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83話 ミドリムシの料理教室


「しかし、酒もさることながら緑の作る飯は美味いのう」


 ビルは満腹になりつつあるため、今は酒を飲みならが少量のつまみを食べながら呟く。


「たしかに緑の作る料理は美味いな」


 ビルの言葉に同意し頷く魔緑。


「お口にあったならよかったです! まーちゃんもそう言ってもらえると嬉しいよ!」


 そう言って緑はニコニコしている。そんな緑を見ていたビルが口を開く。


「なぁ緑、俺ここに住んだらダメか? 店は息子に譲ったから暇なんだ。なんだったらここで鍛冶の技術を教えてもいい」


「本当ですか!? 僕はこのダンジョンで学校をしようと思っているんですぜひ、ダンジョンに住んでもらって技術を若い人たちに教えてあげてほしいです!」


「「緑そろそろダンジョンの店も開店してもいいんじゃないか?」」


 そう言って緑達の会話に入ってきたのはピエールとゴードンであった。


 そう言われて緑は考えこむ。




 ダンジョンの海の管理も人魚族の孤児たちがしてくれるようになり安定し、海産物もかなりの量が取れるようになった。広大なダンジョンの中に放った野生動物たちは緑達が管理している天敵のいない豊かな森の中で急速に増えている。


 ダンジョンの中は食物があふれかえっていた。


 さらに今考えられるだけで流による体術、ダンジョンで培った農業の知識、緑による算数や文字の勉強に料理教室、これにビルの鍛冶、エルフの里から楽器を弾けるものを招待すれば音楽の授業も可能であり、ピエールやゴードンによる初心者冒険者への講習も開ける。


 この先色々な人がたくさんの事を学べるダンジョンにするにしても一度に多くの事を始めれない、そう緑は考える。


「たしかに人は集まったし食堂だけでも開店してもいいかな? よし各町の孤児院から孤児の中で料理をして働きたい子を雇って、集めて料理教室をしよう! まーちゃんも一緒にお願いできる?」


「俺か? 確かにお前と一緒だからもともと料理はしていたがこっちの世界ではほとんどしていなかったし、今じゃ知識量はお前の方がはるかに高いがいいのか?」


「うん、まーちゃんにはその動物の能力で匂いや温かさ、見た目で料理を観察することを教えてあげて欲しいんだ」


「う~む、まぁ上手くいくか分からないがやってみよう」


「それであれば私達も教えれるかもしれんのう、私はやはり匂いで料理の出来が予想できる」


「ほんまやね、うちはやっぱり目がいいから見た目での判断かな?」


「私は、蛇の感覚で料理の焼き加減を見極めれますね」


 琉璃、凛、珊瑚が緑に自分達も一緒に協力できることを伝える。


「うん! 3人共宜しくお願いします!」


 魔緑はその様子を見て普段食べる事しかしない3人に料理を教える事ができるのか不安になる。


「まて、俺はまだしもお前達料理はできるのか?」


 不安になった魔緑が3人に尋ねる。


「私達は毎日緑に料理をみていたのだぞできないわけがないだろう?」


「そうそう! うちらもただ見ていただけではないんやで」


「そうです、緑さんが料理をするのすっごくみてました!」


 3人がそう言い思い出す。緑が料理をする時蟲人達は役割がわかれており、緑の料理の手伝いをするもの食器などを用意する者にわかれ食事をするために皆が動いていた。


 しかし、3人はというと、確かに緑の料理を真剣な目で見ていた、それは短い付き合いだが魔緑にもわかるほど真剣な目であった。


 それが大量の涎を飲み込みながらでなければ皆だれもが同意しただろう。


 ちなみに蟲人達の中で1番料理が上手いのはファントムであり、それ以外のメンバーは意外な事に兜を含め皆ほとんど同じレベルであった。


 前半緑の言葉を聞いていたピエールとゴードンはうんうんと頷いてい居たが魔緑の嫁(?)の3人が会話に入ってきたころから苦笑いをしていたので周りからの3人の料理の評価は高い物ではなかったと思われた。


 その様子を見ていた流も緑に視線を向けられ力ずよく頷くのであった。


 翌日より緑達が各孤児院を周り料理をして働きたい子を雇いたいと言って回ると直ぐに人が集まり、十数名の子供達がダンジョンで本格的な料理を学び始める。


 


 数日後、緑達は舌を巻いていた。


 なぜなら集まった子供達はわずかな間で緑達の技術や知識を吸収したためであった。


 驚いた緑が理由を考えていたところ。1つ思いだしたことがあり子供達を鑑定していく。


「やっぱり……」


「何がだ?緑」


「ああ、まーちゃん子供達があまりに早く技術や知識を吸収していくから驚いていたんだけど理由がわかったよ? 忘れてたけどこの世界にはスキルがあるよね? 今調べていたんだけどみんな高レベルの料理スキルをもっているんだ」


「・・・・なるほど、少ない食材や資金、食料の保存があまりきかないこの世界でどうにかして孤児院の仲間に美味い飯をつくれるかと考えていたんだ……」


「ううううぅぅぅ……ぐす…ぐす……」


 緑は高レベルの料理スキルを皆が持っていた理由に今まで気づかず魔緑が予想を口にしたことで泣き始めた。それを見た魔緑が口を開く。


「いちいち泣くんじゃねぇ! 今はお前が金や食料の支援をして子供達も腹いっぱい食えてるんだろう? これからは働いてるそいつらにも給料をお前が払うんだ。孤児院の奴らもこれから幸せになっていくんだろう!?」


「うん…… ぐす。でもまだ他の街にもかわいそうな孤児達が居る事を考えたら」


「ゆっくりでいいんじゃねぇか?お前は神ではないだろう? お前が頑張りすぎて幸せにならないのは意味がないだろう…… お前が幸せになってできる限りの最大で他の奴にも幸せを分けてやりゃあいいだろう」


「そうだのう緑お前の飯は食うだけで幸せになれるこのまま精進するがよい」


「ほんま、緑のご飯は美味しいから沢山の人を幸せにできるやろ」


「そうです緑さんのご飯はすっごい美味しいです! それを食べれる私達は幸せです」


「お前達は黙っていろ」


 魔緑の嫁たちが緑を褒め始めるが魔緑がきつい一言で3人を黙らせる。


「クーン」「ピィ~」「シュルルル~」


 3人が悲しそうな声を上げるが試しに3人に料理させたところ、物語の中に出てくる料理のできないヒロインであった。


 それだけならいざ知らず言い訳に調理器具や食材のせいにしだしたので本気で魔緑が怒ったのであった。


「お前達は魔力だけでも生きていけるだろうしばらく食事は抜きだ! 緑! お前も甘やかすなよ! 自分達の料理の腕前を勘違いするのはしょうがないとして他のもののせいにするのはダメだ! 日々緑の子供達が作っている作物やダンジョンの恵みに感謝しろ!」


 そういって今現在もご飯抜きにされていた。


「クーン」「ピィ~」「シュルルル~」


「お前達なら森の恵みは集めれるだろう! それを俺のところにもってこい! それを使って料理を教える!」


「「でれた」」


 魔緑の言葉を聞いた3人は思ったが怒られているためあえて口には出さない選択しを選んだ。


「でれた……」


「緑ー!」


 そんな中思った事を直ぐに口にした緑は魔緑に追いかけまわせれるのであった。




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