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054 アズサ、十二階層で治癒師として大活躍

 十二階層に続く洞窟に入った。いつも通り吸血コウモリが襲ってく。私とアリスはシールドに入っているので、被害はない。先生方はコウモリを燃やしたり、凍らせたりと頑張ってはいるものの、数が多くて従者さんを守るところまで、できない。そのため、従者さんたちにだけこっそり、ヒールをかけてあげている。


 十二階層に入った時点で先生方は疲弊中。従者さんはなぜか元気だという光景になった。先生方は自分たちが従者さんたちを含めてコウモリと戦ったと思っているらしい。


 先生方は吸血コウモリにかなり血を吸われているので、一時間もすれば頭痛がしてくるはず。ポーションでも多少は回復するので問題なし。吸血コウモリは血を吸いながら、毒を獲物に注入する生き物。知っていれば早めに治癒師に依頼するのだけれど。先生方から、治癒の依頼というか命令がないので治療するつもりはない。


 一時間後、ゴブリンの襲撃を受けている。主任の先生が頭痛に耐えかねたのとゴブリンの矢が刺さったので、「アズサ、治癒!」とのご命令があったので、「ヒール」と治癒魔法をかけた。その後もゴブリンの矢が刺さるたびに、治癒って叫んでいた。


 先生方、崖を浮遊魔術で降りた女の先生を除いて、自分の正面にしかシールドが張れず、上からの山なりの矢が防げない。結果、肩に矢が刺さる。


 従者さんの頭の上には私がシールドを張ってあげた。その方が私も楽だし。アリスも先生のみの治癒で結果、仕事が楽になった。アリスは、たくさん仕事ができて満足そう。


 先生方の表情はとっても暗い。まだ、十二階層を抜くことができず、十二階層で野営をしないといけなくなったから。ゴブリンの襲撃に備えての野営は先生方にとって初めての体験のようで、緊張しているのが、離れていても、よく伝わってきている。従者さんたちは、私たちに守られているのがわかっているので、安心している。先生方の前では緊張した顔はしているけれど。



 パワハラ学年主任は、野営の見張りを若い女の先生に押し付けた。女の先生だけがゴブリンの矢に刺さっていないことへの仕返しなのがよくわかる。でも、一番疲弊している女の先生に見張りを、押し付けるのは危な過ぎる。他の先生方は、私やアリスのヒールで治療済みなのだから、女の先生より元気なはずなのに。


 私たちも自分の身を守るという建前で、女の先生の周囲にはゴブリンが襲ってきても、女の先生には危害が加えられないよう、簡易結界を張っておいた。


 午前二時、ゴブリンの群れが襲ってきた。私とアリスはいつも通り、木の上から、先生方に治癒魔法をかけるお仕事に従事する。


 女の先生以外の先生方には盛んにヒールを行なった。相変わらず上からの攻撃に弱いし、女の先生が警報を発したのに、起きて来ないし、どうしよもうない。ゴブリンが火矢を放ったので、テントは全焼していた。


 これで従者さんたちが楽になる。けっこうなことだ。


 ファイアボルト、アイスランスでゴブリンに対抗して、私たちからヒールを受けている割に、動きが悪い。心が折れているのが見て取れる。女の先生にもこっそりヒールをかけた。女の先生と若い男の先生が土壁を作り、ゴブリンを攻撃して、撃退に成功していた。


 ゴブリンが撤退後、またしても会議が始まった。その結果、大半の荷物を失ったので、学年主任の先生はやむを得ない理由で離脱、学年主任の先生の腰巾着風の先生も離脱することになったが、全員が離脱すると課題未達成でクビ確定になると言うことで、女の先生ともう一人の気の弱そうな若い男性の先生が、十五階層に行くよう命令されていた。

 

 学年主任の先生は、私に同行を求めたが、十五階層に行くよう学園長に命じられていますと拒否した。手持ちのポーションを学年主任の先生たちに渡して、二人で帰るよう宣告した。学年主任の先生は激怒していたが、知ったことではない。


 私は、帰路はゴブリンもそうだが、追い剥ぎ強盗も出るので、おそらく、この先生たちはダンジョンからは出られないと実は思っている。口に出しては言わないけれど。


 お前がダメなら、学年主任の先生は、アリスを同行させろと言い出した。アリスは私の補助なので、ご同行できませんと、再度断ったら命令だと言い出したので、私は本来は学園長以外の先生の命令は受けないようにと言われていること。学園に戻れば、学園長に報告するための魔石を持たされていることを話したら、何も言わなくなった。もし学園に戻れたら、頑張って言い訳をしてほしい。


 学年主任の先生とその腰巾着の先生の従者さんにはお守りをこっそり渡しておいた。ちなみに念のため学年主任の先生と腰巾着への効果は無効化しておいた。

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