ。
「まあ確かに強い事は強いんだが、装備品が一切装備出来ない上に俺の体の中では国づくりシミュレーションゲームをしてる感じだから色々考えないといけないのさ」
「なるほど、スキル使い放題ではないのか、タイトだけ別ゲーしてる感じだな」
「まあ、扱う資源はほぼ全てハチミツや琥珀だから日頃からちゃんと万能ハチミツを作って琥珀装甲や兵器を生産してそれをストックしとけばいつでも戦えるけどな、でも兵器や軍隊蜂達は壊れたり死んだりすれば復活しないからなぁ、こればっかりは生産力を上げるしかないね」
まあ確かに体の蜂の巣だけじゃ生産力が心許ないか、だけどタイトなら予想外の方法で解決する未来しか見えないぞ。
「確認も終わったし、そろそろフィールドに行くか?タイト」
「少し提案があるんだが、どうだい?」
「提案?何を思いついたんだ」
「暫くの間お互い別行動でどっちが凄い物を合成できるか勝負しようぜ!!」
「おおー!面白そうだな!いいぜやってやろうじゃねえか!」
「よし!じゃあ今から行動開始だ!!」
そして俺達は一旦別れて行動を開始した、このゲームは最初の初心者用エリアから超高難度エリアにも行けるから……そうだな、タイトは森エリアの方に走って行ったし、俺は火山エリアにでも行こうかな!
俺はタイトを驚かせる為に、火山エリアの方に向かって走っていった、………そう言えばミツロウが居なくなったらプレイヤーの案内は大丈夫なのだろうか?
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『フッフッフッ、ヤツは所詮俺の劣化コピー!俺のスキルさえあれば幾らでも複製できる………このミツロウ様がいる限りはここに来るプレイヤーを永遠に驚かせ続けるぜ!!ハッハッハッハッ!!!!!』
ここまで読んで下さりありがとうございました!次回もお楽しみに!