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だから、それから俺は変わる努力を続けた。
「君と一緒になりたい」と思っても、その想いは君には絶対に届かない。
君は俺をここに置いたまま死んでしまって、俺の隣にはもういない存在。
君の髪の香りが残っている枕も、君の肌の温もりが残っている布団も、
君が死んでしまってからは、“遺品”としての意味しかなすことはない。
苦しくったって、 もう涙を拭ってくれる人はいない。
寂しくったって、 俺に愛を与えてくれる人はいない。
もっと傍にいたかったけど、 どんな時も離したくなかったけど、
君が死んだことは、俺にはどうしようもできない事実―――――。
だけど、俺だけは君を忘れないでここにいるから、
君が寂しくなって独りでいられなくなった時は、俺の傍においでよ。