1/62
天道虫
昼の虫が夜に蠢いている。七星、四星、二星。赤、黒、橙。軒先に集まって、上を目指してお互いを踏みつけあっている。高く高く重なり合って、崩れて、それでも繰り返す。太陽は出ていない。空には星も少なく、朧げに半月が浮かんでいる。つっと人差し指をいれてかき回せば、作られていた塔が崩れる。指に登ろうとは石ない。ぞろぞろと丸い体躯から六本の足を代わる代わるにのぞかせて、またお互いを踏みつけて上を目指しはじめる。
七月一日分です。
昼の虫が夜に蠢いている。七星、四星、二星。赤、黒、橙。軒先に集まって、上を目指してお互いを踏みつけあっている。高く高く重なり合って、崩れて、それでも繰り返す。太陽は出ていない。空には星も少なく、朧げに半月が浮かんでいる。つっと人差し指をいれてかき回せば、作られていた塔が崩れる。指に登ろうとは石ない。ぞろぞろと丸い体躯から六本の足を代わる代わるにのぞかせて、またお互いを踏みつけて上を目指しはじめる。
七月一日分です。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。