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番外 ミドリムシのクリスマス




「まーちゃん、手伝ってくれてありがとうね」


「ああ、問題ないお前がやらなければ俺は多分もんもんとしていただろう・・・・」




 そんな会話をする2人、今日は12月25日。緑と魔緑は緑がこの世界に送られた時にいた湖につかっていた。


 今日2人は朝から水に浸かり光合成していた。


「なぁ、緑朝から光合成に俺をさそうなんて何か考えがあるのか?」


「よかったまーちゃんからその質問が出るのなら僕の考えを理解してくれてるんだね?」


「ああ、質問したがクリスマスだろう?」


 緑は水につかりながらニコリと笑う。 


「しかし、水がある事でここまで光合成が進むとは思わなかったぜ・・・・」


「僕も女神様の言葉で、日常生活を行えば食料にこまらないって言葉を聞いてたから、初めは解からなかったよ。でもすぐに近くに湖があったから気づけたけどね」


「俺はエルフの国の近くの森の中で水を探すのに苦労した、光合成も水がなかったら微々たるものだったから死ぬかと思ったぞ」


「まぁ、つからなくても水を飲むだけで全然かわるけど、エルフの国の周りは大きな森だもんね」


 その後湖から出た2人は王都に向かう。


「じゃあまーちゃんお願い」


「ああわかった」


 そう言って魔緑は索敵し始める。その中でも特に弱っている者、体に欠損がある者をさがす。


「よし、だいたい把握したぞ地図をだせ」


「うん、これだねしるしをつけてもらえる」





「じゃあ皆よろしくね」


 チキチキチキ ざっ!


 子供達は、返事をしたと敬礼をしそれぞれ割り振られた場所へと走り出す。


「うわ! 街中に魔物が!?」


「バカ! ギルドから連絡があっただろう。あれは【軍団(レギオン)】のメンバーだよ。間違っても手を出すなよ!」


「そういえば、そうだったな。【軍団(レギオン)】にてなんか怖くて出せねぇな・・・・」


 そんな話をする冒険者達であったが他の冒険者で知らせを忘れていた者、王都に帰ってきたタイミングでギルドから連絡がとどかなかった者のなかには手を出したが返り討ちに合う事件が発生するのであった。




「お母さん家のドアノブにこれがかかってたー」


「手紙が入ってるね」



冒険者ギルドより

 家族の中で病気になっている者やケガをしている者にこの果物を食べてもらってください。 


 その手紙を読んだ母親は首を傾げるがその手紙の通りに年末に近づき仕事がいそがしくなり腰を痛めた夫に果物を渡す。


「うお! すげー美味い実だな! うん?」


 そう言っておもむろに父親は立ち上がる。


「おお! 腰の痛みが引いた!」


「この実のおかげなのかな!? ギルド様様だね!」


 そう言って喜ぶのであった。




別の家庭


「ごめんください」


「どちら様でしょうか?」


「冒険者ギルドのものです。ご主人が足を痛められているとききました。もしよろしければこの実をたべさせてげてください。ちなみにこれがギルド証です」


「はぁ、ありがとうございます」


 そう言ってこの家の婦人は実をうけとる。


「あんた今ギルドの人が来て足を痛めているあんたにだってさ。果物みたいだよ」


「そうか・・・・ お前には迷惑をかけるな・・・・ 実を頂こうか」


 そういって夫は実を実を食べる。


「うお! すげー美味いな!」


 そう言って実を直ぐに全部食べる。


「いやー こんな美味い果物を食べたのは久々だ」


「よかったわねー これで足が生えてきたらいいんだけどねー」


「ああ、まったくだ・・・・ と、足がかゆいな・・・・・」


 そういった夫が固まるがしばらくして嫁に尋ねる。


「なぁ、欠損した体を直すポーションっていくらしたっけ?」


「そんなの知らないよ! あれは貴族様でも簡単に手がでないもんでしょう?」


「ああそうだったな・・・・ うう・・な、なぁみてみろ・・・・」


 家事をしながら話していた嫁に夫が声をかける。


「うん? 何をいっているのよ・・・・ え?」


 夫が失ったはずの足をかいていた。


「あんた、その足・・・・」


 そう言った嫁の目からは涙があふれていた。


「ああ・・・・ この実のおかげなのかな・・・」


 そういって妻に歩み寄った夫はそのまま抱きしめる。


「この数年苦労を掛けたな・・・・」


「苦労なんてもんじゃないよ・・・・ あんたに比べれば・・・・」


 そう言って妻も夫を抱きしめ返す。


 この日この家族の様に身内に体の欠損んがある者の家に実が届けられるのであった。



その日の深夜


「みんなお疲れ様」


 そう言って緑は皆に紅茶をだす。


「思った以上に早く終わったな」


「そうだね、まぁ幸せのおすそ分けだね」


「ああそうだな、俺達は幸せすぎるしな」


「「あああああああ!!」」


 そう言って緑と魔緑は紅茶を飲んで輝きだす蟲人と獣人のをよそに紅茶をのむのであった。



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