隣の国、ベラース王国へ向かいます~
━━翌朝。
キイチはベラース王国騎士団と顔合わせした。
ベラース国境騎士隊中隊長
サージェス様ゆうお人です。
厳格そうな顔立ちの渋い中年さんやな~。
キイチ「お初にお目見えいたします~、この度王家よりユーリア様の側仕えに伺います~。キイチ・アサマ・ポートレール男爵申します~。あんじょう宜しくお願いいたします~」
ベストリアーネ「初めまして、妻のベストリアーネ・ロンドです。姫様の近衛騎士を勤めていました」
サージェス「おお~、これはご丁寧に、アサマ男爵と申されますとあの」
どうやら僕が奇異根を持ち込んだこと知ってはるようやな~。
侮れない人やで、
キイチ「僕がたまたま持っていただけのこと。僕は木っ端貴族ですが商人でもあります~。欲しい物を持ってたから欲しい人に届けただけです~」
僕の答えに、一つ頷き、簡単に挨拶は終わった。
ルーデンス「アサマ男爵様!、この度のことそれから、忘れません」
決意も固くしっかり頷いたルーデンス・ケノービさん達は、胸を張って戻って行った。
アマリリス「このノロマな旦那様よ!、とっとと乗りやがれ、です」
今日のアマリリスは、僕が買った淡い黄色の外套を羽織っていた。
キイチ「うん、美人さんやから似合うで!」
顔を赤くして、一つ鼻を鳴らして早く乗れと鋭い眼差しで睨まれた。
怖い怖い。
アマリリスにデレはあるんやろか~?、
ちいと気になる所やで~ハーフエルフは人間の二倍長生きらしいんで、僕が死んでも若いままなんやろな~。
ちょっと寂しい物かもな~。
§§§×§§§
『新任大使』
ダオス・オーデ・ゾフマン23
オーデ家は、オデッセス侯爵家の遠縁にあたる家で、
伯爵家の四男である。
現在のオデッセス侯爵家当主は、代理であった。半年近く前になるが、次期オデッセス侯爵になる予定の少年が、黄昏の森近くでスタンビートに襲われて、暗い森の底に落ちたと言われていた。
そこに暗躍したのが、前日に滞在したゾフマン伯爵の手の者ではないかと囁かれていた。
ダオス「ふん、成り上がり者が!、我のように高貴な血筋の貴族に挨拶しようなど、増長しおって」
じろじろと暗い眼差しで、キイチをねめつける。
ダオス「まあ~よい、ベラースの田舎で三年も我慢致せば!、私も貴族当主になれるのだからな!」
これも父上のお陰である。
田舎臭い女だが、山の女は具合が良いと聞いていた。
下卑た笑みを浮かべ悦に入っていた。
§§§×§§§
《ベラース王国》
山岳地帯に広がる広大な領地を持っているが、平地が少なく小麦、ライ麦など、主食になるものを輸入に頼っていた。
それさえなければ豊富な鉱石、宝石の取れる豊かな国である。
国民生はおおらか、だがタフな男、女が多く大柄な体格の者が多い、
また同盟国にドワーフ王国があるため、兵の数こそ周辺諸国で最小の15000程度であるが、精強な兵はベラースの強兵と知られていた。
また性に対してもおおらかで、女は気に入った男の子供を身籠ることを望むため、浮気と言う概念が希薄である。
そのためか、アーペル王国の貴族はこぞって、ベラースの女と寝る。
向こうは子供が出来ても何も言わず大切に育ててくれるから、実に都合がよいと考えていた。
ベストリアーネ「旦那様、分かってますんよね?」
キイチ「分かってます、なるべく気をつけますで、その時は許して下さい嫁さん」
そんなわけで、男が襲われることもしばしば、その時は諦めますわ。
お後が宜しいようで、
一行は、ベラース国境の村から、2日掛けて最初の町に到着した。
ここから普通の馬では無理なので、山岳牛に引いて貰うことになった。
『山岳牛』
気性の大人しいモンスター、子供の頃から育てると、従順になる。
馬はここで売り払い。帰りにまた買うことになった。
アマリリスにその辺り任せてると。
アマリリス「牛は止めて、大山羊にしたぜ旦那様、です」
『大山羊』
気性は荒いが、一度認めた主人に従順となる岩山も余裕で飛んでいく。
キイチ「まあ~、アマリリスに任せるよ」
ベストリアーネ「旦那様、旦那様!、あれ可愛い♪」
牧場で馬を売っているところに。牧羊犬も販売してるようだまだ子犬だが、賢い顔をしていた。
キイチ「すいません~、この子らトイレの躾はどないです~やろか」
おばちゃん「いらっしゃい、可愛いだろ?、躾はきちんとしてるよ一匹金貨2だけどどだい!」
全部で三匹いるから、全部貰うことにした。
おばちゃん「いや~助かるよ!、ありがとうね」
キイチ「こちらこそエエ買い物出来ました。かわいがりますんで、安心して下さい」
ベストリアーネ「・・・・、旦那様・・・」
キイチ「この中から姫様に一匹プレゼントしたら、思い出も残るん違うか思うてな~」
ベストリアーネ「旦那様!、ありがとう♪」
可愛らしい子犬にアマリリスも興味津々である。
キイチ「普段は、アマリリスとリースに任せるよ頼んだよ」
ちっと舌打ちしたアマリリスだが、ちらちらと子犬が気になるのか、頭突きしてくる大山羊を軽くいなしていた。




