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悪役魔女は魔獣と出会う


ヘンゼルとグレーテルは大きな鷹に乗りながら、事件現場へ向かうとすでに騎士や魔道士達などが沢山集まっていた。


「ヘンゼル隊長!グレーテル隊長!こちらです!」


一人の若い騎士がヘンゼルとグレーテルに事故現場を案内すると、まだ小さな子供達が干からびてミイラのように亡くなっておりその親達はわんわんと泣いていた。


ヘンゼルは真剣な顔をして


「…通り魔事件は大人ばかり狙っていたはずだよねぇ、また違う事件の匂いがするんだけど…」



「なんて酷い…!第二騎士達は直ちに森の方へ!犯人が逃げてるかもしれない!」


「はっ!!」


「こらこら、グレーテル、やみくもに動くのはダメだよ。犯人はまだ町の方へいるかもしれないし、痕跡を見つけつつ探そう」


「ヘンゼルっ、そうゆっくり出来ないわ!…それに子供ばかり狙われている気が…城は安全かと思うけれど、警備を強化するのと、一度ジャンヌ達のほうへいってみるわ。町の様子を見つつ走れるわ」


「うん、そうしー…」


そうヘンゼルが言い終わるところに、


ドガン!!!と大きな音が鳴り響き火事が起こる。


「火事だ!」


「火を消せ!」


「一体何が起きてるんだ!?」


いばらの森から騎士達が逃げたしてきた。


「まっ!魔獣だ!!!凄く興奮しているぞ!」


ヘンゼルとグレーテルはため息をしながら


「あぁ、またジャンヌちゃんが疑われちゃうよ…」


「…ふん、今は目の前にいる奴を片付けないと」


「そだね」



二人はそう呟きながら戦闘態勢へはいった。







「じゃじゃん!俺特製の短剣!兄ちゃんに作ってもらったんだ!これ持っていくわ!」


ライル君は青い短剣を自分の腰にかけて、「正義のヒーローっぽいだろ?」と自慢していた。


「んじゃあ僕もこの鞭をもっていくよー。あと枕」


え!?フラン君の武器が鞭なのにビックリだよ!

隣にいるシラユキ君は私にフードを羽織らせてくれた。

「…ジャンヌそのままじゃ目立つからフードかぶってね」


「うん、ありがとうっ!」


私達は門番の目を盗んで城から抜け出し、いばらの森へと向かって城下町の方へいくと


ドガン!!と大きな音が聞こえた。町にいる人達は

「なんだ?なんだ?」と大きな音がした方向を見ていると火事が起きてみんなビックリして騒ぎ始めてきた時、第3国の騎士の何人かが注意を呼びかけていた。


「みなさん!外に出ないでください!!魔獣が現れました!」


町の住民は顔を青くしながら

「ひい!魔女の呪いだあ!みんな家に避難だ!」

自分の家に帰ったり、近場のお店に避難しカーテンや窓をとじて鍵を一気に閉め始めた。急に賑やかだったのがシンと静かになる。


「あれ?魔獣ってさ、魔女しか操れない生き物だって俺聞いたけど」


「ふへ!?」


「うん、僕魔獣みたことないけど、魔獣は基本魔女にしか従わないらしいよね」


「…えっと…でも私は呼んだ覚えないよー?」


私とライル君フラン君は首を傾げる。そんな私達にシラユキ君は


「…魔女は…ジャンヌとジャンヌのお母さんとお婆さんくらい?」


「うんっ、そう聞いてるけど」


「とにかく!魔獣かわからないけど!僕達がジャンヌを守ってー」


そう四人で話をしていると、急に目の前に黒くて大きな生き物が現れた。目は赤く、牙を剥き出し、尻尾は三本……フーフーとヨダレを垂らし興奮しているようだった。一気に私達は固まった。


「ヒッ!こ、ここここれ…」


「…うん…ま、まじゅう……あ、ヤバイ。僕足動けなさそう」


「……熊よりも大きい……」


「み、みんな…ここここれは」


私ドラク◯とかF◯とかゲーム大好きだったけどさ!こんな!こんなの聞いてない!!本物?!本物よね!!?


「…っ…にっ……」


「「「「逃げろー!!!」」」」


涙流しながら私達はダッシュで走って逃げた!魔獣と呼ばれているとても大きな獣は私達を追いかけてくる。


「ぎゃー!アイツ俺らを追いかけてくる!」


「よし!僕の魔法でなんとかする!僕はこの国の王子だもんね!植物の力を借りる!!」


「おー!第3国では鞭から刺ある武器になるやつだろ!?自由自在に植物操るんだろ!すげー!やってやって!」


「うわぁ!!フラン君!すごいね!」


「……ねぇ、ずっと思ってたんだけどその鞭って…フランの物のなの?」


「シラユキ!みんなも内緒だけどね、えーとね、父上から少し借りただけさ!」


「「「…えっ!?」」」


フラン君は鞭を取り出し


「そりゃ!!!!」


そうフラン君が鞭を地面に叩きつけた瞬間、薔薇といばらの植物がでたが


ポンッ!ポポン!…とみごとに立派な花束ね。


「えーとフラン君、綺麗な……薔薇の花束だね」


「マジックかよ!何魔獣に花束を送ろうとしてんだよ!?」


「あれーおかしいな?父上の時はもっと格好良かったのに!」


「ハァハァ…!疲れた…もうだいじょう…ぎゃー!!追いついてきた!!くそ!」


私達は行き止まりの道へ来てしまい、完全に逃げられなくなった。


シラユキ君はギュッと私の手を握り


「ジャンヌ…大丈夫?こわくない?」


「うっ…うん」


いや!怖いよ!?映画でみたような感じだよ!?



《ギャォー!!!!》


魔獣が大きな声を荒いで私達に向かってきた。


「俺らを食べても上手くないぞ!」

「うん!僕らマズいよ!?」

「……。」


どどどうしよ!?!大きな牙と口を開けて私達を食べようとした瞬間


「おおっおっ!おーすーわーりぃいぃいぃ!!!」


そう言い放った時、ピタッと魔獣は止まり始まり、ポンッと小さな猫ちゃんになった。


「猫ちゃんになっちゃった……」


「うおー死ぬかと思った!」


「魔獣が小さくなったね?」


「…なんかジャンヌした?」


首を横に振るがみんなわけがわからない状態だった。


《ぼくのママニンゲンにころされたの。パパも。》


「え??」

急に黒猫ちゃんから話すのにびっくり!

「…ジャンヌどうしたの?」


「この子の親ね、人間に殺されて怒ってたみたい」


「えー?ジャンヌ魔獣の言葉わかるの??」


「うーん、そうみたい…」


黒猫は耳をピクピクとしてから

《あいつらだ。あいつらの匂いだよ》

そうガルルと道の向こうへ睨んでいる猫ちゃん…


フラッと現れたのは太った貴族魔道士のおじさんだった。


「これはこれは!フラン王子様達じゃないですか!さあ!さあ!ここは危険です!」


フラン君はその人の方へ行こうとしたのを私は止めた。

フラン君は首を傾げながら

「ジャンヌ…?どうしたの?」


「そ、その人この猫ちゃんのパパとママを殺した人だよ!えと、密猟して、高く売ったりしてたんだって!」


「密猟?僕達の国は密猟は禁止だよ?しかもおじさん…魔道士なのに…力をそんなことに使ってたってこと?!」


おじさんは笑いながら


「そんな魔女の言う事など誰も信じやしませんよ!戯言です。さあ王子私の元へ、その魔女は危険です。その魔獣と魔女は私が預かりましょうー」


そう私の方へ近寄る太ったおじさん。


「こーら!デブ!おすわり!」


「…ライル…それなんか違うよ」


「僕らはジャンヌの言っていることを信じるよ、てか魔道士という国を守る者が!許さないよ!」


おじさんはハァとため息をしながら

「…いやいやいやいや、これは困った。魔女と魔獣のせいで王子様達は死んだ、、、そう、そんなシナリオにしましょう」


ゾクッとした。

魔道士のおじさんの手から炎を出し、私達を殺そうと攻撃をした瞬間、あ、死んじゃうの?!殺されちゃうの!?



「「「ジャンヌ!」」」



三人は私を庇ばって目をつぶった瞬間。



「このブタ野郎が」



バキッ!!!!


「グハッ!」


知らない間に魔道士は道に倒れていた。すぐそこに立って私達を助けてくれたのは


「…グ、グレーテルさん!!!」




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