承認欲求モンスターに告ぐ、B○d Byeを聴け
初めましての方は初めまして。久しぶりの方はお久しぶり。またお前か、という方は……なんだろう。ちょっと思い浮かばない。
それはさておき、自己紹介をしようじゃないか。私は睦月スバル。なろうの下層に住まう、全然人に読まれない類の長編ファンタジー小説を書く物書きさ。
ところで、貴公らは小説を読まれたいのではないか? 評価されたいのではないか? 認められたいのではないか?
分かる。ああ、分かるとも。大いに分かる。
一話投稿しようがPVは雀の涙。変動しないポイントに、全く表示されない感想とレビューの赤文字。全くうんざりじゃあないか。
多寡を競うものでないと知って尚やまぬ渇望。それはいつしか人の創作の根元を忘れさせ、人を獣に堕とす。しかしそれを理解しつつも手を伸ばさずにはいられない……物書きの暗き業とでも言おうか。
貴公。こんな駄文を読むくらいだ。自覚があるのだろう? なに恥じる事はない承認欲求のモンスターになる事は誰にでも起こり得る事だ。
しかし、承認欲求に呑まれ、創作の原点を忘れる事だけは避けねばならぬ。それは、酷く悲しく、哀れなことじゃないか。
とまぁ、最近某フロムゲーにハマった結果、そのゲームの文体の表面をサラッと模倣してみた訳なのですが。ウン。何か違う。あと、このテンションで最後まで書かれへんわ。
あー、話戻すけど、要するに承認欲求モンスターになると“自分が何で小説書いてるのか”を忘れちゃうよねって話。
何でこんな事を今更書いてるかっていうとさ、最近とある気付きを得たからなんよ。
自己満足で書いてる小説に自己満足以上を見出してはいないか、ってね。
この考えに至ったのには経緯があってね。私が就活をしてた頃にバイト先の常連さんにこんな事を言われたのがキッカケなんよ。「君は一体何が出来るんだ?」ってさ。
私はずっと文章を書いて来たし、なんならそれしかやって来なかった。友達も少なければ政治経済に明るくもないし専門的な能力も無い。ただの凡夫。いや、ヒト未満。
だけど文章だけは。それだけはずっと書いて来た。私の自慢だった。だから私は「文章が、書けます」って答えた。
そしたらどうなったと思う?
ハァって溜め息つかれながら、「それは誰にでも出来る」って言われたんよ。
「文章書く事は猿にでも出来る。君はそれで金を稼げるのか。無理だろう。君は文章書けるって言ったけど、それは自己満足に過ぎない」
要約するとこんな感じ。フルボッコにされて睦月のガラスの心はボコボコに凹んだんですねぇ。
けどさ、就活も終わって、「さぁ、なろうに復帰や。また一話投稿したらその日にゃ100PV位稼いだろ!!」って執筆を再開して、早速伸び悩んで「何故読まれないんだ……」という即落ち二コマを披露した時に、ふと常連さんの言葉が脳裏に過ぎったんよ。
自己満足。
思えば自分はコテコテのなろう系を嫌って、迎合を良しとせず、ひたすら自分が好きなもの、面白いと感じたもので物語を作ってたんですねぇ。流行りとか知ったことか、面白い展開と文章さえあればきっと読まれる。なんてね。
けど、それこそが自己満足だったんだよ!!
読まれたいならトレンドを取り入れてストレスフルな部分をなくして、読者に受け入れられるような作品を作れば良かったんだ。なのに何故そうしないのか、なのに何故受け入れられない事を嘆くのか。
不合理なんだよね。基本的にさ。
読まれない読まれないと嘆きながら、けど根っこは常に「やりたい」をやってるんだから食い違いが生まれてるんだよね。
話は変わるけど、何というかさ、小説書くのってもの凄くエネルギーが要るんよ。フルタイムのバイトが入ればヘトヘトで、執筆するより先ずメシ食って風呂入って寝たいし、休日はダラダラネットサーフィンしたいじゃん。態々創作なんてするのキツいし、得られるリターンを思えば余りにも非効率が過ぎる。
でも実際は「読まれないなぁ、悲しいなぁ」とか思いながらも時間を見つけては執筆してる訳でさ。
それって一体なんでなん?
この答えは多分十人十色だと思うんよ。
けどさ、どんな答えでも根本は結局一つで、書く事で満足したい、自分の欠落を埋めたい。そんな情動なんじゃないかな。要するに自己満足。
誤解してほしくないのが、これが決してネガティブな意味合いじゃなくて、なんというか純粋な願いに近い性質のものなんだよね。ああしたい、こうしたい。そういう原動力って結局のところ根本に自分の満足があるのよ。
だから、そういった意味では創作もきっと根っこの部分では自己満足なんじゃないかなって。
だから今「読まれない……苦しい」とか「ポイントクレクレ」ってなってる人達は、多分根本的に何かを間違えてると思うんだよね。異なる位相にある自己満足と承認欲求を一括りにして見てる。みたいな。ちょっと説明し難いけど。
で、何でポイントも欲しいし感想も欲しいしPVも欲しい、正しく承認欲求モンスターの私が上から目線でこんなの書いてるのかというと、“自分が何のために小説書いてるのか”を思い出したからなんだよね。
そのきっかけがタイトルにあるB○d Byeだったんですねぇ。
これがかなり古いボカロ曲で、中学生の頃に狂ったみたいに聴いてだんだけど、そのPVの中にリストカットした痕から血で出来た赤い羽が生えて、それで空を飛ぶっていうクソカッコいいシーンがあるんですよ。
久しぶりにそれ見て、「あ、そう言えば初期の作品とかってボカロ曲のPVのカッコいい場面オマージュしまくったっけ」って懐かしく思ったんだけど。いや、待てよ。って事は私のやりたい事って、実は他の人に読まれたいとかじゃなくってこれだったんじゃないの? って思ったのさ。
つまるところ、私は“私の思うカッコいいを書いていたかった”だけだったんだ。そりゃ常連さんからも自己満足って言われるわ。(意味合いはちょい違うだろうけども)
だから、自己満足と承認欲求を一括りにして見ないで、個々別々のものとして捉えるようになったんですよ。
すると、読まれなくてもそこまで苦しくない。だって私の欲しい物語はそこにあるんだもん。
その楽しみを他人と共有出来ないのは悲しいけど、でも私の望んで、私が書いた物語は確かにそこにあるんよ。自分が満足出来るモノがそこにあるんよ!!
だったらそこまで「どうして読まれない」ってグルグル考えて苦しむ必要も無いんじゃないかな。
勿論、承認欲求は別個にあるから隙あらば宣伝とかするけどね?
と言うわけでここまでこの文を読んだそこの貴方!!
幻想旅団Twilight Frontlineを是非是非読んでみてね!!
そして何より、B○d Byeを一度聴いてみて欲しい!!
あれは良い曲だから絶対聴いて損はしない!!
プロセカに来て欲しい!! 歌詞的にニーゴとか絶対似合う!!
……以上。
何だかよう分からん文を書いた自覚はありますが、ここまでお付き合い頂きありがとうございました。