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傷
会社の後輩が、毎日背中に傷をつけてくる。DVじゃないかと心配していた。なにせ、たいていデカい絆創膏がいくつも透けているし、傷から血が滲み出るなんてこともよくあった。それで飲みに誘って、ほどほどに酒が入ったところで、後輩は服をまくって背中を見せてくれた。鋭利な刃物で切りつけたられたような傷が二つ。大きな鉤爪で切りつけられたような傷だった。どこへ引っ越してもお祓いをしてもダメなんです、と後輩は笑った。
会社の後輩が、毎日背中に傷をつけてくる。DVじゃないかと心配していた。なにせ、たいていデカい絆創膏がいくつも透けているし、傷から血が滲み出るなんてこともよくあった。それで飲みに誘って、ほどほどに酒が入ったところで、後輩は服をまくって背中を見せてくれた。鋭利な刃物で切りつけたられたような傷が二つ。大きな鉤爪で切りつけられたような傷だった。どこへ引っ越してもお祓いをしてもダメなんです、と後輩は笑った。
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