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91話 ミドリムシは嫁のために戦う


 魔緑はまず3人の動きを注意深く観察する。


 琉璃を自分の嫁と言った冒険者は土魔法を使い自分に有利な足場を作りながら移動する。自分が踏み込みやすい足場を作り動き回るにつれて足場が増え、移動スピードがどんどん上がっていく。


 凜を嫁と言った冒険者は翼を使い魔緑を中心とし距離をとりながら風の魔法で遠距離から攻撃する。その遠距離の攻撃をよけながら魔緑も火の魔法を撃ち返す。


 緑が2人の攻撃を受けている様子を見ていた珊瑚を嫁と言った冒険者は中距離から袋の様なものを魔緑に向かって投げつける。近距離からの格闘に加え遠距離からの魔法の攻撃をしのぐ魔緑は投げられた袋もギリギリで避ける。


「よし!」


 袋を投げつけた冒険者が魔緑が袋をよけたにも関わらず狙いどおりとばかりに喜ぶ。不思議に思い避けた袋の行方を目で追うと袋が地面に落ちると破れた袋から紫色の煙が広がり始める。


「毒か!?」


 魔緑は慌てて煙から距離をとる。


「逃がさねぇよ!」


 そう言って冒険者が逃げようとする魔緑に風魔法の弾幕を張る。その弾幕をかいくぐり逃げた先には最後の1人が待ち構えていた。


「おら!!」


 冒険者は待ってましたと魔緑を殴りつける。緑はなんとか利き腕でガードをするがそのまま吹き飛ばされ砂煙を上げ姿が見えなくなる。


「大口をたたいたわりにあっさり終わったな」


 魔緑が慌てて逃げた場所に先回りし渾身の一撃を放った冒険者はたしかな手ごたえを感じ勝ち誇る。


「俺達3人を同時に相手にするなんて大口叩いたわりにあっさり終わったな」


「すっごい楽勝だったな」


 そう言って残りの2人も集まって来る。


「いてて、あ~ いいのを貰っちまったな……」


 そう言って砂煙の中から魔緑が歩いてくる。


「「な!?」」


 3人は驚きの声を上げるが1番驚いたのは渾身の一撃を放った冒険者であった。


「なぜたってこれる!?」


 思わず出た言葉に魔緑はニヤリと笑い口を開く。


「さて、なんでだろうな?」


 そういって魔緑が彼らに平行に走り出す。


 じゃらり


 魔緑はアイテムボックスにしまってあったチャクラムを取り出す。


「くるぞ!?」


 魔緑に渾身の一撃を放った冒険者が叫ぶと3人の冒険者はそれぞれ自分の得意な距離をとるために動き出す。魔緑はその動きを観察し今度は自分から攻撃をする。


 まず初めに攻撃をしたのは遠距離から風魔法で攻撃をする冒険者で先ほど取り出したチャクラムを放つ。


「こんなもの簡単にさけれるぜ!」


 そういってチャクラムを避ける冒険者。その姿をみて魔緑がニヤリと笑う。


「があ!」


 冒険者がよけたと思ったその瞬間後ろからチャクラムが襲う。冒険者は油断していたところに攻撃をくらい崩れ落ちる。


 続いて攻撃を仕掛けたのは毒の袋を投げた冒険者にむかって火の魔法を撃つ。それを見た冒険者がすぐさま毒の袋を投げつける。火の魔法と毒の袋がすれ違う瞬間魔法が形を変え袋を破る。


 途中で毒の袋が破れたのを見た冒険者がさらに袋を取り出そうとするが火の魔法はまるで意志があるように軌道をかえそのまま冒険者に直撃する。


 火の魔法の直撃を受けた冒険者もその場に崩れ落ちる。


 魔緑はそれを確認すると最後の土魔法を使い足場を作り続けていた冒険者に迫る。


「ふん! 奴らと一緒にするなよ。俺のスピードについてこられるか!?」


 そういって魔緑の周りを走りながらスピードを上げていく冒険者に魔緑は火の魔法を撃ち続ける。


「ふん! そんな魔法を当たらねぇよ!」


 冒険者は先ほどとは変わり打撃を魔緑に打ち込まず短剣で魔緑を切りつける。その間も魔緑は火魔法を撃ち続けていると冒険者が叫ぶ。


「これで終わりだ!」


 最後の一撃と冒険者が自分で作ったくぼみを利用しスピードを上げようとした瞬間、冒険者がバランスを崩し地面に転がる。


「な、なにが起こったんだ!?」


「最後に足元をすくわれたな」


 そう言って魔緑が先ほど冒険者がつかったくぼみを指刺すと冒険者が驚きの声を上げる。


「なんだと!?」


 冒険者がくぼみを見ると自分で作った以上の大きなくぼみができていた。


「俺は、あんたが作ったくぼみを1個1個炎の魔法でえぐっていってたのさ」


「それに俺はまんまと引っかかったのか……  だがまだ戦える!」


 そう冒険者が言った瞬間背後からの火の魔法を食らい冒険者は崩れ落ちる。


「それまで勝者魔緑!」


 ギルドマスターが勝敗を叫んだ後、魔緑は緑に向かって頼む。


「緑、こいつらを癒してやってくれねぇか」


「うん! 大丈夫すでに2人は直したよ」


 魔緑が倒した順に目をやると冒険者が水に包まれて運ばれていた。最後の1人も緑が水の魔法で覆うと傷が綺麗に消えそのまま運ばれてくる。


「これで大丈夫だよ」


「ああ助かる。そのままにしとくのも後味が悪いしな…… おい、あんた達も目をさませ」


 そういって魔緑が3人の冒険者を順に声をかけ起こしていく。3人が目を覚ますとギルドマスターが3人の元にやってくる。


「気が付いたか? 残念ながらお前達の負けじゃ」


 ギルドマスターが冒険者達にそう言うと3人が叫ぶ。


「「俺達は本当の姿をみせてはいないもう一度勝負だ」」


 魔緑はヤレヤレという表情をし返事をする。


「わかった次で最後だ全力を出してくれ。俺はその上で勝つからな」


 魔緑がそう言うと3人は立ち上がり顔を見合わせる。


 すると3人の体がみるみる変貌していく。3人の冒険者達は琉璃、凛、珊瑚の様にフェンリル、グリフォン、ヒュドラと姿を変えそれを見た緑が思わずつぶやく。


「お前達も琉璃、凛、珊瑚の様に姿を変えれるのだな…… 俺もそうしようか」


「「なに!?」」「「え!?」」


 3人の冒険者が驚くと同時琉璃、凛、珊瑚も驚きの声をあげるのであった。


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