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 君を好きになったのはいつなのか?

タイトルが本題で、お送りするのは尖角です。

 悲しいかな、今日も俺は独りに耐えて生きている。


 苦しいかな、友達も彼女もいないただ一人の孤独の生活は。


 嬉しいかな、誰にも知らずに死ねるたった一つの喜びは。


 俺は涙を流さない。


 涙というものはとっくの昔に枯れてしまったのだから。


 大好きなんて言葉にはとっくに飽きてしまったのだ。


 伝えることができない、たった一人の俺にのしかかる重圧。


 そこにあるのは空虚な生活。


 悲しみも、怒りも、喜びも、楽しみも、愛も、何も、そこにはない。


 俺が君から奪った幸せは、俺から君というものを奪った。


 それは、昨日の話だったのか?


 それとも、数年前の過去の話なのか?


 それとも、俺が生まれるずっと前の話だったのか?


 俺はたった一人の孤独な悪魔。


 俺に涙なんてものはいらない。


 その涙を映すものは無く、誰も拭ってなどくれないのだから。


 自分で拭うことなんてできないよ。


 「君を抱きたい」というために腕を切り落としたから。


 君に近づくことなんてできないよ。


 その欲望を鎮めるために足を切り落としたのだから。


 君の鼓動を知ることはできないよ。


 君にしたように、僕の胸にも穴をあけたのだから。


 大好きだったんだ。 この世の中で最も。


 だけど、俺は罪深き罪人。


 君に愛の生き死にを教えることなどできないのだ。


 所詮、俺は生けとし死せるもの。


 何もそこにはありはしない。


 ただ、そこにあるのはたった一人の虚しき存在。

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