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考え方

「スズタロウ…がこんな美少女に…」


夢か現実かまだ信じられなかったが取り敢えず流れに任せることにした


「えへへ、あ、ここではスズと呼んでくださいご主人!」


スズを撫で回す


なんとなく部屋の周りを見ると目を疑う


「なんつー豪華な…」


椅子に宝石

ベッドの縁にも宝石!


宝石の使い道おかしくね?足怪我しそう……


「はあー死んだと思ったらこんな豪華な部屋に寝転んでいるとは…」


ちょっと前の自分では信じられないことだろう


「ご主人が目覚められたのでやっと仕事ができます〜!」


仕事?


「こんな所にも仕事があるのかぁ」


よっこらせと立ち上がろうとするとスズに止められる


「ご主人は働かなくて良いのです〜!」


「え?」


パンパンっとスズが手を叩くと犬の耳が生えた女性があらわれる


「スズ様お呼びで……はっ!貴方様が…お噂の……!!?」


お噂のなに…?!


「……そうよハヤト様よ…分かったら全員に伝達なさい、時が来た……と」


スズがさっきとは違う声色で話している


部下、と言ったところか……俺より偉いのかなぁ…


「凄いなスズタ…スズ!いつの間に部下なんて……」


「僕は30年ほど前にここについてご主人を待っていましたから〜…」


30年…?スズと轢かれて30年もたってるのか?


「その間にご主人のための城と軍をつくっていました〜計画は順調〜」


計画?


「……人間の女どもをこの世から消すんですよ」


スズの顔は本気だった



「……人間の女性をこの世から消す??」


「もうご主人を不幸にさせません〜!!」


俺の不幸とそれがどう関わるんだ?


「ご主人はあのクズ女に不幸にされました!だから僕はこの世界でご主人の望む世界を作ります〜!」


「俺が望む世界……?」


「はい!獣人に亜人を集めたご主人を幸せにする世界です!」


「……ん?」


獣人と亜人である意味があるのか?


「獣人、亜人は絶対に裏切りません〜!それに……この世界だとこのふたつは迫害される人種らしく……」


スズは悲しげに呟く


少し姿が違うだけで差別するのはどうかとは思う…


「うーん…そうだ、亜人と獣人の国を作るのはどうだ?」


「国……ですか〜?」


「城と軍は作ったが国は作ってないんだろ?」


「はい〜!作っておりません!!」


それなら…


「まず 国を作って亜人と獣人を集める…それで」


「人間を滅ぼすんですね〜!」


「幅が広がってるじゃないか……じゃなくて、いい国作って人間に分からせるんだ 自分たちはこれくらいできるんだ、敵意は無いってな」


「……うーむ敵意がないというのは無理かと〜」


「え?」


「人間に恨みを持つもの達が多いので〜」


話を聞くと 獣人、亜人は奴隷として重宝されているらしい


メイドや家族……というものでなく〝奴隷〟


惨い傷をつけられ持ち主が飽きれば寒空の下捨てられる


そんなものハッキリ聞けば自分が人間であることが嫌になる


吐き気もする…



どう足掻いても綺麗事だが


「人間の考え方を変えなきゃならないな」


スズの考えに乗ることにした

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