エンシェントトレントの加工にえ~んやこ~ら
魔女のおばはんの店に寄ってから数日。
ようやく【杖作り・破】を読破した。
この本によると『王水』使った加工のしかたが書かれとる。
主に『王水』使うときは特殊な金属を溶かし錬金素材にすることや、ただ何でも溶かす『王水』でも溶けない物がある。
歳経たトレント、古代樹の枝だけは溶けないそうや、ただ鋼鉄よりも固い表皮だけは溶ける。
昔の錬金術師は、自分用の特別な杖に古代樹の枝で杖を作ったとある。
キイチ「ふ~んなるほどな~」
もしも特別な杖を作るなら幾つか必要な物がある。【竜石】【魔石・大】複数
【竜骨】大量
困ったことに。全部あります~。
これで出来るのがこちら。
【賢者の杖】
あらゆる魔法、儀式の補助を可能にする特別な杖。製作者にしか使えない。
キイチ「ファンタジーアイテムやな~。僕もこう言うん嫌いやないで、素材あるし作れるなら作ってしまおうやないか!」
これぞ職人魂やで!。
①古代樹の表皮を溶かすのに一月『王水』に浸けます
キイチ「いきなりやること無くなったで!」
頭を抱えたのは言うまでもなかった。
ルーデンス「アサマ男爵様失礼いたします奥様が戻られましたがその・・・、なんでも狩りの約束があるとその・・・」
キイチ「そうやったな~、マリーが来たんやな」
わん、キャン、わふ!
外で、兄弟である三匹の声がした。庭に出ると大騒ぎでした。
ベストリアーネ「ただいま~」
キイチ「お帰りなはれ、今日もご苦労様やったな~」
ベストリアーネ「も~う、わたしが姫様と話してる間。ずっとそわそわしてたのよ~」
キイチ「そら、姫様も難儀しとったろ」
ベストリアーネ「ウフフ、それはもう。ほらあのようなはしゃぎようで」
ディアン「ひいぃ~、勘弁してくれ、来るな、なめるな!」
ディアンが、三匹に遊ばれてるわ、ほな、助けてやるか。
キイチ「ルーブル、キャン、マリー」
僕が呼ぶと、三匹は直ぐにディアンをからかうの止めて、伏せをした。
ディアン「・・・・・はっ、はっ、だ、男爵様、助かりました・・・」
キイチ「ディアン、ご苦労様やったな~、少し休んどき」
中年には、まだ子犬と遊ぶには辛いものあるようやしな。
キイチ「よし、偉いで~、さあ~おいで」
わん、キャン、わふ!
三匹が僕の所に来て身体を擦り付けてくる。
ほんまは鼻を付けたりするんが、挨拶なんやが、
身体を擦り付けて挨拶することもあるで、これでエエ、
キイチ「マリーは、エエこにしとったか?」
わふ♪
キイチ「そうか~」
頭を撫でてやると、めっちゃ嬉しそうにしとるわ、
わん、キャン!
わたしも撫でてと二匹も割り込んでくる。
三匹もまだまだ甘えん坊やからな。
三匹平等に可愛がる。
それでも雄のルーブルに言い聞かせる。
キイチ「エエか、お前が、二匹のことちゃんと気を使うんやで、どんな時も女を守らなアカン、ええな!」
わん!
キイチ「エエ子や!」
僕がルーブルに言い聞かせてるの理解してるのか、キャンとマリーは大人しく待っとるわ。
キイチ「明日は皆で狩りに行くさかい、ルーデンス、ディアン、カイエンもついてきい、少し気晴らしになるし、この国で暮らすなら、山歩きに慣れる訓練になる」
ルーデンス「はっ!」
ルーデンスは生真面目やからあれやが、
他の二人はそれなりに力強い抜いてるんで大丈夫やな。
キイチ「ほな、みんな部屋に戻りいや」
わん、キャン、わふ!
三匹は勝手知ったる屋敷の中と、自分で扉開けて、きちんと閉めて行くで、どうやうちの子達は頭エエやろ!。
自分で認める親バカならぬ。狼バカです~、
━━━翌朝。
従者三人と冒険者ギルドに向かい。三人に冒険者ギルドに加入させる。
ルーデンス「あの~、これはいったい・・・」
キイチ「ただ、狩りをするのもつまらんやろ、僕から給金もろうても、せっかくやから自分のお小遣い稼ぎの方法教えたるわ」
ディアン「誠にですか!」
カネ稼ぎで苦労しとったディアンが食い付いた。
伊達に子供が二人もおらんからな要らん苦労しとった筈や。
カイエンは知っててもやる気無いやろが、あって損は無いで、何せただで貰えるんや、ただで貰える物に悪は無い!。
キイチ「おはようさんな~、美人さん」
「あらありがとうございます♪、おはようございます、この間は御馳走様でした」
キイチ「今日も沢山狩ってくる予定や、獲物がぎょうさんあったら、また何かお裾分けしたるで」
「あら、ウフフありがとうございますキイチさん、はい、確かに依頼受理致しました」
キイチ「ほなみんな行くで」
ルーデンス「キイチ殿はその、慣れていらっしゃるんですね」
キイチ「そらそうや、僕は金を稼ぐ方法の一つとして、人との繋がりや思ってます」
ルーデンス「人との・・・」
キイチ「お金稼ぐんに、綺麗事も、汚いもありませんやろ?、でもな僕は自分が楽しんで、その余録で人が笑ってくれる事が出来るんやったら、それで構いまへんのや」
ニッコリ笑うキイチの笑顔は、恵比寿様のような何とも試み温まる笑みであった。
キイチ「だからルーデンスも、楽しんで狩りをしたらエエんや」
ルーデンス「・・・はっ、出来るか、分かりませぬが」
キイチ「かまへん、心の隅にでも思ったら人は変わる生き物や、おとんが言ってたんや確かやで」
三人は、顔を見合せ、不思議そうにキイチを見ていた。
━━━晩年。
三人はこの時の言葉を生涯忘れず。良民に愛される領主になったのだが、
それは遠い未来の話であった。




