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銀世界旅団  作者: イソダアオ
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キジトラ☆101☆〜☆120☆

☆101☆『目を覚ませ!キジトラ!仲間もこんなに失ったんだ!』

僕は再び軍人を見た。僕の事を知っているのか?暗がりに居る軍人の顔はよく見えない。

『くそっ!使えねぇ!』

軍人は機関銃をまんかすに向けた。母にしがみつかれ立ち尽くすまんかすの血を洗うように消火液は流れ続けていた…。


☆102☆キジトラ?僕は知っている気がする。だけど目覚めた時に記憶が消えた様だ。

『お前!何撃ったんだよ!』まんかすは胸を押さえていた。溢れる血は止まる様子がなく、母が上着を脱いで、その胸に重ねた。

『細工した散弾を固めて砲弾にしたやつだ。カマキリに使うつもりは無かったがな。』


☆103☆『お前は絶対!絶対!』まんかすが走り出した!靴が脱げ、ズボンが膝から裂けると、昆虫のような不気味な足が4本見えた。

『絶対殺ス!!絶ダィゴオズボッ!!』

まんかすは軍人の銃撃を浴びながらも、速さを失わず突進した。銃口の光に映る軍人の顔を僕は見ていた。

『ジネェッ!!』


☆104☆まんかすが斧を振り回す!軍人は銃ごと弾かれ、タンクに身体を打ち付けた。

そうだ!軍人の顔を思い出した!そしてヒンメル!彼女の事も!


【彼の名はバスホーファー、GSG-9の元教官よ。あなたと同じクリスタルのオカルト(特殊能力)を持っているわ】


頭の中にヒンメルの声が


☆105☆響いた!彼女は、自分やバスホーファーの悲しい過去も見せてくれたんだ!


そして彼女は今、変態うさぎと共にやつらに捕まっていたんだ!


【敵はとうとう、プロジェクト・ノアを始動させます!早く止めなければなりません!あなたを敵の基地、エリア51の地下で再生させます!】


☆106☆【3日後にはあなたは産まれ変わります。私が着るはずだった戦闘スーツがタンク裏蓋にあります!】

僕は死ぬ前にヒンメルから沢山の情報をもらったんだ!

僕達の戦う理由や銃の使い方はもちろん、他には英語、ドイツ語、オマケでうさぎの育て方、彼を振り向かせるおしゃれメイク方まで!


☆107☆ヒンメルの言葉がどんどん脳内で再生される。


【このスーツは私と同じサイズのあなたにしか着られないわ。純情エネルギーが溜まるとキジトラになれるわ!】


『ここだっ‼︎』僕は初めて使う重い身体を動かし、ジャンプしてタンクの裏蓋にパンチを入れた!裏蓋にポッカリと穴が開いた!


☆108☆もう一度ジャンプして穴にぶら下がった。『バキバキッ!』蓋が割れて、でっかいダンボール箱が落ちてきた!

『ア、アマゾン!』

箱にはamazonのマークが印刷されていた!

『アタッシュケースとか、なんかこう、もっと雰囲気のある入れ物あるだろ!』

ツッコミながら箱を開けた。


☆109☆『あぁ、これだよ…。』僕は低い声で呟いた。前世での幻想ではこれを着た僕が、モデル級美女にボコられてたんだっけ…。

箱の中には猫頭風ヘルメット、キジトラ猫っぽい模様の迷彩スーツの他、ヒンメルに使い方を教えてもらった拳銃のワルサーPPK、日本製の機関銃M9が入っていた。


☆110☆『さっきから何やってんだい?』母が近づいてきた。


『アマゾン?またマンティス日本のアニメグッズを黙って買ったのね…。こんな場所に隠して!』


『母さん、寒いからこれを着ていいかな?』


『ネコみたいな衣装だね。何のアニメだろ?そうね!あの子には小さいから着てみなさい』


☆111☆遠くから銃声とまんかすの叫び声が聞こえる。まだバスホーファーは無事とゆう事だろう。僕はスーツを手に取った。上下のツナギで手のグローブから足のブーツ部分まで完全一体化してある。内側は真っ黒だけどあちこちに1㎝サイズの丸いプレートが付いていた。今まで見た事もない素材だった。


☆112☆スーツは首の中心からへその辺りまでパッカリと割れて、左右に開いている。僕は両足を突っ込み、続けて腕を通した。両手両足の爪の辺りは水晶の様な物が付いている。本当に僕ピッタリだ。チャックはどこだろうか?左右の割れ目を合わせると、マグネットみたいに自動でスーツがくっついた。


☆113☆突然、空間が激しく震えると爆発音が少し遅れて鳴り響いた!

『なっ何だ!今のは?』


『あぁ。仲間が迎えに来たようね。さぁお前!一緒においで!』


『‥‥‥。悪いな母さん。もう少しであなたのオカルト(特殊能力)に騙される所だったよ。そっち側の言い方ではギフトだったよね。』


☆114☆『やっぱり完全に支配出来なかったみたいだね…。お前には私達が叶わないギフトを感じるよ…。14歳の日本人を3日で作れと言うアダム様の命令はお前達ヴリル側の仕業だね。』


僕は死ぬ間際にヒンメルの変態うさぎにDNA情報を奪われた。今思えばあれも彼女の意図だったのだろう。


☆115☆もしヒンメルに直接『あなたのDNAをください!』って言われたら、僕は変な勘違いしてただろうな…。


【私達の仲間がエリア51の軍隊になりすまして進入しています。仲間がタンクを破壊した瞬間、あなたはタンクの裏蓋を壊して下さい!変身してマンティスとマザーモスを倒すのです!】


☆116☆ヒンメルから受けた作戦をタンクの中で繰り返し思い出してきた。けれど、同時に母から送られるオカルトでたったの3日を14年間、ここで育てられたと勘違いしていた…。

生まれた瞬間、母は僕を抱きしめて完全に記憶を奪うつもりだったようだ。正確に言えば本当の母でもない、敵なんだ…。


☆117☆『母さん。僕がヴリルと分かってたかい?』


母さん…いや、彼女はまさしくマザーモスだった…。黒くて丸い大きな瞳、ストローが丸まったような口、まさに昆虫のモス(蛾)そのもので、とても人間とは言えなかった。


『タンクで育つお前を見て、初めて人間の子がかわいいと思ったよ。』


☆118☆『お前達も知っての通り、プロジェクト・ノアを実行する為に、特殊能力を持ったヒューマノイドが沢山必要だったわ。私は今まで彼らを育て、世界に送り出してきた…。けれど、完全な人間の姿のヒューマノイドはアダム様の許可無しには作れない。まさか、ヴリルがそれを逆手に取るなんてね。』


☆119☆ヒンメルの機転で、僕はヴリル協会のメンバーとして敵の基地エリア51で復活し、そのまま彼女の救出とプロジェクト・ノアの陰謀を阻止する事になった。ヴリルとは僕のひいおじいちゃんから影響を受けたドイツ人地政学者、カール・ハウスホーファーが作り出した、秘密結社だった。


☆120☆今から100年程前に結社したヴリル協会の思想は、ヴリルパワー(宇宙や生命の源、気)を高める事が出来る純粋なドイツアーリアンこそ、地球、地底を支配する種族であるとゆう、とんでも発想なファンタジーだった。カールの影響を受けたヒトラーもこの思想にハマり傾倒してゆく。

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