少年時代
僕はよく、昔の事を思い出す。
昔は振り向き様や瞬きの一瞬の間に、不思議な白かったり黒かったりする形や種類が毎回異なるモノをよく目にした。
これを今となっては勘違いとして考えていたのだが、一つだけ、確りと覚えている事がある。
ある日、変な黒い姿の人がやってきて、こう言った。
「胸があるから女性というわけではないし、男性以外が性犯罪をしないという現実は存在しないんだよ」
僕はその時、何を言っていたのか理解できなかった。
狼狽える僕の手を引いてどこかに連れていかれたが、その後の事だけは全く覚えていない。
もう、地球には僕一人しかいないんだ。