8
「子供たちと魔王は」
俺は尋ねる
此処は執務室凡庸な部屋
机に椅子本棚に窓
アンナとイブは立ち会い向い
俺はイブに抱かれている
「順調よ。北の大国スノー西の大国ウォーム東の大国オーディー」
「共に上手く軍を動かせていない」
虚空に地図を浮かべ光点で各軍の大まかな現在地点を表す
北にリンが西にコウが東はリュウが軍を率い戦っている
南の大国ペは随分前から
国上げて熱心なイブ支援で周辺国も
こちら側に
魔王は飛竜や有翼種など足の速い者を束ね
小さく分けて遊撃や物資の輸送等雑事を担っている
「カレンが上手く支援者を動かしているお陰ね」
「お陰で破竹の勢いで進軍しているわ」
アンナは笑い伝える
「策の危険は」
俺は尋ねる
「どんな」
アンナは頷き尋ねる
「引き込んで補給線が伸び切った所を叩くとか」
「あらかじめ食料を引き上げておいて」
俺の質問に
「無いわね出来る余裕が無いように」
「素早く挙兵して」
「カレンが以前から裏から手を回して」
「策も沢山用意して」
アンナは指折り数える
「もう良い」
俺はアンナを止める
「相手が気の毒になって来た」
「既に勝敗は決して居るような」
「降伏しないのか?」
アンナに問いかける
アンナは俺の問いに淡々と喋る
「国王は貴族は将軍は死なない」
「死ぬのは兵士」
「命令する側は気楽に」
「命よりプライドが大事と」
「声高に」
「素直で奉仕精神一杯の民衆は」
「素直に従い死んでいく」
アンナは俺を見つめ続ける
「なるほど」
俺は頷き心で?
アンナ何で俺を見つめるの
「国王達が降伏しないのは」
「私が吹き込んだせいもあるけど・・・」
アンナは弱気に真剣な面持ちで伝える
「よくあるよな」
俺はオオーと心で頷き喋る
「言い出しが最初に裏切るの」
「そうね」
「他には?」
アンナの問いに
「俺は好感持てるな」
俺は思い浮かべる
「言い出しは大切だし」
故郷での日々
ただ何時か英雄の様にと鍛錬に励み
キレたあの日
<ワード>が使えないことがわかり
俺は調整を拒んだ両親を恨んだ
「意見変える事も大切だ」
自分が言い出した事を変えられず
変えたくて軍に入り友と共に苦楽を共にしたあの日々
「結局決めるのは己だ」
そして出ると決めた日
故郷は途轍もなくどうしようもないと決めた日
「様は周りに流されず己を貫くのみ」
俺は強く言い切り
「私も何か」
イブが俺を強き抱きしめ
強く伝える
そう潰れるくらいにギューギューと
「サイコーだからイブは其のままで」
「イブはイブで!!!!」
俺の絶叫が執務室に響き渡る・・・・
お読み頂き有難う御座います。




