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永遠の命で世界を救えたら。  作者: 渡利慶次
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第17話 訓練初日の朝

 ここは…どこだろう。


 辺りを見回す。


 狭い室内に男の人と女の人が1人づつ。誰だろう。


 僕は室内を俯瞰から見つめる。ああ、そうかこれは夢だ…


「なぜだ…なぜ…ほ……ん……う…」


 なんだ?よく聞き取れない。


 男は項垂れて力任せに机を叩く。それを女の人が制止し抱き締める。ここからでは顔が見えない。

こんな夢は初めてだ……。





 そろそろ起きないと。今日から訓練だって言ってたし…。





「ふぁーーーー」

 僕は大きく伸びをする。あの夢は何だったんだろう…まぁいっか。所詮ただの夢だ。きっと疲れてただけだろう。


 僕はベットから身を起こし辺りを見回す。


 仮設住宅と聞いていてあまり期待してなかったが簡易的な二段ベッドが3つも置いてあり洗面台やシャワーも付いていた。

防空壕での生活に比べるとここは天国だ。

久々のベッドの柔らかさにまた寝てしまいたい衝動に駆られるが僕は顔をはたき下へと降りる。

今日から訓練が始まるんだシャキッとしなきゃ。


「アナ!朝だよー!」

 下段で寝ていたアナの肩を軽く揺さぶる。


「う……うーーん!もう朝なの?」

 アナは目を擦りながら上体を起こす。


「ほら!寝癖すごいよ!まだ時間に余裕あるからシャワー浴びてスッキリしてきなよ!」


「はーい…」

 アナはまだ働いてない頭のままフラフラと脱衣所へと向かっていった。

それを見届けたあとリビングへ向かうとテーブルの上に書き置きがあった。父と母は食事をもらいに行くとの事だった。


 さて、問題はドリィか…ドリィのベッドに行くと綺麗に胸の上に手を組みアイマスクと耳栓をして行儀良く寝ている。

いや、まて、何をしてる。ドリィには必要ないだろ。

どれだけ深く寝るつもりなんだ。起きるのかこれは。


「ドリィ!朝だよー!」

 僕は割と大きめな声で呼びかけアナと同じ様に肩を…いや、やめておこう。まだ知り合ったばかりの女子に対して少し違う気がする。

僕はため息をつく。アナが出たら起こしてもらおう。


僕は洗面台に向かい顔を洗う。


 そうこうしてるとシャワーを終えたのかアナが部屋に戻ってきた。

「ふぅスッキリしたー!」

 髪をタオルで拭きながら上機嫌な足取りだ。


「アナ、すまないけどドリィを起こしてくれるかな?やっぱり僕じゃ無理だ。」


「仕方ないなぁ…」


 流石のアナも10分ほど格闘した。


「はぁー良く寝たー!やっぱベッドって最高だねー。」


 まったく…起こす側の身にもなって欲しいものだ。




 朝の身支度が終わり手持ち無沙汰になった頃ちょうど父と母が朝食を運んできてくれた。


「いただきます!」

そう言ってサンドイッチを頬張る。野菜を食べたのは久しぶりだった。レタスとトマトがこんなにも美味しいなんて。


「そう言えばドリィはどこを選択したんだい?」

 父が訪ねる。


「攻撃部隊ですよ!悩んだんですけど動いてないと寝ちゃいそうだし…」


「ハハハハそんな理由の奴は初めてだ!」



 サンドイッチを頬張りコーンスープを飲む。ここに来るまで色々あった。話題はあるが悲しいことの方が多い。別に気まずいとかはないがなんとなく話す気になれず、食べて飲むをまるで作業の様に繰り返し8割ほど食べ終わった時に無言に耐えられなかったのか父が切り出した。



「そうだ。お前らの分の戦闘服貰ってきたぞ!これを着て10時に地下の演習場に集合らしい!初日だからゆっくりだがいつもは7時かららしいから明日はもっと早起きしないとな!」


そう言って父は紙袋を取り出す。


「戦闘服持ってきてくれたのは嬉しいけどサイズとかあるのに大丈夫なの?」

 珍しくアナが真っ当なことを聞いていた。


「ああ、その点は問題ない。着るとその人のサイズに圧縮してくれるらしい!なんだか色々な機能が付いてるみたいだが、それも後で説明してくれると言ってた。とりあえず持ってみた感じ物凄く軽いな!」


「そうなんだ!!あ、本当だ。すごい軽い!」


 救助されてから驚かされてばっかりだ。僕たちの知らない技術がどれだけあるんだろう。







「ねえ、これピチピチすぎない?体のラインわかって恥ずかしいんだけど…」

 アナがそう言って鏡の前で回りながら背後のラインを確認している。


「たしかに…私こう言う服着ないからなんだか新鮮。」

 こうしてみるとドリィはやはり女の子なんだと再確認できた。


 僕も服に身体を通す。グローブとブーツも一体化されており、手を強く握ると身体に吸い付くようにフィットした。

そういえばこれ脱ぐ時どうするんだろ…後で聞いとかないと。


 ふと時計を見ると9:35だった。時間ギリギリだ、急がないと。


「よし、準備もできたようだし行こうか!」


 そう言って僕は二人を連れて演習場に向かう。


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