イルミネート
メル「レイ、早く起きてよ。」
レイはメルの声とある違和感で目を覚ます。
レイ「なぜ、俺の上に乗っている!?」
メルはレイの上に跨っていた。
メル「緊急だからよ。重くないでしょ?」
レイ「重くはないけど。緊急?何があったのか?(このアングル、、、良いな、、、)」
メル「この島が謎の敵から攻撃を受けるという、予知夢を見てしまったからよ。」
レイ「へぇ、こんな辺境の島に敵が攻撃をねぇ、、、ってマジか!?」
幼馴染のメルの予知夢は昔から当たる事を知っているレイは無視できなかった。
レイ「で?俺にどうしろと?島の皆に知らせて全員島から退避するとかじゃダメなのか?メルの予知夢は当たるし、皆も信じるだろ。」
メル「ううん、島の皆には地下シェルターに隠れてもらって、レイには戦って欲しいの。」
レイには訳がわからなかった。
レイ「はい?メルさん、何を言っているんですか?俺に戦う力なんてある訳ないじゃないですか。冗談はやめて下さいよ。」
メル「島の北端に山があるでしょ?あそこに隠れた場所があって、そこにロボットがあるみたいなの。それに乗って敵を撃退するのよ。」
レイ「はい、そうですか、、、って納得出きるか!何で俺なんだ?カルマの方が何でもできるし、強いじゃん。しかもロボットって何だよ?」
メル「予知夢では貴方がそのロボットに乗って戦ってるの。レイにしか動かせないみたいよ。」
レイ「今までで1番ヤバイ予知夢だな、、、でも、俺にしか動かせないロボットか。(チョットカッコイイな。)平和過ぎるこの島を攻撃する敵とか何なんだろ、、、いつ頃そいつらは攻めてくるんだ?」
メル「1時間後よ。だから急いで。」
レイ「直ぐじゃねぇか!!取り敢えず島の皆にこの事を知らせたら、北端の山に行くか。」
メル「そうね。」
レイとメルは外に出て、レイは真っ先に隣に住む友人のカルマに事情を説明する。
レイ「っという事なんだ。メルの予知夢は当たるし、皆を地下シェルターに避難させるの頼んで良いか?」
カルマ「わかった、メルの予知夢を信じるよ。誘導は任せてくれ。」
メル「カルマ、ありがとう。信じてくれて。」
カルマ「幼馴染だろ。信じるさ。この島が狙われる理由がわからないけどな。2人共、気をつけろよ。あの山に近づく人はほとんどいないしな。」
レイ「あぁ、わかった。カルマも気をつけてな。」
レイとメルは島民の避難をカルマに任せて山に向かう。
山に着いた途端にレイの頭に何故か人の声が響く。
???「ふむ、、、探していたよ。どうやら君が適任みたいだな。」
レイ「何だ?頭痛が、、、俺に話しかけているのは、、、誰だ?」
メル「レイ、私には聞こえないけどその声は多分あの岩場からだと思うの。」
メルが指を指している所には岩場があり、不思議な雰囲気を醸し出していた。
???「おや、感のいいお嬢さんだね。素晴らしい!君達はカップルなのかな?若いっていいねぇ。」
レイ「カ、カ、カップルじゃねぇし!ただの幼馴染だ!っていうか今の俺、独り言を言ってるみたいで最高に恥ずかしいんですけど!!」
レイは赤面している。
メル「ホント、気持ち悪いわね。それにカップルにはまだまだ早いわ。とにかくもうすぐこの島が攻撃される時間だし、急ぎましょう。」
レイ「メルさん、すっごい冷静ですね、、、複雑な気分ですよ。」
???「はっはっはっ、面白いお嬢さんだ。益々君達に興味が湧いてきた。そう、急ぎたまえ。岩場に一つだけ色の違う岩があるからその岩をどかしてスイッチを押し給え。そして、中に入ってくれ。」
謎の声が偉そうに指示を出す。
レイが岩をどかしてスイッチを押し、岩場から道が出てきた途端、2人の後ろで轟音がした。
見た事がないロボットが6機、島の東側から飛来し、ビーム兵器を島に向かって撃ってきたのだ。
レイ「やっぱりメルの予知夢の通りになったか!くそ!」
???「急ぎ給え。この島を守りたいのだろう?私が君に戦う力を与えよう。」
メル「レイ、早く中に行きましょ。」
レイ「く、、、(何でこの声こんな偉そうなんだ?)」
2人は走って道を急ぐ。すると奥には拓けた場所があり、其処には大きなロボットがあった。
???「君を待っていたよ、レイ君」
その声はロボットの前にある大きなスクリーンから聞こえた。白衣の様な物を着た中年の男性がそのスクリーンには映し出されていた。
レイ「スゲェ、カッコいいロボットだ、、、そしてこのおっさんはいかにも怪しい科学者って感じだなぁ、、、」
メル「このロボット、予知夢で見たわ。レイがこれに乗るのね。」
レイ「メルさん、何でそんなに冷静なんですかね、、、」
???「怪しいとは失敬な。なるほど、メルちゃんには未来が見えるんだね。これは運命だな。そう、レイ君にはこの機体に乗ってもらう。機体名はイルミネート。そして、私の名は神道。」
謎のロボット6機は島に向かって攻撃していた。
無線が入る。
ライアン「隊長、手応えがありません。おそらく既に島の連中は避難してます。何で俺らが来るってわかったんだ?」
ガノア「理由はわからん。だが、この島の住民は1人残らず始末する必要がある。アンカバーで探し出せ。」
ザハト「しかし、この島の住民は何も知らないのではないでしょうか?あの裏切り者が隠れていることさえも、、、」
ガノア「ザイン、これは上からの命令だ。俺たちは任務を遂行するのが仕事だ。」
ザハト「そうですが、、、」
ライアン「まぁ、一方的になっちまうからザインの気持ちもわかるが、仕方ないさ。この島に生まれたのが運の尽きだ。」
ガノア「裏切り者はこの島の何処かにいる。私とクリス、イアンは島民の始末。ライアン、ザハト、ジノは裏切り者の捜索に当たれ。」
他5名「了解!」
一方、その頃レイはメルと共にイルミネートの前でスクリーンに映る神道博士と相対していた。
神道博士「さあ、レイ君イルミネートに乗りたまえ。操縦を教えよう。それと、メルちゃん、君は本当に可愛いね。私の娘になってくれないかい?私の愛人になってくれても良いんだよ?」
レイ「しれっとヤバイ事言ってるぞ、このロリコン変態博士は。メルには絶対に触れさせないからな!スクリーン越しであっても!」
メル「娘だったら良いですよ、私両親いないので。」
レイ「メルさん!?何を言ってるの?どう見てもアブナイ科学者じゃん。何されるかわかんないよ?実験台にされちゃうよ?」
神道博士「ダァレがアブナイ科学者だ!あぁ、すぐにでもメルちゃんを娘にしたい、、、そして、、、」
メル「レイ、私のことはいいから早くイルミネートに乗って島を守って。」
レイ「良くねぇよ!!く、メル、あとでじっくり話させてもらうからな。変態博士、早くこのロボットの動かし方教えてくれ。そして妄想しながらクネクネすんな、気持ち悪い。」
カルマは島民全員と地下シェルターにいた。島には似つかわしくないシェルターだが、昔この島が発展していたある国の名残だ。昔起きた悲劇によってこの地は荒廃し、それから長い年月が経っていたが、地下シェルターは残っていた。
カルマはシェルターの入り口の僅かな隙間から外の様子を伺っていた。
カルマ「メルの予知夢通り、見た事がないロボットが島に上陸してる。外に出るのは危険だ。」
住民A「たしかこの地下シェルターには武器があったよな?それで対抗できないか?」
カルマ「人が持つ武器でどうこうできる相手じゃないさ。シェルターで奴らがいなくなるのを待とう。それに、レイとメルがきっとなんとかしてくれるさ。」
住民B「あのレイではな、、、どうも頼りない子だし、いざという時に逃げ出すんじゃないか?」
カルマ「そんな事ない、レイならきっと、、、」
住民C「カルマ、奴らが近づいてきた!」
カルマ「う、、、皆、とにかく奥に逃げるんだ!」
クリス「ガノア隊長、近くに生態反応があります。おそらく地下シェルターに隠れているのではないかと。」
ガノア「そうか、たしか此処は昔世界の中心だったあの国の領域だったな。だいぶ前に国は沈没したとはいえ、地下シェルターは健在か。」
イアン「シェルターから出てくる様に言いますか?それともこのまま?」
ガノア「どちらにせよ全員始末する様に言われている。地下シェルターとはいえ昔の物だ。ケートスで薙ぎ払え。」
クリス、イアン「了解!」
3機は地下シェルターに向けてビーム兵器「ケートス」を向けた、、、
ライアン「俺らが島に上陸する前に島民が事前に避難していたのが気になる。気をつけろよ。」
ザハト「そうですね、、、未来が見える人間がいるとか、、、」
ジノ「昔の占い師みたいなか?そんな人間、今時いないだろ。」
ザハト「もし居たとしたら、捕らえた方が、、、」
ジノ「上から皆殺しにする様に言われてるからそれは無理だな。」
ザハト「子供もいるはずなのに、何故上はこんな事を、、、」
ライアン「あの裏切り者が逃げ込んだ場所だからな。上はこの島の存在そのものを消し去りたいのさ。」
ビー!ビー!ビー!3機に警報音が鳴る。
ライアン「熱源反応だと?何処からだ!」
ドーーン!!
岩場からビームの様なものが発射され、ジノが乗る機体に当たる。
ザハト「ジノ!」
バァン!!機体は粉々になった。
ライアン「ザハト、あの岩場からだ。撃て!」
ザハト「く、あぁ!」
ライアンとザハトが岩場に向けてケートスを撃つ。
爆発音と共に岩場がガラガラと崩れると、その中から何かが高速で出てくる。
ライアン「あれは、、、まさか、、、」
ザハト「何、、だと。」
それはレイが乗るイルミネートだった。
レイ「お前達、何処から来た?そして、何故この島を攻撃するんだ!」
レイは叫ぶがもちろんライアン、ザハトには聞こえない。
ライアン「ザハト、お前は隊長に通信で伝えろ。俺がコイツをやる!」
ザハト「わかった!」
しかし、レイが駆るイルミネートはライアンの目では全く追えなかった。イルミネートの剣状の武器「ギーヴル」によってライアンの機体は真っ二つにされる。
ザハト「ライアン!くそ、、、隊長、隊長、緊急事態です。あの機体が目を覚ましました!!あ、」
レイはザハトの機体も既に捉えていた。
ザハト「こんな筈じゃ、、」
そして、ザハトの機体も真っ二つにされるのだった。




