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ある夏の日の話
まだ小学校に上がる前のある夏、小さい私は部屋で一人遊んでいた。窓を開けて扇風機をかけときゃ済んでた時代の話だ。何かおもちゃで遊んでいたはずの私は、ふと気になって扇風機をまじまじとみた。ずっとそこにあったのに、幼い視界には初めて入り込んだ未知のものだった。だんだんとそれに近づいて、人差し指を伸ばして、ブーンと音を立てるそれに指を突き立てた。はずだった。私はおもちゃを手に離れた所から扇風機を見ていた。
まだ小学校に上がる前のある夏、小さい私は部屋で一人遊んでいた。窓を開けて扇風機をかけときゃ済んでた時代の話だ。何かおもちゃで遊んでいたはずの私は、ふと気になって扇風機をまじまじとみた。ずっとそこにあったのに、幼い視界には初めて入り込んだ未知のものだった。だんだんとそれに近づいて、人差し指を伸ばして、ブーンと音を立てるそれに指を突き立てた。はずだった。私はおもちゃを手に離れた所から扇風機を見ていた。
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