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蒼海の想いと相反する現実。

作者: めんたこ

はっきり言って、私は海が嫌い。海が憎い。お母さんを奪った海が憎い。

そして、海から来たという、アイツも憎いのだ。

 


 

「アンタなんか、だいっ嫌い!!!!!」

パシンと教室中に響き渡る音。そして、クラスメイト、教室を通りかかった人が、次々に振り返る。

「なんだよ。なんでそうなるんだよ。」

 洋平は淡々と答える。

 私は泣きそうになりながら、洋平を睨みつける。

「なんでアンタが私のこと分かったように言うのよ!!なんにも知らないくせに!!!」

「そうさ。俺はお前のなんにも知らない。だって今日、初めて、席が隣だからって話しただけだもんなぁ。これで俺がお前の全部を知ってたら、気持ち悪くないか?」

 洋平は変わらず淡々と答える。

「うっさい!!!揚げ足とってんじゃないわよ!!この、半魚人!!」

 私はそのまま走り去った。

 (なんなのよホント、半魚人とか、海の妖精とかいって、ただ、目立ちたいだけじゃない!)


 それは、数時間前・・・・・・・。

 新学期では定番中の定番の自己紹介の時間だった。

 そんなに変わり映えのしないクラスメイト。その中に明らかに浮いたヤツが居た。今年からの転入生だという。

 他のみんなは、大体で聞き流していて、みんなも同じだったようで、ヤツの自己紹介だけ、緊張した面持ちで聞く体制に入った。そこまでは良かった。ヤツの自己紹介が始まるまでは。

 私は、新学期と言うことで、かなり機嫌が良かった。

 ここまでは。

「初めまして。今年から転入してきた、中村洋平です。えっと、海が大好きです。半魚人です。やっぱり、この辺は海がきれいですよね。マジ、憧れの生活だったので、今、めっちゃテンション上がってます!!よろしくお願いします。」

 いきなりのことで、クラス中がスルーしようと思ったけれど、スルーできなかった。

 は、半魚人!?なんて騒ぐバカ男子も居るし、ホント、こんなバカに踊らされて、みんな、バカみたいって思った。

私はホント、不運だと思った。

この、意味不明な、海大好き野郎が、たまたま、同じクラスで、席が隣だと言うことを。

(ああああああああ、このクラス、終わった・・・・・・・・・・こんなヤツとはやっていけない。まぁ、クラス全員がこんなヤツじゃないだろうし。)

私が机に突っ伏して絶望を感じている時、洋平の後ろの席の女子が、プスッと笑った。

それは、私の幼馴染みの美春だ。


美春とは小学校からの幼馴染みで、結構仲が良い。

まぁ、この小さな港町では、洋平以外、全員が幼馴染みだったりする。


私は美春を軽く睨んだ

顔立ちの整った私に睨まれるということは、結構な威嚇的効果がある。

だが、美春は睨まれたことを自覚しておらず、洋平の方=前を向いた。


まだ、絶望的な思考回路を巡らせている私は、再び机に突っ伏した。

(もう、ホント、なんなのよぅ・・・・・・)


そのあと私は先生にみんなの前で注意され、爆笑を呼んだことは言うまでもない。


自己紹介が終わり、一旦休憩時間になった。

「いやー・・・やっぱり蒼海はサイコーだね!お笑いのセンス在るんじゃない?」

美春が呑気に言う。

それに対して、私のテンションはガタ落ちだった。


私は美春をまたしても睨んだ。

「なんですか、なんですか~。一応蒼海のこと褒めてたんだけどな~・・・わかんない?この幼馴染みの優しさ、そして!・・・」

私はそんな美春を見て、またうなだれた。

(こんな事も全部アイツのせいだ・・・なんなのよ!全く!!)

洋平は早速、蒼海の八つ当たりの対象になってしまったようだ。




「ああ~~~~~~~~~~~」

昼休み、蒼海と美春は教室で貴重なおしゃべりの時間を満喫していた。


「どうしたとね、うみこ」

美春が少しナマって聞いた。

「だから、うみこって呼ぶな、バカ美春」

イマイチ不機嫌顔の私がわざと指摘する

「いーじゃんかー。だって、蒼海はうみこだもん。そのほかになにがあるってんだい!この子は」

「うるさい。他に呼び方ってもんがあるでしょ。もういいや、なに言っても無駄だし。」

私は諦めて、話題を変えた。

「どーなの?アイツの情報は。持ってるでしょ?」

「もちろんさ!!何でもあるよ~」

これは、美春の、いや、女子特有の噂好きを分かっていての話題替えである。

そして、なんと言っても、別名「歩く噂スピーカー」とも言われる美春なら、必ず食いついてくると思って、私は話題を仕方なく、自称;半魚人に変えたのである。


「なんか、ホントに、半魚人らしいよ言動とか、しゃべってる言葉も、違った」

美春は正気で言っているのだろうか、と私は心配になったのと同時に目眩がした。



「大丈夫かー。うみこ~」

「う、うんちょっとクラッとしただけ・・・」

「やばい!!今日、うちの列、英語で当てられるんだった!!!予習しとかなきゃ!!じゃあね、うみこ。席戻るわ」

「うん。頑張れ~!」

(ってか、美春には情報量の多さでは、右に出る者は居ないかー・・・あ、あと、行動力も居ないなー)

なんて思って居たら、チャイムが鳴って、30秒ほどしたら、英語専科の教師が教室に入ってきた。

(まぁ、頑張るしかないか)


そんなことを最初は思って居たけれど、この先どうなるかなんて、誰にも分かるはずがない。


その英語の授業では、美春の列が当てられて、美春自身が言っていたことと、違って、美春は、当てられて、アタフタしていた。

そんな美春を久々に見て、素直に面白いと思った自分の感情には、嘘がなかったと信じたい蒼海であった。






あれは、事故だった。


10年前。


海から上がってきた、無数の謎の未確認生物。


人間によく似ていて、そして、人間より遙かに大きい。

髪の毛は、白っぽい、クリーム色。

こちらを睨む眼は、どこか、悲しく、虚しい。



そして、奴らは、人間を捕食し始めた。

次々に視界から消えてゆく哀れな人間ども。


蒼海は最初はそう思った。

だが、それは、始まりの一瞬に過ぎなかった。




奴らは、爪を器用に尖らせ、人間の腹あたりに突き刺し、腹を割って、内蔵を引っ張り出し、引っ張り出した内蔵を先に捕食し、そのあと、頭部を荒々しく貪った。




この光景を目の当たりにした私は恐怖で立ちすくんでしまった。



その日は、港町のお祭りに母と来ていた。


だが、奴らが来て、お祭りも中止。一気にそこは、流血の惨事になってしまったのだ。


私は、我に戻り、そこに母がいないということに気がついた。


「お母さんー!!!!!!!」

私は懸命に叫んだ。

「お母さんー!!!!!!!!!!」

だが、聞こえるのは、次々に捕食される人間の悲鳴だけだ。

「お母さんー!!!!!!!」

そこで、体がふっと浮いた気がした。


私の体を自衛隊らしき人が持ち上げていたのだ。

「君はここにいたら、君まで捕食されてしまう」

自衛隊らしき人は、こう言って、走って奴らから、私を守るために、私を抱えて走ってくれた。

でも私は、叫び続けた。

「お母さんー!!!!!!」

泣きじゃくりながらも叫び続けた。

「お母さんーーーー!」








「はッ!・・・…夢か………」

未だにあの日の夢を見る。

母を失ったあの日の夢を。

もう10年になるのに、気持ちの整理がつかない。

どうしたらいいのか、まだ迷っている。


アイツらが全部いけないと本気で思っている。

アイツらが居なかったら、母は今頃、元気に生きていたはずだ。


と、また、こういったことを考えてしまう自分が一番嫌いだ。

こんな事を考えてたって、なんの解決にはならないのだ。


そして、考え疲れた時に来る空しさは、言葉に表せないくらい、虚しい。

敢えて言葉に表すなら、胸にぽっかり穴が空いたような気持ちだ。


「もう寝よう……」

私はそう言い、布団に入った。


悲しくてつらくて耐えられなかった時期から比べると、だいぶ良くなったと自覚している。


また、新しい明日が来る。

そして、今日は1ヶ月も経てば、過去になってしまう。

あの事故が人間の記憶で昔、過去になってしまうのが、私は悔しかったのだ。





次の日の放課後。

「よーへーくーんー!」

洋平はギクッとなって背後を振り返った。

だが、そこには誰もいない。

頭にはてなマークが出る洋平。


人影はまたしても洋平の背後にあった。


「誰です?」



「せーかいはーーーーーー・・・・・・・・・・





坂本美春でした!!!」




「?」

洋平にはこの名前に聞き覚えがなかった。

「誰?」


「ひっどいな~。美春ですよ!みはるん!昨日質問攻めにしたじゃないですか~\(*`∧´)/」

「ああ。思い出した・・・・」

「おお!」


洋平は嫌なことも思い出してしまい、苦虫を噛み潰したような顔になった。

そんなこともいずしらず、美春は陽気なままだ。


「ってか、なんでこんなとこに洋君が居るわけ?

 ここは特別教室棟だから、用のあるときしか入っちゃいけないんだよ?」


「え!?そうなの!?知らなかった・・・・・」

洋平は焦った。

それは、一人で学校の中の使える場所を探していたところをクラスメイト(歩く噂スピーカー)に見つかってしまったからだ。

「なんだ、ただ知らなかっただけか。悪さでも考えてるのかと思った」

そう言って、美春はケラケラ笑ったが、洋平には笑えなかった。

それは、自分が考えていることが美春には見透かされているようで、背筋が凍る思いだった。

「ほんとに知らなかっただけだから!ほんとだよ!悪さなんか考えてないんだから!」

洋平はわかりやすいぐらいに慌てて、ほんとのことをポロッと言ってしまったことを後悔した。

「へぇ~・・・・・」

美春はすべてを悟ったような目をした。

洋平はもう絶体絶命の危機に立たされてしまった。

ドキドキと、洋平の心臓は高鳴る。


そこで、美春は自分の持ってる先生に頼まれたらしいノートの山を見た。




長い沈黙。


洋平の緊張は最高潮に達した。





「あぁ~・・・!そうだった!先生にノートを科学室に運ぶの頼まれてたんだ!

じゃあね!洋平君!」

そう言って美春は科学室の方へ走り去っていった。

「はぁ?」

洋平は事態を把握できておらず、そのまま立ち尽くしてしまった。


「なんだよぉ~・・・・・」

洋平は一気に気が抜けて、そのまま帰宅した。


帰宅部の蒼海はそんなことも知らず、家でまったりしていた。


  洋平と美春が放課後特別教室棟で話をした次の日。


いつも通りに登校した蒼海を待っていたのは、仏頂面の中村洋平だった。蒼海は少しだけ気持ちが良かった。

(誰かが半魚人をいじめたというか、いじったんだろうな)

そんな気持ちで蒼海は自分の席に着いた。


そこで、美春が来た。


「皆の衆、おっはようさーん!!」

めちゃくちゃハイテンションで美春は教室に入ってきた。

「おうおう、洋平君ではないですか!!」

美春は自分の席に着く前に、洋平の席の方へ行き、またまたハイテンションで言った。

「………・・」

だが洋平は気にする素振りもなく、無視を貫き通した。

「なんだよぉ~朝から冷たいなぁ~・・・洋平君昨日、特別教室棟で悪さを考えてたくせに~!」

そこで美春はいきなり最終兵器を出した。

その最後の言葉を聞いた洋平は、すごく慌てた。

「え!?………なッ!なんでそれをいッ今言うんだよッ!!」

美春の言葉を肯定するような洋平の態度に、クラスの大半が洋平の方を向く。


「なにそれ・・・・」

「中村なにしてたんだよ…・」

「アイツって変なヤツだよな・・・」

「まぁ、歩く噂スピーカーが言うんだから、ホントかどうかは分からんけどね・・・・」

「でも、中村の態度がもう肯定してるようなもんだよな・・・・」

教室中に美春の言ったことが広まってしまった。

(へぇ~・・・昨日そんなことがあったんだ~へぇ~・・・・あとで美春からもっと詳しく事情聴取ですかね~)


「いッいや、誤解だよ!!誤解なんだってば!!」

「洋平君のやったことは、もう謝ったって、なにをしたって、許される事じゃないよ~・・・・・(泣)」


「まさか、したのか?中村・・・・・」

「趣味悪いな、中村・・・・」


「こら、そこうるさいぞ!あたしになんか文句あんなら、正々堂々とかかってきなさいよ!」

そこでクラス中に笑いが溢れる。

「だから、誤解だっていってんじゃんかよ!」

洋平がついにキレた。


「せめて、小鳥遊か、笠野にしときゃー良かったのになー・・・惜しいことしたな、中村!」


私は自分の名前が出たことに苛立ち、その言った男子を睨んだ。

(なに?なんなのよ。亜美ちゃんの方が可愛いのに、なんであたしなのよ)

亜美ちゃんとは、さっき出てきた笠野の事である。

笠野亜美。亜美は蒼海と同等ぐらいに美人である。

だが、亜美はフレンドリーな性格のためか、常に友達が隣にいる。

反対に、私は親友としか一緒にいないため、いつもお堅いイメージに取られてしまう。


「何でだよ!ってか、なんの話だよ!?坂本とか、小鳥遊さんとか、笠野とか、なんの話だよ!?」

洋平は半ばキレて男子どもに言った。

ホント、洋平は`さりげなく`が出来ないヤツだと蒼海は悟った。


この状況で、女子一人だけを”特別扱い”するのはどうかと思う。

”特別扱い”とは、このような状況で一人だけに”さん”を付けることである。


そこで盛り上がっていた教室中が静かになるようなことが起きた。



隣のクラスのアイドル的存在の松前夏子がきたのである。

まさきなつこ。夏子は今や芸能界でも活躍する人気アイドルなのだ。

芸名は松前奈津。(まつまえ なつ)である。

この場合はまつまえとよむ。

すごく面倒臭い芸名だと私は聞いた時に思った。


「やっほ~ 蒼海ちゃん居るぅ~?」

夏子は敢えて軽くした口調で蒼海の名前を呼んだのだ。


蒼海はスッと自分の席から立って、夏子の方へ行った。

「あ、居た居たぁ~!」

夏子は仏頂面で歩み寄ってくる私に対して、満面の笑みで言った。


夏子はやっぱり笑ったりする言動が様になるなぁーと思って居たら、夏子がくっついてきた。

「蒼海ちゃ~ん!この頃夏に対して冷たくな~い?」

夏子はわざとこうゆう口調で話してくる。私は夏子の言ってることにドキッとした。それは、図星だからだ。

「そんなこと無いよ」

だが無意識のうちに少し突っぱねてしまっているあたりが、冷たいと肯定してる。

「えぇ~?なんかぁ~ひど~い。夏は蒼海ちゃんのこと、大~好きなのにぃ~。これじゃ夏がかわいそうじゃ~ん」

夏はいつもこうだから、まけるなぁ~っと思ってしまう。


夏は、私の双子の妹で、甘えん坊だ。でも、私のことは全て分かっていてくれる。私の唯一の理解者だ。学校ではトラブルを避けるために、名字は変えてある。


「なんかあった?」

夏子が急に声のトーンを変えて、真剣な口調で言ってくる。

「え?だから、なんにもないよ」

私は必死に普通の素振りをした。

「蒼海ちゃんいつもと違うもん。夏には分かるよ。なんかあったでしょ?

一人で耐えちゃダメだよ。蒼海ちゃん頑張り屋さんだから、一人で何でも耐えちゃうのはいつもだけど、

ダメだよ。何でも耐えちゃうのは。一人で抱え込まないで。夏にも話してよ。蒼海ちゃんの力になりたいんだよ」


夏はとってもカッコイイと思う。

姉の私は夏になにが出来ているだろうか。

10年前に母が他界してから、私は夏にどれだけのことをしてもらっただろう。

でも私は夏にどれくらいお返しが出来ているだろうか。

それは殆ど出来ていないと思う。


「う、うん。家に帰ったら、ちゃんと話すね」

今の私にはこれしか言えなかった。

「うん!ちゃんと話してね!じゃ、夏は教室に戻ります!!」

夏は蒼海に向かっておどけた敬礼を返して、自分の教室の方に帰って行った。


(ホント、敵わないな~)

私も自分の教室の方へ歩き出した。


(まだ教室でもめてるのかな?ってか、洋平ってホントに半魚人なのか?)

2年の教室が並ぶ廊下を歩きながら、そんな疑問が浮かんだが、それはどうでもいいと思い、投げ出した。

(家に帰ったら、夏にちゃんと話そう!)

私は決心し、廊下を走り出した。


だが、通りかかった先生に

「廊下は走るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

と怒られたことは予想できたはずだ。



「ただいま~」

私は玄関の鍵が開いていたので、そのまま家に入った。中に人の気配はなく、私が怪訝に思った瞬間、

「おっかえりぃ~!!」

不意打ちで夏が飛びついてきた。

「え!?ちょッ・・・・へぇ!?・・・・いヤッ…!」

私は夏子に押し倒されてしまった。

「う~みちゃ~ん!大好き~!!あぁ。今日も良い匂いだね!!」

夏子はいつも通りの口調で、私の首筋の臭いをかいだ。

「いやッ・・・・・あ・・・あぁ・・!」

私は抵抗できない。

「もぅ!なんなのよ!夏!!やめなさいよッ!あ・・・・いやッ!」

私は怒ったが、やはり抵抗できない。

「い~じゃんよ~!久しぶりの姉妹のスキンシップタイム何だからぁ~!」

夏のそうゆう傍若無人さが男子受けするらしい。


夏はいつも家に帰ってくるわけではない。

こんな静かな港町から毎日仕事に行ってたら大変だから東京にマンションを借りて住んでいる。

「まぁ、良いか・・・・ってふざけんな!離せ!!」

私はついにマジで怒った。

「しょうがないなぁ~・・・・分かったよぅ~お姉ちゃん!」

夏は渋々と言った様子で、私から離れた。

「・・・・ッ//////////」

私は夏子から「お姉ちゃん」と呼ばれるのが、世界で一番恥ずかしいのだ。

だから、学校ではお姉ちゃんとは呼ばず、蒼海ちゃんと呼ばせているのだ。

まぁ、それもあるが、なんと言っても、トラブルを避けるためにそうしている面もあるのだが。


「ってか、今日、仕事は?無いの?」

私は立ち上がり、リビングに向かいながら、言った。

「うん。今週は久々にお休みもらってきたから、安心して。お姉ちゃん☆」

夏子はわざと私をからかうために時々ちょっとした意地悪をしてくる。

「あーはいはい。じゃ、私上行くから、ご飯出来たら呼んで」

私は棒読みで階段を上る。

「え?今日はご飯食べに行く予定だったんだけどなぁ~・・・・お姉ちゃん行きたくない?」

夏子はこうゆう時は素のしゃべり方だ。

「え?でも、今日は勉強しなきゃだし…・・夏は行きたいの?」

私は正直迷った。

私自身、外食は結構好きな方で、でも、明日から、テスト期間で、勉強しないとやばかった。


「行きたいというか、どっちでも良いよ。でも、夏はお姉ちゃんの好成績を見るだけで、おなかいっぱいだからね」

夏は笑って言ったが、どこか、行きたそうな眼をしていた。

いつも夏が外食に誘う時は大抵、夕飯の用意が面倒臭い時だ。

「じゃあ、今日の夕飯は、私が作ります!!久々に手の込んだ料理を出して見せようじゃないの!」

私は張り切って言ったが、夏子はいい顔をしなかった。

「えぇ~蒼海ちゃんの料理って、化学の実験と同等なくらいキケンじゃん。台所は任せられません」

夏子はきっぱりと言った。

「!!!!…・・失礼な!!失敬だぞ!!あたしだってやる時はやるんだから!!見てなさいよ!とびきり美味しい料理を作るんだから!!」

私は少し怒りながら、キッチンに向かった。

「だ~か~ら~!台所は任せられないっていってんじゃんよ!蒼海ちゃん!」

夏子は私の手を掴み、自分の方に引っ張った。


そこで、



ピンポ~ン


玄関のチャイムが鳴った。


「だれだろ?」

夏子は私の手を離し、玄関に向かった。

私は引っ張られていた手が急に軽くなって、後ろに尻餅をついてしまった。

「いたたたた・・・・・もう!なにすんのよ!夏子!!」


「は~いどちら様ですかぁ~?」

夏子は気にする素振りもなく、ただ、淡々と受け答えをしていた。


「あの、こちらは小鳥遊さんのお宅ですか?」

ドアの向こうで聞き覚えのある声が聞こえる。

(あれ?この声、どっかで聞いたことあるな・・・・・?)

「はいそうですけど?」

夏子はしれっと答える。

「あの、僕、昨日隣のうちに引っ越してきました、中村と言います。挨拶に伺いました」

ドアの向こうの少年は、確かに、自分のことを“中村”と言った。

(えええええええええ!?  な、中村ぁぁぁぁぁぁぁぁ!?中村って、アイツだよね・・・・?半魚人!?何で!?)

私は内心めちゃくちゃ慌てていた。

だって、思いっきり、部屋着だし、(どうでもいい)夏子が一緒にいるということを知ったら、学校で言われかねない。

トラブルを避けるために名字を変えているなどといった事情も分かってくれるはずがないと思っていたからである

夏子は人懐っこいから、洋平に何を言い出すかなんてわかるものじゃない。


私は夏子にジェスチャーで伝えた。

「アイツは入れちゃいけない。だから、絶対に入れないで!!!!入れたら、でこピン10回!」

だが、夏子には通じなかったみたいで、

「は~い!今開けるから、入って入って~」

と、陽気にドアを開けてしまった。

「あ、どうも・・・・・・・・ッ!!!え!?……・あ、僕は、さっきも言ったとうり、中村と申します」

洋平はかなり困ったように言った。

「あ、ごめんね~蒼海ちゃん家、親居ないから、安心して~。さぁ、上がって上がって」

と夏子は陽気に言ったが、私の心は乱れていた。

(なにが安心よ!?バカじゃないの!?このバカ夏子!!)

私は今すぐにでもここを逃げ出したい思いだった。


「でも……お邪魔するのは、良くないと姉から聞いているのですが………」

洋平はいつも(?)とは違う口の利き方をしていて、私には新鮮に感じた。

「い~のい~の。とにかく上がって」

夏子は気にする様子もなく、洋平を家に上げてしまったのだ。


「あ、なっちゃんはもうかえんなきゃ行けない時間だよね!」

私はさりげなく、夏子と私は姉妹じゃないと主張した。

「あああああ!そうだった!帰らないと、お母さんに怒られちゃう!」

夏子も私の言いたいことを理解したようで、とっさに小芝居を始めた。

「なっちゃんのお母さん恐いもんね…・!」

私も何となく仕掛けた側として、上手く乗っている。

「じゃ、蒼海ちゃん、また今度遊んでね!バイバイ!!」

と言って、夏子は家を出て行った。


「あ、あの、同じクラスの小鳥遊さんの家だと知らなくて、なんか、ごめん。……・あ、これ、お菓子だから、家族で食べて……・じゃ、お邪魔しました」

そう言って洋平は帰っていった。


(良かった~………・・マジ緊張やばいよ……ってか、何であたしがあんなやつに緊張してんのよ!?信じらんない!)

と私は少し怒りながらも、夏子にメールを打った。


そして、10秒後、

「たっだいま~!!!!」

と元気すぎるテンションで帰ってきた。

「え!?アンタ、どこ行ってたのよ!?」

私は思わずびっくりした。

「え?んーとね…・・裏?」

「どこのよ!?」

「うち」

「はぁ!?うちの裏って、かなり狭いじゃん!そんなとこにいたわけ!?」

私はめちゃくちゃ驚いた。

それは、小鳥遊家の家の狭さは、ハンパ無い。

わずか20センチくらいしかないのに、夏子はそこに入っていたというのだから、驚きだ。

「うん。ってか、おなかすいた…・・お姉ちゃん作ってくれるんだよね?」

夏子はからかうように言った。

「え?あ・・・うん。作るともさ!待ってなさいよ!」

私はそう言ってキッチンに向かった。そして、缶物の置いてある棚から、2、3個缶詰を出して開け、レンジでチンするだけの”サ○ウのご飯”を二つ出して、レンジに1つ入れた。


それを見ていた夏子は呆れた。

「ねぇ、蒼海ちゃん?これ、まさか、夕飯じゃないよね?」

「え?そのまさかだけど?」

私はしれっと言った。

夏子にはその言った意味が少し経ってから、理解できたようで、もっと呆れる結果になった。

「蒼海ちゃん、もういいよ。これ食べるから、もう夏に変わって」

夏子は私を強制退去させた。

「えぇ~。作るって言ったのに~!」

「もう良いから、テレビでも見てて!」

夏子は手際よく私の出してしまった缶詰と”サ○ウのご飯”を見違えるような料理にしていった。

私は夏子に対して、不満の表情をしたが、夏子は気にする様子もなく、料理を続けた。


(あぁ~また夏子にやってもらっちゃった…・・あたしだって、やれるのに……)

このときはまだ私は自分だって料理ぐらいは出来ると思い込んでいた。




「はい。蒼海ちゃん出来たよ」

夏子が出してきた料理は全部が美味しかった。

しかも、それをちゃちゃっと出来てしまう夏子はやっぱりすごい。



『ごちそうさまでした!!』

「じゃあ、洗い物はあたしがやるから」

私は料理が出来なかったから、洗い物は私がやると言ったが、蒼海が洗い物をやると必ずと言って良いほど1回につき2、3枚くらいお皿を割ってしまうのだ。

「いや、いいよ。ホント、蒼海ちゃんは、料理系はやらなくて良いから、ほんと、やめてね?」

「何でよ…・夏子ひどいな…・・!」

「ホント、やめてください。あ、お風呂沸いてるから、先お風呂入ってきて」

夏子は思い出したように、私をお風呂に押し込んだ。

「え、でも…・・」

「良いから入って!!!」

「う、うん分かったよ」

蒼海も渋々と言った表情でお風呂に入った。


「ふぅ~…・」


昔からこうだから、夏子の苦労を考えると、恐ろしい。

(蒼海ちゃんにはもっと大人になってもらわなきゃ…・・このままだったら、ほんと未来は真っ暗だよ…・・)

こんな事を考えながら、夏子は夕飯の片付けをしていた。










 そしてやってきたテスト期間。


蒼海は洋平が意外に頭が良いことに驚いた。

(へぇ~あんな電波男が14位ねぇ~……・まぁ、神経は逝かれてるけど、脳はまだ元気みたいね)

なんて思っていたら、夏子がまた、クラスに来た。

「蒼海ちゃん、ちょっといい?」

夏子がいつもと違う口調だったので、私は少しだけ驚いた。

「どしたの?」

私と夏子は教室を出て、廊下を歩き出した。

「えっと………・あのさ……夏ね…・さっき、告白されたんだけど、どうしたらいい?」

夏子は恥ずかしそうに言った。

「え!?ホントに?」

私はびっくりした。

まぁ、今までにも、沢山告白されていただろう。だが、姉としては、夏子が告白されて、相談しに来るなんて事無かったから、驚きである。


「う、うん」

夏子はまた、恥ずかしそうに言った。

「誰に誰に!?」

私は好奇心丸出しで夏子に詰め寄った。

「………………………黒君」

夏子の言う黒君とは、本名を黒川慎一という。そいつもやっぱり幼馴染みで、夏子にとっては、結構なかの良い男友達だ。

そんな黒川が夏子に告白したというのが、何だか驚くような、普通の成り行きという感じであった。

「へぇ~!アイツ夏の子こと好きだったんだ~!」

私はからかい半分に言った。

「うん。らしいよ」

「で、答えはどうしたの?」

一番重要なのは、告白された側の答えだ。

「…………一応、まだ保留にさせてって言ったよ?」

「なんだぁ~!付き合わないの?」

「え!?だって、付き合いたいほど好きじゃないし、お仕事のこともあるし、色々あるから、まだ答えられないよ~」

「へぇ~夏にしては意外と優柔不断だね。こうゆうのスパッと決めるんだと思ってたよ」

私は意外そうに言った。

「じゃあ、好きな人いんの?」

「………//////////ッ浩樹君が好き」

「浩樹ぃ!?まさか!?」

「う、うん//////////」

「へぇ~まぁ、良いんじゃないの?頑張れ!私はどうにも出来ないから、自分で頑張れ!」

私は完全に他人事だ。

「蒼海ちゃんひどい…・・人のこといっぱい聞いてきたくせに、ネタがなくなったら完全に他人事だし・・・」

夏子は完全にちくちく怒ってくるモードになった。

「はいはい。ごめんってば。じゃあ、帰りに買い物付き合ってあげるから、ね?」

私はちっちゃい子をなだめるような口調で言った。

「ホント!?」

夏子は目をキラキラさせながら言った。

「うん。ほんとほんと」

「じゃあ、約束だよ!」

「うん分かった分かったから、行きたいとこ考えといてね」

「うん!じゃあね!蒼海ちゃんありがと!」

「ばいばい。それは良かった」

私と夏子は会話を終え、教室に戻った。



私が教室に入ると、洋平が寄ってきた。

(げ!会いたくないヤツが何で寄ってくんのよ)

私は露骨に嫌な顔をしたが、洋平は気にしない。

そして、

「あのさ、小鳥遊さん、放課後ちょっと良いかな?」

「今日は無理」

「何で?」

洋平は食い下がってきた。

「何でって、言わなきゃダメ?」

蒼海はトゲを含んだ口調で言った。

「う、うん出来れば何で無理なのか教えて欲しい」

洋平はホントにウザイと蒼海はこのとき思った。

「もう!近寄らないで!!この変態!!寄らないで!!!!!」

私は拒絶反応をした。

このときやっと洋平は自分は嫌われていると実感した。

私は自分の席には戻らず、夏子のクラスに逃げ込んだ。

「あぁ~中村振られちゃったなぁ~!」

クラスの男子が洋平をからかう。

「違うって!振られた訳じゃないし!!」

洋平は必死に答える。


それを見ていた美春は、呆れた。

(蒼海子のバカ…・・このままはさすがにダメだよ・・・いくら憎いからって、その反応は人間として酷いよ・・)





「夏子ぉ~!助けてぇ~!」

私は普段のしゃべり方と違うしゃべり方をしたせいか、夏子のクラスに入った瞬間、夏子のクラスの男子がぎょっとなって、蒼海を振り返った。

「どしたの?蒼海ちゃん」

夏子は冷静に私を連れて教室を出て、人気のないところに介抱した。

「うぅ…・半魚人がウザイよぉ~…半魚人のくせに何でこんなにも人間っぽいんだよぉ~」

私は自分でもなにを言っているのか、分からず、だがそのまま夏子に伝えれば、夏子なら分かってくれると思ったのだ。

「なに言ってるのかわかんないよ蒼海ちゃん」

やはり夏子にも分からなかったらしい。

「うぅ…・・もういいや。なんか、少しスッキリしたよ…」

「だから、なんだったの!?さっぱりわかんないんだけど!?」

夏子は頭の中がぐちゃぐちゃになっていた。

だが、私にとってはこのことを誰かに言いたかっただけだったらしい。

「じゃ、ごめんね夏子」

そう言って私は歩き出した。


(え!?何だかよくわかんなかった……・=半魚人がまた関係してるのかな?蒼海ちゃんも成長しないと、半魚人アレルギーが治らないのに…・そのうち、人間として酷いことを言い出しかねないからなぁ~お姉ちゃんはもっと大人にならないと、これからが大変だよ…・・)

夏子は蒼海のことを一番に考えてくれている家族だ。

だから蒼海のことは全て分かっている。

だからこそ心配なのだ。

”半魚人アレルギー”の事が。


蒼海は母を亡くした悲しみを、半魚人に対する憎しみに変えてしまったのだ。

蒼海自身、気づいているかも分からないが、半魚人アレルギーのままではこれからが困るのだと言うことを・・・・・


妹が心配していることなど、私は知る由もなかった。










 夏子が一番心配していたことが、実際に起きてしまったのだ。

それは、蒼海が極度に半魚人というのを嫌う事で、蒼海の神経が崩壊してしまったのだ。


ある日の夜、夏子が寝ようとした時、隣の部屋から、盛大な奇声が聞こえたのだ。

「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

驚いた夏子は、急いで蒼海の部屋に入っていった。

「どうしたの!?蒼海ちゃん!?」

夏子は蒼海を見て、さらに驚いた。


そこに居た蒼海は、悪い夢にうなされていた。

夏子は蒼海が寝ているベッドに近づき、安否を確かめた。

「蒼海ちゃん大丈夫!?」

だが、蒼海は一向に動かない。

夏子は心配になって、もっと呼びかけた。

「蒼海ちゃん!蒼海ちゃん!」

だが、またしても、蒼海に動きはない。



「すぅ~・・・・」


返事がなかったのは、気絶に近い眠りについていたからだった。


「なんだぁ・・・・」

夏子は一気に力が抜け、その場に突っ伏した。


夏子は自分の部屋に戻り、一息ついたところで、ケータイがうなった。


ブーブー・・・ブーブーブーブー・・・・


このリズムは着信だった。

「はい、もしもし・・・・・・」

その声は少し幼い感じを残した男の声だった。




                       


私は夢にうなされていたらしい。

それを聞いたのは翌日の朝だった。

夏子はここ最近、休みをもらっていると言って、実家の方に居るのだ。

でも、自炊をあまりしない私にとっては、嬉しいことだが。


「蒼海ちゃーん!早くしないと遅刻だよぉ~!!」

私は殆ど夏子に急かされて毎日学校へ行っている。

(今から着替えて行っても遅刻じゃないのに・・・・)

なんて考えていたら、置いて行かれそうになったので、急いで階段を下りた。

「もぅー蒼海ちゃん遅いよぉ~!次これやったら、ホントに置いていくからねッ!」

夏子はかわいくキレて、私の半歩先を歩いていた。


お姉ちゃん失格だなーと思う時はこうゆう時だ。

夏子は私よりしっかりしていて、かわいくて、優しくて、ダメダメな姉のためにご飯を作ってくれたり、ホントに気が利いていると思う。

夏子は私より将来のことも考えていて、えらいと思う。


私は、過去にとらわれていて、全然前になんか進めてない。

それに、夏子は、実の母親の最期を見れてないのだ。それなのに、最期を見た私より自立していて、立ち直りも早かった。


自分でも今、かなりネガティブ思考に陥ってるなーと思い、我に戻った。


いつの間にか、夏子は私のかなり先を歩いていた。

駅に近づき、人も多くなってくるところで私は夏子の場所がギリギリ分かるような距離に居る。

そこで夏子が後ろを振り返った。夏子が私の居る場所に来ようとする。だが、人が多いせいか、全然たどり着けない。私も夏子のいる場所に頑張って行こうとした。だが、またしても、人に押されて、たどり着けない。

「蒼海!!蒼海ちゃん!」


でも夏子は諦めずに一生懸命に人をかき分けて、脇目もふらず、私の名前を呼んで走ってくる。


その一生懸命な姿に私の胸がぎゅーっとなって、温かい気持ちでこころがいっぱいになった。



気がついた。私は、過去にとらわれる少女を演じることで、夏子に同情してもらいたかったんだ。

そして、周囲の人たちに、哀れんでもらいたかったんだ。

そんなことをして、なにになる?

そんなの、分からない。

でも、今だから言える。

半魚人を恨んでいたんじゃなくて、お母さんの最期の時に役に立てなかった、なにも出来なかった私自身を恨んでいたんだ。

でも、それが認められなくて、その恨みが全て、半魚人のせいにして、私自身の中で、私は罪を逃れていたんだ。


みんな、友達、家族はみんな、このことを分かっていて、優しくしてくれた。

私はみんなに甘えていたんだ。

半魚人と名の付く物を見聞きしただけで、周りに当たり散らかして、機嫌が悪くなり、終いには現実から目をそらすような行動ばかり。

ほんとうに私は子どもだ。

なにも出来ない無力な子どもだ。


なにも出来なくたって、そばにいることは出来る。

私は夏子のそばにいたい。

そして、現実から目をそらさずに、しっかり、今起きていることを見つめて、理解して、行動していきたい。

と思う。



もう、なんか、半魚人とか、どうでも良くなっちゃったなー・・・・ここまで夏子が一生懸命に頑張ってくれてるんだ。

だから、ちゃんと姉として、家族として、しっかりしなくちゃいけないな・・・そうしないと夏子に失礼だ。

半魚人アレルギーから卒業しよう。

すぐには無理でも、少しずつ、少しずつでも良いから、自分から頑張ってみよう。

変に男子を毛嫌いするのもやめよう。

お母さんのことは、忘れちゃいけないけど、甘えるのだけはやめよう。

過去にとらわれる少女を演じるのはやめよう。

もう私は昨日までの私じゃない。

NEW小鳥遊蒼海なんだ。

ここから、一歩ずつ、始めよう・・・・




「蒼海ちゃん、早く学校行かないと、遅刻だって言ってるじゃんよ!早くしてよぉ~!」










ここから、また、始めるんだ。







新しい世界へ一歩ずつ・・・・・・・・












取り敢えず完結って事です。

なんだか展開的には急で、読みづらい点もあると思いますが、此処までお付き合い頂きまして、ありがとうございます。ホントに感謝感謝です!


それでは、短編はこれにて完結になりますが、よろしければ、「中学生の憂鬱」の方も読んで頂けると幸いです。


また時間がある時に番外編を書きたいと思います。


よろしくお願いします。



それでは、また会う日まで!


めんたこ




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[一言] 現役の多感な思春期の真っ只中に今いらっしゃると思います。 今の時期にしか感じられない、真似のできない感性があると思いました。 多少ちょっとシチュエーションが分かりにくかったんですが、特に未知…
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