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21話 ミドリムシは家を作る


 緑達が話を聞くと彼女たちはドライアドと呼ばれる妖精でダンジョンの周りはモンスターが少ないことからまれに木から発生するらしい。


「そこの緑のあんた。あんたもドライアドの仲間なの? いきなり花粉をまき散らし始めるからびっくりするじゃない。」

 

 緑は再度、花粉をまき散らしたことを責められ平謝りをするのであった。その後、ここ一帯の環境の話をドライアドに聞いたところ、スタンピードでドライアド達以外の植物は壊滅的なダメージを受けほとんどが死に絶えるが先ほどの緑の花粉により、ドライアド達が宿っていない生き残った植物たちはスタンピードの前より元気になったとの事であった。


 そこで緑はここに花粉を飛ばすのではなく種を蒔くことを考える。その許可をドライアド達に確認したところ。他の植物が枯れるくらい周りの土地の栄養を取るようなものでなければ良いとの事だっために早速種を蒔き始める。麦類、野菜、果物など様々な食物の種を蒔いていく。そのどれもが緑の超光合成でできたエネルギーを大量に持っているために緑が種を蒔いたあとに水を魔法で大量にまく、すると先ほどの生き残った植物たちのように急激に成長する。今回はエネルギーを急速に成長する様に使ったためは味に関しては一般的なものだった。


 緑達が水をまき終えてゴードンのもとに戻ると早速、冒険者達をあつめ収穫の指揮をしていた。ゴードンが緑に気づき近づいてくる。


「この農作物たちもお前の能力なのか・・・・非常にありがたい。この恩をゴランの者達が忘れないように語り継いでいく」


 そんな会話をしていると小さな子供が緑に近づいてくる。


「お花のお兄ちゃん! ありがとう! ごはんが一杯食べれます!」


「冒険者様ありがとうございます」


「この恩は絶対にわすれない! なにか困ったことがあったときは次は俺達があんた達をたすける!」


 ゴードンの後ろから来た、ゴランの街の住人の子供から老人、冒険者達も皆緑に感謝の言葉をのべるのであった。感謝の言葉をたくさんもらった緑は感動し少し涙目になるのであった。そして、子供からの感謝をきいてずっと花を咲かせとく事を決意するのであった。


 2日後、ドライアド達はゴードンと仲良くなり、緑が蒔いた作物達の状態を観察し報告していた。緑が蒔いた作物達は有り余るエネルギーを持っているがそれを使って成長するには水が必要らしく雨をドライアド達が予測しそれを考慮し水を上げて必要以上に作物ができるのを防いでいた。


 その様子を見て緑は衣食住の食もこれである程度飢える事もないと思い後は、最後の住に力をいれようと考える、そこで緑はクウと共に土魔法を使う。緑の家族の中で土の魔法を扱え尚且つ攻撃魔法ではなく物を作る魔法はクウとその子供達だけが扱えるのであった。


 クウとその子供たちは直径4m高さ3m厚さ20㎝のドーナツ型の壁にドアを付けたものをつくる。その上部には緑の髪で編んだカバーを取り付け、温度調整の魔道具につなぐ。こうすることで日中は緑の髪が光を受け水をかけておけばエネルギーを生み出し魔石に流し込むことができ、建物内の温度調整ができる。これを作り続けていく。ある程度作ったところゴードンに十分だと言われ作るのを止めるのであった。


 簡易住居を作り2日後そろそろ緑達もジェスターに戻っても良いかと考えたところ、兜より最後の晩にみんなで飯を食えるようにしてはどうかと言われ緑はいい考えと思いゴランの周りにスタンピードから避難し戻ってきたモンスターで美味しいものを狩りにいくのであった。


 その晩、緑達はゴランの街の近くに戻ってきた美味しいモンスター達を狩ってきてゴランの人々にふるまう、そんな中ゴードンが緑の前に歩いてくる。


「こんな宴も開いてくれて助かる。やはり食は飢えないではいるが贅沢もできない中、肉が食えたのはありがたかった。これで皆に活力が戻る」


 ゴードンは改めて緑に礼を言うのであった。


 次の日緑達はドライアド達にも別れの挨拶を伝えゴランの街の人々に惜しまれながら立てこもった場所から出るのであった。緑達を見送っていたゴランの人々が歩き、ここからジェスターの街にどうやって帰るのか相談するのであった。


 ヒカリは来た時と同じようにヒカリ以外はダンジョンに入ってヒカリがジェスターまで飛ぶ案をだした。戦闘狂の兜とレイはこのまま道中のモンスターは根こそぎ狩っていく案、クウはそのままゆっくり歩いて無理にモンスターは倒さず帰ろうとのことだった。結果としてクウの無理してモンスターは倒さず歩いて帰ることに決まるのであった。


 ゴランの街をでて街道から外れて1日ほど歩き、丁度昼ご飯の時になったため街道付近の広場まで進路をかえ緑達であった。


 街道付近の広場に進行方向をかえ進んでいくと冒険者たちがモンスター達に襲われている場面に緑達は出くわすのであった。


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