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正社員どころかバイトにすら受からない無職  作者: Rybka


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高級車の洗車

 自宅から歩いて10分ほどの場所でアルバイトを募集していた。自動車工場で洗車や簡単な車移動をするというものだった。もうお分かりかもしれないが自分は飲食やコンビニなどの接客業にはそもそも応募していない、理由は言うまでもなくコミュニケーション障害のため絶対に受からないと確信しているからである。だからここも接客作業のない裏方のようなバイトだから選んだのである。履歴書をもって面接に向かい工場のスタッフに声をかけると客間のようなところに案内された。




「うちに応募してくれたのはうれしいけどやっぱり時給が高いから人気なんだよね。応募がかなり殺到してて一人しか採用するつもりないのにもう30人以上きてるからさ……でも時給が相当高いだけあって作業はかなり厳しいよ。暑い中ピッカピカになるまで洗車しないといけないの、高級外車ばかりだからちょっとでも汚れが残ってたりしたらまたイチからやり直し、屋外作業でクーラーも効いてないからきついけど本当にそれでもやりたい?


この質問で辞退する人も実際全体の半分くらいいるんだけどね。」




絶句した……時期的には夏だったし作業が楽だなんて思っていたわけではない、ただ時給についてである。千円ちょっと、つまりウチの県の最低時給より100円ほど高いだけでそこまで時給を自慢するような言い方をしたのが理解できなかった。事前に調べていたのだがここは言っていた通り一般的に日本では高級車と扱われる外車の専門店で実際に本格的なレースなどにも参加していたほどらしい(今現在の状況を調べてみたら公式レースではなく走行会のような草レースに出てるだけみたいだったけれど)、そんな会社が時給千円ちょっとで高時給って……とんでもなくケチくさそうな雰囲気を感じ、その場で辞退させてもらうことにした。まあ面接官が言っていた通り本当に30名も応募してきていたのならどっちにしろ自分が受かるわけなかったのだろうけど……。

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