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永遠の命で世界を救えたら。  作者: 渡利慶次
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第19話 武器の選択


「それじゃあ次は武器の紹介に入るよ!」

 そう言うと僕らの手に自動小銃が出現する。仮想空間ってのはなんでもありなんだと再認識した。


「これは今までの一般的な銃だね!見たことある人も多いんじゃないかな!

右側にある安全装置を外して引き金を引けばすぐにでも撃てるよ!

この仮想空間では反動や重さ、弾道はリアルを再現してあるから早速試してみようか!

あ、仮想空間だから人に当たってもすり抜けるだけだから気にせずに撃ってみてね!」


 そう言うと皆その場で恐る恐る試し撃ちし始める。そのうち乱射するものまで現れた。

僕の身体を弾がすり抜けていく。

当たらないのは分かっていてもあまり心地のいいものじゃない。


「うんうん!みんな上手ね!この銃は基本装備になるから明日から特訓しましょ!後は小さなハンドガンとナイフね!」


自動小銃が消え左手にナイフ、右手にハンドガンが現れる。


「これも撃ったり振ってみて!」

 皆言われた通り各々の考えた滅茶苦茶な使い方をしている。こんなこと必要なのかな?僕はこのオリエンテーションに違和感を覚え辺りを見回していると頭の横にハンドガンが突きつけられた。


「ちょっとアナ!びっくりするからやめてよ!」

「ごめんごめん!いやーみんなよく当たらないからって人に向かって撃てるなって。やっぱ私は無理だー」


 本当に心臓が止まるかと思った。アナは基本悪い子じゃないけどたまに突拍子もなくこう言う事をするから恐ろしい。



「そしてここからが特殊武器ね!全部で4種類!簡単な説明だけするから後で説明書読んでねー!」


 またナイフとハンドガンが消えて自動小銃よりニ周りは大きい銃が出現した。

僕はとてもじゃないが持てなくて落としてしまうがデイブだけは持っていた。

「うんうん!これは重くて持てる人は限られるよね。今持ててる人は貴重な人材だからその武器が君達の装備になると思って!」


 パッと見た感じ20人ほどだろうか基本みんなガタイがいい人ばかりだったがデイブを含めて身体が細いのに持てる人が3人いた。デイブって実はかなり筋肉質なんだろうか。


「これは感情エネルギーを放出する…簡単で馴染みのある言い方だとレーザー砲ね!通称エモーションビロウィよ!放出し続ければ壁まで一直線に伸びてそのまま振り回すことも可能よ!スイッチの切り替えでガントリングガンのような使い方もできるから訓練して試してみてね!」


「それじゃあ次行くよーー!!」


 そう言うとレーザー砲を持てなかった人だけ装備が変わる。大きさは自動小銃より少し小さいくらいか。銃口がラッパ状になっているのが特徴的だった。


「そしてこれが感情エネルギーを前方3mまで半球状に放出できるわ!…例えるなら…そうね!ショットガンに似た銃よ!通称エモーションシニック!放出を続ければシールドの代わりにもなるからバランスのいい武器だね!でも近接特化だから気をつけてね!」


 再び装備が変わる。

今度は真ん中に噴出口のあるグローブだった。


「これは通称エモーションアンビヴァート。かなり特殊で1㎥以内ならどんな形状にも形を変えられるブレードを作れるの!あと同じ装備をしてる人がいればその人の手のひらまで一直線上にレーザーをつなげる事ができるわ!1番可能性の秘めた武器ね!」


 再び装備が変わる。

今度は自動小銃とほぼ同じサイズだが銃身がやけに長い。


「最後がこれ!まぁ例えるならスナイパーライフルね!

通称エモーションハンブルブラッグよ!

ただのスナイパーライフルと違うのは撃った後に2回だけ弾道が変わる簡易的なホーミング機能と、任意の瞬間に威力は弱まるけどエネルギー弾を分散できるの!

分散できる数はその人次第だけどね!

頭の回転が速い子じゃないと使いこなせないかもだけどとても強力な武器よ!ただ長さのせいで取り回しが難しいから狭いところでは注意が必要ね!」


 Mark.06はそう言うとやりきった感のある満足げな顔をしている。


「さて、特殊武器を4種類紹介したけどこれはヘッドギアの演算能力の問題で1人1つしか持てないからレーザー砲以外の人は試してみて自分に合ったのを選んでね!」


 Mark.06はあたりを見回す。


「じゃあとりあえず6人グループになってー!ここだと試し辛いからグループごとに違う部屋に飛ばすよー!」


「僕たちは合わせて4人だから誰か2人いれないとだね。」


 デイブがそう言うと既にアナが動き出していた。


「私が適当に見つけてくるー!!」

 誰かが返事をする暇もなく小走りで集団に突撃して行く。


「アナに任せて大丈夫かな?」


「大丈夫さ!彼女は人を見る目はある…はずさ!」

 デイブは少し苦笑いしている。やはり少し心配してんるんじゃないか。僕もデイブに合わせて笑うしかできなかった。



 そう言えばさっきからドリィが静かだな…。後ろを振り向くと立ったままうたた寝している。なんて器用なんだ。そもそも仮想空間って寝れるのか?


「ドリィ!!」


「ヒャッ!今私寝てた?ごめんごめん!難しい話苦手で…。」


 ドリィは反省の色のない笑顔を見せた。


「今日は装備を決めて終わりみたいだからもう少し頑張ろ!」


「うん!ありがと!ウィルは優しいね。」


 僕はその屈託のない笑顔に少し惹かれていた。


 視線を感じ後ろを見るとデイブがニヤついていた。


「なんだよデイブ!」

「いいや、なんでもないよ。」


 そう言いながらニヤつくのはやめない。言いたいことは分かったがそれを無理に否定したら負けな気がして無視することにした。


「連れてきたよー!ちょうど余ってる2人がいたの!」


 アナが小走りで手を振りながらこっちにくる。ガタイのいい男と眼鏡をかけた男も一緒だ。歳は同じか少し下かも知れない。


「初めまして!俺はベン!ガタイの良さだけが取り柄だがよろしくな!んでこっちはチャドだ!」


 ベンはザ・体育会系と言った印象だった。


「聞いたところ同い年みたいだね!よろしく!」

 チャドも明るくて人が良さそうだ。


 僕らも軽く自己紹介を済ませ10分ほどするとMark.06が手を叩いた。


「はーい!みんなグループになったみたいだね!ボッチがいないなんてみんな優秀だわ!じゃあグループ全員で手を繋いで円を作ってー!」


 僕らは言われた通り手を繋ぐ。たまたまドリィの隣にいたから咄嗟に手を繋いだが一瞬見たドリィは少し照れてるように見えた。気のせいだと言い聞かせるが自分の耳が熱くなるのを感じる。こんなところまで忠実に再現しなくたっていいじゃないか…。


 次の瞬間には白い壁に白い床、白い天井の何もない広い空間にいた。


「本当にすごいね仮想空間って!」

「ああ、さっきから新しい経験ばかりで俺は頭が痛いよ」

 アナの言葉にベンが返す。


「ここで待ってりゃいいのかな?」


「もう来ましたよー!」

 その声に天井を見上げると手のひらサイズMark.06がいた。


「じゃあ早速試していこうか!デイブ君とベン君はエモーションビロウィで決まりだから端の方でなんとなく練習してみて!」


「ああ!分かった!」

 ベンの後にデイブがついて行く。


「じゃあ残りの君たちは順番に試していこうか!」






 2時間ほど試行錯誤して僕らの装備は決まった。





「私はやっぱりアンビヴァートかなー!体動かすの得意だしこっちのがしっくりくる!」

 アナはそう言って30cm程のマチェーテ型に放出したエネルギーを振りまわす。


「私はハンブルブラッグかなー!狙ってる間に寝ちゃわないか心配だけど。」


 うん。ドリィ、本当にそれは心配だ。笑えないから本当に気をつけてくれ。


「ボクもアナと一緒でアンビヴァートにするよ!色々応用が効きそうだし小柄なボクにはあってる気がする!」


「お兄ちゃんはどーするの?」


「僕は…シニックにするよ!この方がみんなを守れるし!」


 僕の言葉にアナとドリィが微笑んだ。


「お兄ちゃんらしいね!」


 Mark.06も腰に手を当てて大きく頷いている。


「うんうん!いいバランスだね!あとでまた実際に戦場に出るチーム分けをするつもりだったけど君たちはこの6人でいいかも!」



 Mark.06は額に指を当てて何かを考える素振りをしている。


「よし!伝え忘れはもうないね!じゃあ今日はここまでにしようか!ベン君!デイブ君!こっちに来て!」


 ベンとデイブが駆けてくる。


「じゃあ現実世界にもどすねー!」


「あ!ちょっと待ってMark.06!」

「どうしたの?ウィル君。」


 Mark.06は首を傾げてる。


「この戦闘服ってどうやって脱ぐの???」


 Mark.06はキョトンとした顔をした後、頭をコツンと叩き笑った。

「そっか!説明するの忘れてた!なにか忘れてる気がしてたんだよね!後で他のみんなにも言っとかないと!ありがとー!」


 Mark.06は僕のそばへ飛んできて僕の頭を撫でる。なんだか複雑な気分だ。


「脱ぐ方法はヘッドギアを付けてるときなら念じればオッケーだよ!もしヘッドギアが戦闘で破損した場合はその場でスクワットを15回やってね!」


「スクワット!?なんでまたそんな面倒な!」

 チャドが声を上げる。


「なんでって基本ヘッドギアが壊れない事を前提にしてるからね!戦闘中にまずしない動作にしたんだ!あ、でも人に脱がせてもらうのが一番早いかも!」


「そ、そっか…」

 なんだかあんまり納得はいかなかったが食い下がっても意味はなさそうだしやめておく。


「よし!他になければ帰還するよー!」


 Mark.06が全員の顔を伺う。


「うん!オッケーみたいだね!じゃあまた明日ねー!」


「うーーーん。」

 ドリィが伸びをする。他のみんなも身体をひねったりほぐしたりしてる。


「現実に戻ると一気に疲れがくる感じするね。なんだか眠くなってきちゃった。」

 その言葉に僕とアナは笑った。


 他の3人は笑いどころが分からないのかキョトンとしてる。まぁそのうち嫌でも分かるさ。3人を置いてけぼりにして僕らは笑い続けた。


 さぁ明日から本格的な訓練が始まる。今日はゆっくり休もう。


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