公爵様は頭を抱えた~。頑張りや~、僕は知らんけど前編
海賊島に上陸した。ポートレ軍と傭兵、冒険者達は、大した抵抗もなく、死人もえろー少なくなったようです~。
怪我人はぎょうさんでたようやが、実入りもぎょうさんあったらしいで、歓声が上がってましたで、
§§§×§§§
━━━数日後。
海賊島を制圧したことで、ドンオール公爵は多忙を極めた。
『拿捕した海賊船25隻』
『海賊1900名』
『死んだ海賊600名』
『奴隷にされた女子供1000名』
『賞金首50名』
海賊が溜め込んでいた財宝も接収したが、国に納める分を引いても莫大である。
ドンオール公爵「さて、今日は例の船とドレイクのことで緊急の話があるとアサマ男爵からの申し出か・・・」
これだけの手柄である。新任男爵とて欲に駆られたのか?、そこは分からないが、一皮向けたシド・ジースターの話ではそんな人物では無さそうだ。
あの船をあっさり手放したことから、それが伺えた。
家令「閣下。例の冒険者が参りました」
ドンオール公爵「通せ」
家令は一礼して、下がってく。
程なく家令に連れられて、若い男が入ってきた。
キイチ「公爵閣下、このような早い時間にも関わらず。一介の冒険者に謁見を賜り感謝いたします~」
正装として、それなりの服を着ているが、下級貴族の服を着ていない?。
これは冒険者として着ているとの暗示であろうな。
ドンオール公爵「よい、そなたは海賊島にて、大功があるゆえ許す。してキイチよ。なにやら大切な話があるそうだな」
キイチ「はい、まずは僕の話を聞いて下さい。後々大変な毎に繋がる証拠とドレイクから盗み聞きしてた話がありますゆえに」
大仰ではないがら、大海賊ドレイクの話を盗み聞きしていたか、それに証拠もある。
なるほどそれは貴族としてここに来るわけには行かない話ではあるな、
ドンオール公爵「訊こう」
キイチの話は、海賊島に攻め込み、スキルによって一人で島に上陸したことから始まり。
とある小屋で、隠すように一対の鎧と親書を見付けたことから始まった。
ドンオール「まて!、そっ、それでは・・・」
キイチ「まず、これが見付けた親書です~」
ドンオール公爵「たっ、確かにテスラン王国の王印である」
キイチ「こちらが聖銀で作られた防具一式です~、お納め下さい」
たらり、冷や汗が流れてきたぞ、おい!。
【聖銀の武具四点セット】
【テスラン王国親書】
キイチ「いや~、ようやく公爵閣下に渡せて安心ですわ~、一回の冒険者には過ぎたもんでっしゃろ」
にこやかに笑っておるが、そこには強かな貴族の顔があった。
ドンオール公爵「グヌヌヌヌヌ!」
ええーい、これでは文句も言えん、確かに木っ端男爵程度にどうこう出来る問題ではない、すかさずキイチがもうしていた。
ドレイクをすぐに処刑しない方がいいと言った言葉が、ストンと府に落ちたわ!。忌々しいが助かったわい、
キイチ「あの船は、ルーゼ公国の王家の船です~、後はお任せ致します~」
ドンオール公爵「くっ・・・」
忌々しいが、これは国益の問題だ。よりにもよって国内におった海賊どもが、他国の王家の船を・・・、
ドンオール「至急調べよ!」
家令「はっ、直ちに」
真っ青になっとる家令は慌ただしく出て行きおった。
キイチ「それから、もうひとつこっちはお願いです~」
気を抜いた瞬間にこれだ。これだから商人は侮れん。
口にカメムシでも入れたような苦々し顔してました。
§§§×§§§
キイチ「実は、海賊の頭を簀巻きした時に身ぐるみ剥ぎましてな~、色々持ってたんです~」
さてここからは、実に気楽な交渉です~よって。
公爵様にも悪い申し出では無い筈ですよ~、多分やで~。
それから海賊の頭が隠し持っていたお宝のこと素直に話して。お金は半分と欲しいマジックアイテムと薬は折半にして、
曰くありげなエクリサーは公爵様に押し付けました。
これには呆れたのかようわからん珍獣でも見る目で見られまして。僕なんかしはりましたか?、
ドンオール公爵「・・・・はあ~。その方は変わっておるな」
キイチ「そないですか~?」
ドンオールは目もとモミながら、積まれた金と、マジックアイテム二つ、霊薬に伝説のエクリサーまでポンと出してきた。
目の前の男は、一応は貴族であるぞ!。
それをバカ正直に申し出おってからに、それでは憎めないではないか、困った男だ。
ドンオール公爵「ひとつ聞く、これ等を一人占めしても誰からも文句は出まい?」
率直に胸襟開いて問いたくなっていた。
キイチ「それも考えました!、僕も男で欲望はあります。結婚予定ですが、他にも可愛い女の子とかいたら、妾にしてもエエかくらいには」
実に明け透けでいて、ドンオールにもよく分かる感情であった。




